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放射線と被曝の教室(2) シーベルトとベクレル・グレイ  武田邦彦 
http://www.asyura2.com/12/genpatu27/msg/289.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 9 月 13 日 13:43:40: igsppGRN/E9PQ
 

放射線と被曝の教室(2) シーベルトとベクレル・グレイ
http://takedanet.com/2012/09/post_2516.html
平成24年9月11日 武田邦彦(中部大学)


2012.09.11 武田邦彦 シーベルトとベクレル・グレイ


(このシリーズは法規にも違反することを言って、子供の被爆を増やそうとしている人たちへ具体的な反撃をするために執筆したものです)

このシリーズの(1)に、日本は法治国家であり、原子力は昔からあるので国民を被曝から守る法規は存在すると書きましたし、具体的な法規も示しましたが、何しろ相手はそんなことはよく知っていてウソを言っている人たちですから、こちらももう一段、武装をしておく必要があります。

被曝を防ぐ法律には、「シーベルト」を記載しているものと「ベクレルやグレイ」を示しているものがあります。これをたとえで説明します。

高速道路の速度標識に「時速80キロ」とあります。本当はこの80キロというのは厳密に言うと「安全の指標」ではありません。高速道路のある区間で「1年に1名の犠牲者なら仕方が無い」と決めて、それから事故確率と速度の関係を使って、「それでは80キロ」ということになります。

つまり、あることを規制する場合、本質的な数値ではなく、実行可能な数字を表示するのが普通です。高速道路に「1年1名の犠牲者になるような速度で走ること」などと言われても、現実的に役に立たないからです。

同じように、酔っ払い運転でもそうで、「呼気の中にアルコールが0.15mg/L」などと決まっていますが、この数値に意味はありません。「酒に酔って危険な運転になるアルコール量」と言うのが普通で、本来なら人によって酒の強さ、運動神経などに差がありますから、一定の値ではないのが普通です。でもそれでは取り締まることもできないので、呼気中のアルコール量で表示します。

・・・・・・・・・

この関係を知っていて逆手に取る人がいます。被曝に関する法律ではその多くが「シーベルト」の制限を明記していますが、「一般公衆の被曝限度」が明記されているものはほとんどありません。それは「シーベルト」と「ベクレル、グレイ」などの本質的な差によっています。表記されていないから1年1ミリシーベルトが決まっていない訳ではありません。

放射線の基本的な単位は、ベクレル(放射性物質の量)、グレイ(放射線の強さ)で、シーベルトは「人間が受けるダメージ」です。つまり、人がどのぐらい被曝で痛むかがシーベルトなので、法律を作るときにはまずシーベルトを決めます。

一般公衆の被曝限度、自分の意思で放射線作業につく成人男性などによって、それぞれ「許されるシーベルト」が決められます。これは高速道路の1年何人の犠牲者にするかというような数値なので、これを法律に書いてもあまり意味がありません。

そこで、まず法律を作るときに「1年1ミリシーベルト」を確定して、それが確定されると、「管理区域では1年5グレイ、食材では1キロ100ベクレル、水道なら1リットル10ベクレル」と決まっていきます。つまり、「シーベルト」という単位は「被曝と健康」の時の単位で、「ベクレル、グレイ」が物理的な単位なのです。

たとえば、食品の暫定基準値が1キロ100ベクレルとなっていますが、これについて、食品安全委員会が「食品からの内部被曝が1年1ミリシーベルトとすると、食品の基準は1キロ100ベクレルになる」と言っていることと符合します。
(法規では外部被曝、内部被曝合わせて1年1ミリシーベルトで、今の日本では外部被曝がありますから、この食品委員会の数値は「日本の食材を食べるなら、日本に住んではだめだ」と言っていることになります。

・・・・・・・・・

このように、もし、公衆の被曝限度1年1ミリシーベルトが決まっていなければ、食品の基準も原子力施設の基準も決まりません。原子力の施設やレントゲン室の基準も、まずは「1年1ミリ」の基準を決め、それに基づいて、レントゲン室から外に漏れる量が決まり、コンクリートの厚みが決まるということです。

