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日本で早急に高温岩体発電を実用化し、その技術で中国の原発増設を防ぐべきだ。
この数週間で日中関係は急激に悪化している。自分は、韓国大統領の竹島上陸などからおかしな動きが続いていて、それら一連の出来事は全て日本の世論を原発廃炉問題から領土紛争へと向けるためだと考えていた。
しかし、事態はもっと複雑で、より狡猾な罠が仕掛けられているように思う。それは中国の原発だ。「現時点で稼働している原発は15基(発電能力は1257万キロワット)。ほかに建設中の原発が26基(同2884万キロワット)、認可済みだが未着工が5基(422万キロワット)ある。さらに計画中が16基(1850万キロワット)あるという。」( http://sankei.jp.msn.com/world/news/120613/chn12061310350001-n1.htm )
日本は中国の東側に位置するため、中国で原発事故が起これば日本はかなり程度放射能汚染される。その程度は福島第一原発事故の原発から数十キロの地域と同じ程度にはなるだろう。なぜなら、ほぼ常時西風が吹いて、長期間にわたり漏れ出た放射能で汚染された雲が中国から日本へ流れてくるからだ。
1986年に起こったチェルノブイリ原発事故は原発直下の地震が原因ではないかと事故直後から言われているが、どういうわけかその確認を事故当時のソ連政府も、国際機関であるIAEAも、そして、現在のロシアやウクライナ政府もやろうとしていない。地震があったことは近隣の地震計が地震波を記録していて確実であるのに、運転員の操作ミスであるとか原子炉の設計がよくなかったとか言われて、地震がどの程度影響したのかについて確認がされていない。
ゴルバチョフがソ連の書記長になったのが1985年、その翌年にチェルノブイリ原発事故が起こっているわけで、この事故こそがゴルバチョフを核削減、経済自由化へ向かわせた真の原因だと言われている。そして、結局、チェルノブイリ原発事故をきちんと収拾できずにソ連崩壊に至ったのだ。
2010年に起こった尖閣沖の中国漁船拿捕とそのビデオ映像流出事件は疑問が多い。流出したビデオには海保の保安官が中国漁船に乗り込む映像は含まれていなかったし、中国漁船員は何もせずにただ甲板にたたずんでいる様子が映っていた。通常、中国漁船員は他国により拿捕されるときはかなり強硬に抵抗する。それがないのはどう考えてもおかしく、現場検証時の映像だと考えると不自然さが説明できる。せっかく逮捕した船長は裁判をせずに釈放し、結局証拠調べをすることなく事件が終わろうとしている。裁判で証拠調べをすれば、拿捕時の映像を公開の裁判の場で見せなければいけないからそれを避けたと解釈すればこの不自然さも説明ができる。では、なぜ、こういった不自然さを伴った中国漁船拿捕をやったのか。
事故当初は、日本の弱腰外交を演出して、尖閣の領土問題が未決着であることを国際的に印象付け、中国へのアメリカからのプレゼントにしようということかと考えていた。つまり、全体の事件の筋書きをアメリカ当局が書いたという解釈だ。
しかし、どうやら狙いはもっと実態のあるものであった様子だ。2008年に四川大地震が起こったことで、中国のインドプレートと揚子江プレートの間の地域が地震活動期に入ったことが確認されたのだ。実を言うと、中国の南西部では地震が頻発している。阪神大震災の1年後の1996年から現在までに10回もマグニチュード5以上の地震が起こっているからだ。( http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_earthquakes_in_China )
そして、数年中の噴火が予測されている白頭山は北朝鮮と中国の国境に位置していて、白頭山と地震が頻発している中国南西部を結ぶ線上に位置するのが渤海湾だ。そして、渤海湾には紅沿河原発があり、現在1号機と2号機が今年中には稼働するとされ、3号機と4号機は数年中に稼働するとされている。
渤海湾も地震頻発区域で1975年はマグニチュード7.0の海城地震が、その翌年にはマグニチュード7.5の唐山地震が起こっている。どちらも震源が20キロよりも浅い様子で、甚大な被害を与えている。
中国の原発は紅沿河原発に限らない。2020年には100基程度の原発が稼働するという計画だそうで、そのどれもが、事故を起こせば日本へ甚大な被害を及ぼすことになる。( http://news.searchina.ne.jp/topic/tepia.html )
今後10年程度の2020年までを考えても、中国の原発が地震により事故を起こし、福島第一原発事故での居住制限地域と帰宅困難地域に匹敵するほどの汚染を日本全国に及ぼす可能性が高い。
つまり、1995年の阪神大震災を受けて日本国内で原発事故の懸念が高まったように、2008年の四川大地震を受けて、中国沿岸部の地震、特に、渤海湾付近での直下型地震で紅沿河原発が事故を起こすことが心配されてしかるべきなのだ。
中国国内で当然こういった懸念はされているはずだが、日本から公的にこのことについての懸念を表明し、もし事故が起こった場合の措置をどうするか、その交渉を開始していなければならなかった。
そして、現在の尖閣諸島をめぐる領土紛争は、中国と日本の政府間の話合い一般を困難にしていく可能性がある。そうなれば、中国での原発事故を想定した日中間の話合いはますます困難になるだろう。
現実に中国で原発事故が起こり、日本がその被害を受けた時、日本政府はどうしようするだろうか。少なくとも、ほぼ日本全国が今の福島県の居住制限区域と同程度の汚染を受けることになる。そういう状況で居住を強制することはできないだろう。しかし、国内で移住をすることも困難だ。当然、海外移住をし、その補償を中国政府へ求めることになる。当然、中国政府もその交渉を拒否はできまい。しかし、チェルノブイリ事故でソ連政府は周辺国へほとんど補償をしていないはずだ。原発事故が起こったとき、その国際的な被害をどう補償するかは決まっていない。
