01. 2012年9月08日 13:47:22
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現在は廃刊になっているが、池田邦吉氏の著書「ノストラダムスの預言書解読シリーズ」の中で、フランスの山の中にある原子力発電所で大事故が起こり、大量の放射性物質が撒き散らされ、住めなくなって多くの人々が逃げなくてはならない事態になることが書かれていた。フランスは原発大国だ。このニュースで深刻なのは、1977年の運転開始と言う事実。日本だと、これより古い原発が多い。フランスは第二次世界大戦後、核兵器の研究を継続してきたが、1958年の第五共和政、政界から引退していたドゴール再登場で核兵器の保有に大きく梶を切った。フランスは西サハラで1960年2月15日、最初の核実験を行なった。 http://www.youtube.com/watch?v=_WpT-wI85RA http://www.youtube.com/watch?v=mcImJ4ckfOk フランスでは1973年の第一次石油危機で中東から輸入される石油の高騰に苦しんだ。ドゴール再登場から奇跡の経済成長が続いたが、それも15年で終結した。輸入される石油の相場に左右されていては、今後の成長はありえないと思ったのか、原子力発電の推進に大きく梶を切ったのである。これにより、国内に膨大な数の原子力発電所が建設された。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80 この決定をしたドゴール大統領の後継者、ポンピドー大統領は「これで国を救える。」と考えたことだろう。だが事態は逆の方向に動きつつあった。ポンピドー大統領が放射能の影響と思われる、白血病に冒されていたのである。1973年10月に開催されたパリ・サロン(註 フランスのパリで開催される自動車ショー)のシトロエンのブースを訪れた時の彼の写真です。 http://www.citronpaper.it/Echoes/DC34%20hiv73/04.JPG 明らかに顔がむくれています。これは白血病の典型的な症例です。大統領はそれから半年後の1974年4月に亡くなりました。今から考えれば、これは天の配剤だったのかも知れません。「フランスよ、原子力発電を行なうでない。ポンピドーのようになるぞ。」しかし、彼らは気がつかず、そのまま原子力発電に邁進しました。 阿修羅でも日本が原子力発電に力を入れるようになって経済が衰退したとの議論が盛んですが、フランスは先例になっています。原発に力を入れてから、家電製品でも自動車でも他国の製品に押されるようになった。フランスの自動車産業は1970年代後半、輸出先を日本車に次々と奪われていきました。家電製品でも日本製テレビやビデオデッキが大量に流れ込み、貿易戦争になりました。 そして今日、フランスの原発の老朽化問題が深刻になっています。あちらの原子炉は加圧水型で、福一の事故で有名になった沸騰水型ではありません。日経新聞は、加圧水型は安全だとか書いていたようですが、とんでもない間違い。加圧水型は細い配管が多く、ここがアキレス腱だと言われています。事実、国内でも福井県の関西電力美浜原発で同じ事故が起きています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E6%B5%9C%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80 一番新しい(とは言っても1976年製の3号機)で蒸気噴出事故が起きているのです。事故を起こしたフランスのフッセンハイム原発より、まだ1年古いです。当方、滋賀県ですが、関西電力が大飯に続いて高浜も再稼動する動きを見せていることから、ますます心配になってきました。しかも高浜はMOX燃料で、滋賀県も福島県みたいになりかねません。蛇足ですが、両県は江戸幕府を支えた有力藩(会津と彦根)でした。 話をフランスに戻すと、あちらの原発は山の中にあるのですな。日本は海岸ですが。膨大な熱量を出す核燃料を冷やすには、冷却水の量が決定的に不足しています。冷却水は川から取水しているとか。これ、どう考えても大丈夫な訳がない。古くなって金属疲労を起こした配管は、必ず破れます。大事故が起きるであろう事は、大昔のノストラダムスも懸念していたのでしょう。そして放射能に汚染されて、しかも被害は近隣国に留まらず拡散する。中東で戦火に追われる難民のようになるのです。 何だか日本の後を追ってフランスが崩壊しそうな気がします。原発に力を入れると国が滅びる。気がついたときには遅いのでした。 |