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時事寸評 相変わらず「子供に被曝」の川崎市長
http://takedanet.com/2012/09/post_bccd.html
平成24年9月21日 武田邦彦(中部大学)
川崎市長は川崎市の人が選挙で選んだ人だから、私がクレームをつける必要は無いけれど、原発事故以来、「子供を被爆させたい」という発言(比喩的ではなく、直接的に子供は被曝した方が良いと発言している)が目立ち、もう少し法律や被曝と健康について見識を持ってもらいたいと思います。
私は普通は個人を批判することはしませんが、市長という立場で子供の給食を左右する権限を持っていますので、ここで警告をしたいと思います。
事の発端は川崎市の給食にセシウムが含まれているミカン(4月から)とリンゴ(9月から)を出していて、それに対して阿部市長は、被曝を防ぐという論理から言うとかなり強引なことを言っています。その趣旨は、
「子供が被爆で危険な環境にいることを勉強する必要があるから食べさせる。またこのぐらいの汚染でびくびくする方がおかしい。交通事故にあったり、道路を歩いていて刺されたりするのだから、それで人に会うなと言うのか」
この論理は次の点で社会の指導層が発言することではありません。反社会的だからです。社会における危険、あるいは被曝と健康、さらに現代社会を構成する人は法規で安全が守られるということからも論理破綻をしています。
1) 社会は「危険をできるだけ避ける」というのが原則で、「交通事故が多いから、このぐらいなら良いのだ」という論理を使うことは指導者には許されません。
2) 路上で人を刺すのは犯罪です。東電が犯罪をしたなら、東電を逮捕してからこのような論理を展開しなければなりません。東電は怖いから弱い市民や子供を我慢させるという論理です。
3) 現在の食材の暫定基準(1キロ100ベクレル)は、「内部+外部」ですが、食品委員会は「食品だけで1年1ミリ」と言っています。これは法規違反ですから、まして子供に強制するなどの考えは市民を守る立場の市長として考えられません。
4) 川崎の空間線量率は少し高めなので、場所によっては1年1ミリ近く被曝する人がいます。まして子供は校庭で運動して砂埃から内部被曝を受けます。先日、アメリカ軍の調査では宮城の子供で甲状腺被曝が20ミリから30ミリもあります。市長は川崎市の子供の甲状腺被曝についてデータを持っていないと思います。
5) 被曝は足し算です。普段、被曝原因がないときは別ですが、現在のように子供がギリギリで生活している時には「少しでも被曝を減らす」ということをしてあげる必要があります。水俣病の時も「基準以下だから水銀の入ったサカナを食べさせるべきだ」などという大人はいませんでした。1キロ10ベクレルでも不要な被曝を避けることが子供を愛する人の当然の態度です。
6) 一説によると川崎市長は福島出身のために、汚染されたものを食べさせたり、焼いたりすることに懸命だという話ですが、もしそれが本当なら、福島を裏切ることになるでしょう。福島は「被害者」ですが、その放射性物質を拡散すると「被害者が東電と同じ加害者」になるからです。
川崎市長は、法律を守り、科学の社会に身を置いて(川崎市の最大の被曝を受けた子供の甲状腺被曝量を公表してください。それがなくて「大丈夫」とは言えません。その時、計算根拠を示すこと、ベータ線による体内被曝を計算することに注意してください)欲しいものです。
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