ですから注意深く読むと、放射線の施設から廃棄したりするときには「1年1ミリ」が表記されます。つまり施設内は1年5ミリでも、その施設から出すものは公衆に触れますから、1年1ミリが表に出てくるのです。

また、私が「福島から運びだすものは汚染度を測定して」と言っているのは、放射線が高いところからものを出すときには1年1ミリ以下の被曝になるように「表面汚染の限界」が定められており、さらに、人間が住む土壌の汚染も決まっています。

日本人を被曝から守るおおもとの数字が「1年1ミリシーベルト」であることが理解されたと思います。原発事故から1年半が経ちましたが、私の感じでは、専門家は最初は政府に追従して「1年1ミリなど規定がない」と言い、それがウソとばれると「ICRPは20ミリと言っている」と言うようになりました。

また、テレビや新聞などはここで説明したことはもちろん、すべて知っているのですが、報道すると政府に睨まれるとか、電力会社のコマーシャルが入らないということで、間違いを承知で報道しています。2011年、1年1ミリ以外のことを言っている人との対談が何回か組まれましたが、すべてキャンセルになりました。

対談の計画の時に、私から「ご研究の結果については何も異議をもうしませんが、法律で1年1ミリと決まっていることは言います」と言うと、すべて断ってこられました。

法律で決まっていることを知っているのに、ウソを言って子供を被爆させるということが許されるはずがありません。自分が後ろめたいので汚い言葉でバッシングをしてきますが、少しは日本人の誠意を見せて欲しいものです。

まるで「酔っ払い運転をしても、事故が起こるとは限らないじゃないか!」と居丈高にいっているアウトローの人たちのようです。事故直後、多くの専門家は「国民は法律に気がつくはずはない」と考えて、1年1ミリを口にしませんでした。つまり東電側についたのです。

しかし1年たってウソを突き通すことができないと分かると、多くの専門家や厚労大臣は1年1ミリと言い出しました。でも、悪質な自治体は未だに「1年100ミリで障害がでるという科学的結果はありません」とこれも「ウソ」を言っていますし、評論家などで未だに法律を読まない人もいるようです。私は絶対に負けません。負けたら子供が被爆します。


 

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コメント
 
01. 2012年9月13日 15:37:06 : cqRnZH2CUM

>一般公衆の被曝限度、自分の意思で放射線作業につく成人男性などによって、それぞれ「許されるシーベルト」が決められます。これは高速道路の1年何人の犠牲者にするかというような数値

この例は、結構、正しいね
1年1ミリシーベルトという数値は、自動車の法定速度制限と同じで、状況によっては、もっと緩くしても良いし、逆に、厳しくしてもいい

今の状況では、少なくとも、高齢避難者に関しては、もっと緩くした方が、全体最適だろう


02. 2012年9月13日 17:49:48 : GfTXCJsGBY
>私は絶対に負けません。負けたら子供が被爆します。

こういうことをむかしの人たちは決然と言い放っていた。
いまの学者、知識人、文学者、糞だね。
武田氏に続くものがいない。
せいぜい書斎に座って外国製のうまいものを食いながら「げんぱつはんたぁ〜い」といってる。
それでもいわないよりいいとは思わない。
こんなやつらが結局は武田さんたちの首をしめている。


03. 2012年9月13日 20:44:47 : dgpmMZmKrY
 東電から金を貰っているからというよりも、貰えるのではないかと期待する学者・評論家が多すぎる。東電だけではなく、電力会社は総て国の金が入り、国の管轄におかれることになることを理解できないし、そうでないことを願っている輩がこうも多いとは驚きです。武田先生の苦衷が分かります。

04. 2012年9月14日 06:53:29 : wWOK5MeMnE
この記事では、武田氏は過去の発言どおりのことを言っている。

しかし、直近の他の記事では、公衆の被曝限度として年5ミリシーベルトの空間線量
による被曝が許容されるとの内容だった。

その文が、中川恵一の朝日新聞における、昨日木曜日の記事とそっくりだった。
裏で糸を引いているところが同じなのではないだろうか。

仕組みはこうだ。まず過去の自然被曝をおおきくとる。空間線量を考えるのに医療
被曝は関係ないのに法外に大きい医療被曝を加え、それをベースにして追加の1ミリ
(ここも武田氏は変えたかったようだが)を加え5ミリとし、その空間線量は安全
とするのだ。