福島第一原発事故で大量の放射能が大気中や海洋へ放出されたが、国際的な被害についてその責任をだれがどうとるかは国際的にほとんど話されていない様子だ。このこと自体がとても異様なことに思える。原発が密集するアメリカ東部やフランスはほとんど地震が起こらない。しかし、中国はかなりの地震が起こるし、日本や台湾は地震頻発地域だ。
本来なら1986年のチェルノブイリ原発事故を受けて、原発事故の国際的な補償について取り決めがされなければならなかった。それが、昨年の福島第一原発事故が起こったのちでさえ、いまだに国連の場で正式な議題とならないのだから、意識的に避けられていると考えざるを得ない。
なぜか。それは、国際的な事故補償を考えたら原発の経済性が完全に否定されてしまうからだ。そして、そうなれば、発展途上国や地震頻発国での原発運転は中止されてしまうからだ。
そして、もし地震頻発国や発展途上国での原発が運転停止になれば、こういった地域で原発事故は起こりえない。そして、このことは、アメリカやその他の原発を多数抱えている国々にとても不都合なことなのだ。理由は高レベル核廃棄物の処分問題だ。アメリカ基準では100万年の安全保管が義務付けられている高レベル核廃棄物は、現実的に言って地層処分ができない。何億年経っても重金属毒性が残るものを何万トンという単位で大陸には埋めることができないからだ。数万年の間には地下水がどう動くかわからず、更に地殻変動もかなりの程度で起こり得るから、放射性が数十万年は持続し、永遠に重金属毒性のあるものをたかだか1000メートル程度の浅い地下へ埋めるわけにはいかない。だから、大陸と地下水のつながりのない島嶼部へ埋めるしかなく、地震被害で自然に国土が汚染される島国を選んで原発を作らせる必要があった。
島国で原発事故が起こり、居住が困難になれば海外移住をするしかない。大規模に移民を受け入れることができる国はあまり多くない。産業基盤が整っていないと仕事がないからだ。アメリカは条件が整っている数少ない国の一つだし、最も多数の避難民を受け入れることができるだろう。そして、最も多くの高レベル核廃棄物を抱えている国でもある。更に、アメリカは多くの米国債を海外へ売っている。原発事故が起こりアメリカ移住をせざるを得ない国がもし米国債を持っていたら、移民受け入れと交換条件にその米国債を安く買いたたくことも可能だろう。まして、アメリカは2008年のリーマンショック以来住宅不況が続いている。数十万から数百万人の規模で移民を受け入れれば、一気に住宅市況も上向くだろう。
地震がよく起こる島国で原発があるのは台湾と日本だ。そして、驚くことに、両国とも米国債を大量に持っている。中国に次いで世界で二番目の米国債保有国は日本だし、日本の5分の1程度ではあるが2000億ドル程度を保有しているのが台湾だ。( http://www.nikkei.com/money/gold/toshimagold.aspx?g=DGXNMSFK19009_19092012000000 )
台湾や日本で原発事故が起こり、海外移住が必要な事態になれば、アメリカは自国にたまった高レベル廃棄物をそこへ処分できるばかりでなく、移民受け入れと交換に米国債を安く買戻し、かつ国内の不動産不況を一気に挽回できるのだ。
そして、もし、中国沿岸部の原発、特に渤海湾の原発が事故を起こせば、アメリカが音頭を取って日中間の交渉を取りまとめ、日本からの移民を受け入れて、中国の核廃棄物を日本へ処分可能にすることで中国が持っている米国債を償還しなくても済むことになるかもしれない。
中国自身も高レベル核廃棄物を自国の国土へ地層処分できないはずで、日本が処分場になることは都合がいいだろう。
しかし、これらは、みな、短期的なものの考え方をした場合の損得計算だ。日本は長期的に高レベル核廃棄物を地層処分できるほど安定した地盤ではないからだ。短ければ数十年で、長くても数百年もすれば大規模な放射能漏れに至り、大気や海洋が汚染されてしまう。しかも、それは、地層処分したものからの放射能漏れだから、対策の立てようがなく、ほぼ永遠に漏れ続けることになる。
日本には50基程度の原子炉がある。台湾には6基、そして韓国にも20基を超える原子炉が稼働している。
尖閣を巡る領土紛争が本格化する直前に起こった竹島への韓国大統領の上陸事件も、ほぼ同様な意図があったはずだ。
だから、今日本政府が取るべきは、国際的な原発事故の影響について、その補償問題をどうするか、その討論を国会の場で始めるように国際的に訴える必要があるし、少なくとも周辺国、特に中国とその話し合いを始めなければいけない。そして、その際、有力な武器となるのが地熱発電技術、それも高温岩体発電技術だ。地下4000メートルほどまで掘れば、中国でも地熱発電がどこでも可能になる。これでエネルギー問題が根本的に解決できる。日本なら地下1000メートルからせいぜい2000メートル掘れば十分な熱量を確保できる。日本政府は早急に高温岩体発電技術を完成し、それを中国へ供給するべきだ。それができれば、日本が近い将来世界の核廃棄物処分場にされてしまうことを回避できるだろうし、結局、地球規模で放射能汚染が広がることを防ぐことができる。
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<1141>>TC:37924,BC:7791,PC:?、 Mc:?
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