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「葉タバコ」復活期待 2年ぶり出荷へ準備着々
2年ぶりに再開した葉タバコ生産で「伝統の葉タバコを引き継ぐ」と出荷に向けて準備を進める渡辺さん=田村市船引町
東京電力福島第1原発事故に伴い、県内全域で昨年、作付けが見送られた葉タバコ生産。2年ぶりに再開した生産農家の収穫作業は、ほぼ終わり、出荷に向けた動きが本格化している。田村市船引町芦沢の生産農家渡辺文武さん(39)は「伝統の葉タバコを引き継いでいきたい」と復活に期待を込める。一方で、放射性物質への不安は抱えたままだ。
渡辺さん方では8月下旬までに収穫が終わり、現在は収穫した葉タバコの乾燥作業の真っ最中。乾燥後、葉を一枚一枚もいだ上で選別、梱包(こんぽう)し、12月ごろから日本たばこ産業(JT)に順次出荷する。
JTは1農家1検体のモニタリング検査を実施しており、出荷できるかどうか分かるのは、10月ごろの予定。JTは厚生労働省の食品基準値と同じ1キロ当たり100ベクレルを取引の基準とし、基準超えがあった場合は旧町村単位で出荷停止とする方針。渡辺さんは「地区では土壌の放射線量が高い土地もあり、影響がないか心配だ」と不安も口にする。
ただ、「農家は土をいじるのが一番」と、出荷に向けた作業に取り組む表情は輝いている。県内の葉タバコ作付けが大幅に減るなど厳しい現実もあるが、同組合青年部長として「10年後どうなるのかという不安はあるが、農家間の連携を深め、たばこでも生計が立つことをPRしていく」と力を込める。
(2012年9月2日 福島民友ニュース)
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原発・フッ素27
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