年5ミリの被曝で白血病で死んだ原発作業員の労災が認められたと、自身書いて
いたのに、そんな記事を書く。

残念ながら、武田氏は信用できない。過去の記事がいくら立派なものだとしても。


05. デミトリー 2012年9月14日 12:11:33 : 2kYVIsTHbi0XM : T5U5GLmcsA
>>4
なにか、勘違いして読んでいるようだよ。読み直しを勧める。
もしくは間違った理解をしている。

○人間(日本人)がもともと浴びながら生きていた自然放射線量は、日本平均で1.5ミリシーベルト/年(世界平均は2.4mSv/年。ただし1.5mSv/年の環境に適応した日本人には関係ない数字)
宇宙から降り注ぐ宇宙線、大地の鉱物由来の放射線(ラドン、カリウムなどはこ れ)
もともと在った物というカテゴリーで、それに対応できなかった生物は淘汰され てきたはずという逆説的な見解から、おそらく人間は対処できると考えているも の。

○人工の物 この100年くらいで、人間が作り出しもともと在ったものから上乗せになってしまったもの。
核兵器実験・使用から、核発電由来のもの、その他塗料だのシロアリ駆除剤だの、細かいもの。
これらは、人間の活動上便利なので少しくらいは目をつぶりましょうということになっているもの。それでも1ミリシーベルト/年までですよとICRPが勧告 し、各国が自国の事情に合わせて設定してるわけだ。
今の問題になってる汚染は、核発電由来だからここに該当する。
じゃぁ、東電の汚染物質で枠の1mSv/年を使い切ったら、核実験由来の被曝 はどうするの?塗料やシロアリ駆除剤は使えないの?と言う問題が出てくる。
だから、本来東電の為に1mSv/年は割けないはずなんだよ。
でも、今の食品基準は、1mSv/年と言う基準から、他からの汚染を考えずに1mSv/年に相当する放射性物質を食べるには、なんBq食べなきゃならないかを計算している。
じゃぁ、呼吸からのは?水からは?
武田先生は、食品からは40Bq/sと言っていた。東電に1mSv/年割くとしても、水や空気も必要だから、4割だよ、という数字だと思う。
僕は今までも受けていた他からの被曝もあるから、もっと少なくしなくてはならないと思う。塗料やシロアリ駆除剤とかの分ね。原爆や実験の残存の影響もあるはずだし。

○医療被曝 病気を治す為に必要だとされているもの(僕は懐疑的だけど)
胸部レントゲン 0.1〜0.3ミリシーベルト
胃のX線検査 4ミリシーベルト
これらは、職場の健康診断で毎年やってるはずだ。胃は35歳以上かな。
体調悪くなくても、とにかく毎年強制される。従業員に受けさせないと会社が罰せられる義務になってる。
さらに、病気になれば、応じた撮影をする。
莫大な被曝をしているよ。医療関係者が、原発事故をたいしたこと無いと言うのもわからなくもない。自分達はもっと被曝させてるんだから。
ただ比較対象が間違ってる。
自然放射線の1.5mSvと医療被曝の約4.5mSv/年が3倍っていうのは比較できて意味がある。医療被曝を拒否した人より、受け入れた人は3倍癌になるという簡単な比較ができる。
近年の癌の増加を説明できるのは、これしかないと思うけどね。
まぁ、タバコのせいにしとけば医療被曝業界は安泰という(苦笑)。

これら3つを足すんだよ。
僕の計算だと6.5mSv/年くらいになるけど。
もともと安心できる1.5mSv/年に対して、6.5mSv/年の被曝をしながら生活してきたが、今回の事故でさらに上乗せされている。というのが僕等の現実。

武田先生の計算は、5mSv/年なのかな。
原発で5mSvで労災認定の話は、人工放射線の被曝限度1mSv/年の中の東電に割ける分が、5mSv/年を超えたという意味で、
たぶん、その人は、その年に10mSv/年は少なくとも超えた被曝をしている。

