http://www.asyura2.com/12/genpatu27/msg/355.html
Tweet |
東電にガツンと言ってやる!原発事故に真摯に向き合え
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120916/dms1209160730001-n1.htm
2012.09.16 大前研一のニュース時評 :夕刊フジ
東京電力は、福島第一原発の事故で厳しい批判を受けた安全対策や経営体質の見直しのため、国内外の専門家による第三者委員会を発足させた。そのメンバーとして、米国原子力規制委員会のデイル・クライン元委員長、国会の事故調査委員会の委員を務めた櫻井正史弁護士とともに、私も参加することになった。
このことについて、「なぜ、これまで表舞台に出なかった大前が参画するのか」など、いろいろな方面から問い合わせがあった。中には、「東電は説明資料を持ってきて、大前の意見を操作するんじゃないか」と電話をかけてきた人もいる。そんなこと、私に対してできるわけがない。
この話、私も最初は断ったのだが、いろいろ考えて、ここは東電にガツンと言ったほうがいいのではないかと思い直した。
私は昨年3月の福島第一原発の事故直後、大規模な炉心溶融が起こり、圧力容器だけではなく格納容器の底まで抜けてしまっているんじゃないか、ということをユーチューブなどで発表した。
そして、3カ月かけて事故の分析をし、細野豪志原発担当大臣に事故の検証結果や再発防止策に関する報告書を提出した。さらに大臣から依頼を受けてPWR(加圧水型原子炉)に関してはどうか、ということで大飯3、4号機の分析を詳細に行った(この内容は拙著『原発再稼働「最後の条件」』《小学館》に書いた)。
報告書では「どんなことが起きても過酷事故は起こさないという設計思想や指針がなかった。天災ではなく人災だ」と指摘し、原発の再稼働に向けた教訓として「いかなる状況でも電源と原子炉の冷却源を確保すること」を求めた。
私が「人災」と言ったのは、原子力安全委員会が外部電源の長期的喪失を前提にしなくても良いとしていた点にある。
今回の福島第一の事故は、まず物理的な原因を分析し、それに対して組織や人がどう対応したか、ということを究明していくべきなのだ。
しかし、これまで国会事故調査委員会など4つの事故調が報告書を出したが、いずれも本当の事故原因を分析していない。そのため、すべてが後手後手に回り、国民が納得のできるような福島の事故原因は解明されていないし、ましてや対策も提案されていない。
分析力がないのか、あるいは隠ぺい体質があるのか。東電も、私の意見とはだいぶ違う見解を出している。ちなみに東電が格納容器の底が溶けてしまっている、と認めたのは私が指摘してから6カ月後である。事故と向き合っていない何よりの証拠である。
その東電が今回、自らの責任において事故究明と安全対策をやると聞いたので、私なりの貢献ができるのではないかと思い、この委員会に参画することにした。かつて原子炉の炉心設計をやっていた者として、今回の事故を克明に分析して、国民にわかりやすく対策を提示していけたらと思っている。東電も「想定外の津波」などのせいにしないで私の分析結果をちゃんと正面から受け入れるべきだと思う。
つまりは、ちょっと東電の面を引っぱたいて、「目を覚ませ!」というわけだ。それとともにいままでトボケまくっていた経済産業省、(保安院改め)原子力規制庁、(安全委員会改め)規制委員会などにも「福島の実態」を受け入れさせようと思っている。証拠に基づいて言いたいことを言うつもりなので、私に「黙っていろ」というのは、至難の業だ。
■ビジネス・ブレークスルー(スカイパーフェクTV!757チャンネル)の番組「大前研一ライブ」より
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素27掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。