長くなったなぁ。


06. 2012年9月15日 05:24:28 : qkKuPL8vLw
>>05
>自然放射線量は、日本平均で1.5ミリシーベルト/年

この自然放射線はその土地の実情にあわせなくては。東日本ではせいぜい年0.3
ミリシーベルト程度だったところがほとんどです。

>だから、本来東電の為に1mSv/年は割けないはずなんだよ。

これはそのとおり。しかし簡易的には1mSv/年でいいでしょう。

>武田先生は、食品からは40Bq/sと言っていた。

これを武田氏はICRP流の計算をして、年0.4ミリシーベルトとしていた。
呼吸による被曝を0.2ミリシーベルトとも言っていました。
したがって追加できる外部被曝は0.4ミリシーベルト以内ということになります。
わたしもここまできちんと書くべきだった。煩雑を避けるためだったが。

武田氏は空間線量の基準を考えるのに医療被曝も一緒に考えている。これはどう
考えてもおかしい。また、胃のレントゲンなど毎年受けているとしたら、狂って
いる。胸部レントゲンさえ避けるひとがおおくなっているのに。

それに子供の被曝の基準には子供が受けるはずもない胃のレントゲンの線量は一緒に
できないはずですから、別途わけて示す必要があるでしょう。子供の被曝を重視され
ている以上当然のこととおもいます。

ちなみに胸部レントゲンの被曝量はせいぜい0.05ミリシーベルト程度です。

>これら3つを足すんだよ。

年間の総被曝量を考えるのにはそうすることになります。しかし、武田氏の文では
空間線量の話の基準として被曝量を考えているのです。どのくらいの空間線量まで
許されるかという文脈で話されています。その記事をお読みになればわかります。
医療被曝を話に加えるわけにはいかないでしょう。

こどもの事故前の被曝は東日本では年0.3ミリシーベルト(土地によって多少の
違いはある)、武田氏の論にしたがえば、0.4ミリシーベルトまでの東電事故に
よる外部被曝が許容されるので、年0.7ミリシーベルト以内なら公衆の安全基準
を満たした空間線量といえるでしょう。

これに呼吸と食品による内部被曝0.6ミリシーベルトが加わります。

最近の武田氏の記事では、このへんがごっちゃになっていて、とんでもない
高線量の空間線量も妥当となってしまっています。過去の自身の記事を読み
直してほしいところです。


07. デミトリー 2012年9月15日 07:58:13 : 2kYVIsTHbi0XM : msqZ0wPGQc
>>6
日本平均にするくらいは、大目に見てよ。
0.3〜0.4mSvってのは、たぶん地面の鉱物のみの自然放射線量だよ。
よくある日本地図を色分けした図は、岩石量からの計算値で宇宙線すら入っていないことがある。空間線量測れば、普通は自動的に宇宙線も入るんだけど。

1988年の国連科学委員会の報告では、
自然放射線の世界平均2.4mSvの内訳は、
外部被曝 宇宙線   0.35mSv
     大地放射線 0.40mSv
内部被曝 食物    0.35mSv
     呼吸    1.30mSv
合計         2.40mSv

放射線科学センターの1988年の日本平均の推定値は、1.4mSv。
地面の放射性物質が少ない分内部被曝も減るんだと思うけど。
宇宙線は、緯度によるけどほとんど変らない。
そうすると、大地・食物・呼吸はだいたい日本では世界平均の半分だと推定できる。
自然放射線外部被曝の合計(空間線量測った時に出る分)は、平均0.55mSvくらい。

地面からの放射線量だけ取り上げて(少なく見せて)今の高さを誇張するとか、
日本平均ではなく、一部の地域を取り出してこんなに少なかったのに、とか言うのは好きじゃない。
それは、事故後に御用学者がやってたよ。比較したのは、今の汚染量じゃなくて、世界の特異的に高い地域と比べてたけど。
世界には10mSvの場所もあるのに、日本はもともと0.3mSvしかないから、事故で多少増えたって問題ない。みたいな言い方があふれていた。


08. デミトリー 2012年9月15日 16:13:28 : 2kYVIsTHbi0XM : YAYpv1CnhE
>>6
後半のほうは、よくわからないけど、空間線量を測ってヤバイとか逃げなきゃって基準を出したい話かな?

空間線量を測って出てくるのは、
簡単に考えると、宇宙線・もともと地面に含まれていたもの・東電の汚染物、の合計値だと思う。
日本平均では、前2者で0.55mSvなのだから、それ以外は東電のもの。コンクリート住宅とかも被曝するんだけど、細かいのは省く。

簡単に考えるよ。
前の書き込みで、大地・呼吸・食物は世界平均の半分と書いた。
大地が0.2mSvだと、食物・空気に0.8mSvになる。
大地の汚れ具合の4倍の影響と見れる。
東電の汚染も大地を汚したものだから、
空間線量の計測値から、0.55引くと東電が汚した分で、それを4倍したのが内部被曝の影響と推測できる。

1.55mSv/年の場所があったとする。測った時にだよ。
1.00mSv/年が東電の汚染物の外部被曝で、それがもたらす内部被曝の推定は
4.00mSv/年。
なので、東電分の合計は5.00mSv/年。

自然被曝 1.4mSv/年
人工被曝 5.0mSv/年(東電分)
合計   6.4mSv/年

解釈、1mSv/年、空間線量が増大した場所では、実際は増大分の5倍多く被曝し、健康被害もそれに準じる。(1mSv/年=0.11μSv/時)
事故以前の被曝量に対して、事故後は約4.6倍の被曝被害を受ける。

注)1.55mSv/年の空間線量の場所の被曝量の推定=1.4mSv/年×4.6倍=6.4mSv/年
  地面の汚染から、食物・呼吸も推定計算してるのでそれらも含む。
  食べ物の汚染量とか、当てにならないので。

医療被曝については、事故前後の変化はないとする。
実際は、健康被害が出てくれば、放射線医療を受ける人も出てくるだろうけど、どのくらいになるか想像できないから。

空間線量が2mSv/年(0.22μSv/時)だけ以前より増えてるなら、東電汚染分は内部被曝を合わせると、5倍の10mSv/年。
で、1.4mSv/年+10mSv/年で、11.4mSv/年が実際の被曝合計値。
もともとの自然放射線の1.4mSv/年に対して、8.1倍になってるから、そのくらい危険だ。という考え方。


09. 2012年9月16日 03:01:27 : titrD5mstk
>>07
>日本平均にするくらいは、大目に見てよ。

そうすると結果的に事故の結果を軽く見ることになりますし、また適切な放射線防護
もできないとおもいます。

0.3ミリシーベルトというのは、空間線量の実測値です。それと比べてどれだけ
増えたかをみるのが妥当とおもいます。実測値ですから当然宇宙線も入っての値です。

このほかアルファ線、ベータ線の被曝も考えなくてはならないでしょう。ですから、
空間線量年0.7ミリシーベルトでも公衆の被曝限度を軽く超えるということです。

特に子供のばあい、放射線感受性の高さもあるし、背が低いので通常の空間線量の
測定が子供に適した高さより高い位置で行われていることもあって、この0.7ミリ
でも大きく危険であるといえます。

>>08
>後半のほうは、よくわからないけど、空間線量を測ってヤバイとか逃げなきゃって基準を出したい話かな?

武田氏がもちだしたのは、正確にはこのくらいの空間線量なら安全といいたいようです。
その値を信じれば大きな誤認のもととなります。

08の推定は武田氏の考えより、かなり慎重な見方のようですね。内部被曝については
武田氏は簡易に呼吸0.2ミリシーベルト、食事0.4ミリシーベルト(kgあたり40
ベクレルの制限として)と考えているようです。この問題は重要ですが、いまは空間線量
のみ考えているので、除外して考えてください。


10. デミトリー 2012年9月16日 11:43:13 : 2kYVIsTHbi0XM : cxd5DamrLc
>>9
いや、ここは日本人が見るところだから平均でいいと思うけど。
自分がいるところのことは、自分で計算するんだよ?
僕はこうやって計算しますよって紹介してるくらいのもので。
都道府県でやっても47個もデータ書かなきゃならないじゃないか。
市町村?町内会?莫大なデータになるよ。データ見つかるかも分からないし。

平均で0.35mSv/年という宇宙線が入って、実測値で0.3mSv/年というのは、ちょっと理解できないんだけど、どこの実測地?宇宙線が極端に低い地域とかあるのかな?

慎重な見方というか、事故以前と比較するしかないからね。
で、事故以前のレベルが安心かと言われるとそんなことは無いと今では分かるけど、許容してきたのでそこを安心のレベルにするしかない。

空間線量のみで考えることに意味は無いと思うよ。安全派と同じ結論になっちゃう。
今は、空間線量があればその分内部被曝の危険も高い環境だから、空間線量から環境にある汚染物質を想定し、それが体に入って起こる被曝を考えるという意味で推定した。
食べ物については、そこの物を食べた場合だから胡散臭い数字かも。産地の空間線量調べて、食べ物だけ入れ替えてもいいかもね。日本の流通は、異常だ。だから便利だったんだけど。茨城・千葉あたりが、全国に出回ってるよ。

危険度なんていろんなアプローチがあるよ。
僕が考えたらこうかなってくらいのもので、各自が納得できるものを考えたり探したらいいんだよ。
武田先生の意見も、その中の一つだし。一般向けにすごく簡略化してる印象はあるけど間違ってるとは思わないなぁ。
ん?って思ったら、教室から巣立って自分で学ぶとこまで来たってことじゃないかな。


11. 2012年9月17日 05:53:27 : XC6gGOaHCP
>>10
>自分がいるところのことは、自分で計算するんだよ?

東日本は西日本よりもともと空間線量が低いので、日本平均では誤解を
招きます。人工的に付加された線量を正しく知らないと、汚染のひどさを
間違えます。自然放射線は同じ線量でも、はるかに害は少ないものと考え
られますから(内部被曝を考慮すればそういえるでしょう)。

>平均で0.35mSv/年という宇宙線が入って、実測値で0.3mSv/年というのは、ちょっと理解できないんだけど

実測値には、宇宙線の被曝は入っていないかもしれません。すこし調べておけばよかった。
しかし、現状ガンマー線しかはかっていないずさんな検査体制を考えれば、宇宙線は
考慮の外においてもいいのではないですか。なぜなら、今問題にしている空間線量
(武田氏が言っている)は、どれだけ人工的な放射能による被曝が増えたかを正確に
知る上で問題となるからです。

>空間線量のみで考えることに意味は無いと思うよ。安全派と同じ結論になっちゃう。

これはおっしゃるとおりです。が、武田氏の論理をただしく批判しないとこれもまた
大きな間違いのもとになるとおもいます。

内部被曝を考えると、外部被曝よりはるかに大きくなるという意見が多いとおもわれます。
ほとんど調べられていないアルファ線源も都内でもたくさん検出されているようで、
空間線量が以前とほとんど変わらなくとも重大な結果がもたらされる可能性があります。

ですから、5ミリシーベルトの空間線量まで安全というような言説を見逃すわけにはいかない
でしょう。


12. デミトリー 2012年9月17日 10:08:28 : 2kYVIsTHbi0XM : VVotJDodL2
>>11
そうだね〜。本当は、事故以前に自分でガイガーカウンターでも持っていて測って置けばよかった。と悔やまれる。計測器の数字が信用ならなくても、前より何倍になったくらいは、把握できた。

日本地質学会
http://www.geosociety.jp/hazard/content0058.html#map
元素の分布データから計算した線量
したの注釈に、宇宙線は含まれませんと書いてる。平均宇宙線量0.33mSvを足してくださいと、計算例がついてる。
色分けは、μGy/時になってるけどμSv/時と同じと考えていい。
普通年単位で見るから、8760かけて年に直す。色分けに幅があるから、0.04〜0.05なら、高いほうで見とけば良いんじゃないかな。
僕の家の当りは、0.47mSv/年になるね。自然放射線の外部被曝だけだよ。
それに、内部被曝食べ物0.18mSv/年・呼吸0.65mSv/年を足すと、1.3mSv/年。日本平均的に、無難な数字かな。

これは、東北電力
http://www.tohoku-epco.co.jp/electr/genshi/shiryo/wastes/11.html
自然放射線の外部被曝+内部被曝は食べ物のみ
日本平均0.99mSvと書いてあるが、低く見せる努力だろうね。
実際は呼吸世界平均1.3mSvの半分0.65mSv(日本では世界平均の半分の見込み)を足すと、1.64mSv、ちょっと高めかな。
放射線医学研究所が「放射線科学 Vol.32,No.4,1989」に発表したデータが元らしい。

ちょっと調べた感じでは、他にない。この2つのデータが起点になってる。地質学会と放射線医学研究所。

ついでに、ポロニウムが過小評価されてるから、日本平均を1.5mSv/年から2.1mSvに、という記事があった。
http://togetter.com/li/353567
ポロニウムは、たぶんタバコで騒がれたやつだな。肥料のリン由来(化合物としてついてくるのかな)で植物に入るやつ。タバコで騒いでたけど、当然あらゆる作物に入る。この人は海草が原因かもといってる。

雑学的にだけど、リンは枯渇が見えてきてるよ。
世界規模の飢餓の懸念は、気候変化じゃなくて化学肥料の不足による生産量の低下がもたらすと、たぶん一般の人は知らないけど業界では当たり前の事実。
埋蔵場所が限定されてる。
アメリカは自国の防衛の為輸出をやめた。カナダ・中国産かな、今来てるの。
中国産は、リンはリンだけど植物が吸収しずらい化合物?で肥料効果が薄いらしい。家庭菜園やってる人はわかるんじゃないかなぁ。4〜5年前だったか、化成肥料の値段が1.5〜2倍くらいに上がった。農家は国から補助が出た。たしか。
アフリカだったと思うけど、日本の企業が採掘に乗り出して、来年辺りから入ってくるんじゃないかな?
リンって、窒素・燐酸・カリの、燐酸ね。カリは、自然放射線内部被曝原因のカリウム。3大肥料の2つは、被曝の原因になるという・・・。


13. 2012年9月18日 05:38:10 : doEgvomejY
>>12
レスありがとうございます。
さすがに潮時だとおもいますので、この辺にします。

政府は1ミリシーベルト/年を守ると表明してきました(除染は1ミリ未満を目指す)。

しかし、それが無理と気づいたのか何とか国際放射線防護委員会(ICRP)の公衆の
被曝限度1ミリシーベルト/年を上げようと画策しています。そのため工作員が蠢動(
しゅんどう)をはじめているとみられます。

その一環として、自然放射線の被曝量を多く見積もり、少々の被曝はたいしたことない
と思わせようとしています。武田氏もそれに関わっているとおもわれます。残念ですが。

政府の発表している空間線量は、ガンマー線の外部被曝を示すものでしかありません。
これと比較するなら、過去のガンマー線の自然放射線による線量でしょう。医療被曝
とか、宇宙線とか、さらにはポロニウムとかは除くべきです。医療被曝など内部被曝
の危険性はありませんから、実際の危険性も(原発事故による放射能に比べ)かなり低い
と考えられます。

去年の記事で武田氏は1ミリ/年は軽い数値ではない、と言っておられます。私も
そう思います。そのときの精神に戻ってもらいたいものです。


14. デミトリー 2012年9月18日 08:29:33 : 2kYVIsTHbi0XM : 7pcxi8SYro
タイムリーに、中川さん関係の自然放射線とポロニウムの記事が出てるね。
でも、特に意味のある話じゃない。

前に書いたやつ、
>>前の書き込みで、大地・呼吸・食物は世界平均の半分と書いた。大地が0.2mSvだと、食物・空気に0.8mSvになる。大地の汚れ具合の4倍の影響と見れる。東電の汚染も大地を汚したものだから、空間線量の計測値から、0.55引くと東電が汚した分で、それを4倍したのが内部被曝の影響と推測できる

ポロニウムで0.6増えるなら、だいち0.2mSvに対して1.4mSv内部被曝する(7倍)ことがわかったということだから、
空間線量で東電の汚染が1mSvなら、1+7で8mSvの被曝になる。
という計算なので、ポロニウムのことで実は東電が汚したのは5mSvだと思っていたのが、8mSvだったことがわかったという、まぁそんな話だよ。

合計で考えても、1mSv空間線量が上がったところでは、
自然放射線 2.1mSv/年(ポロニウム含む)
東電の汚染 8.0mSv/年
合計10.1mSv/年 を2.1mSv/年で割ると、4.8倍。
言葉でうまく騙したつもりでも、実際の結果はこうだ(苦笑)。
危険度0.2倍分増加。


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