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福島第一原発の1号機、3号機、4号機の爆発の様相は大きく異なっている。
4号機については、正確な事実は隠蔽されていて、非常に危険な状態にあると言われていがいったい何が爆発したのかさえ分からない。
公式な説明は、すべて『水素爆発』とされているが、爆発のビデオを見ることができる1号機と3号機の爆発を見て同じ種類の爆発だとは思われない。
『爆破解体』の現場やビデオを見たことのある人の多くは、9・11のツインタワーの崩壊のビデオを見て、爆破解体が思い浮かんだ。
同じように3号機の爆発のビデオをみて思い浮かぶのは広島・長崎の原爆投下の映像や、核実験のシーンではないだろうか。広島・長崎の原爆が『ピカドン』と呼ばれているように、閃光に続いて巨大な『きのこ雲』が発生したが、3号機爆発でも、一瞬の閃光@に続いて黒い巨大なきのこ雲Aが発生している。
素人が一見して思い浮かぶ『核爆発』をほとんどの専門家は否定して、『水素爆発』と言い続けている。原子力村の住民、原発推進派の専門家が核爆発を否定して、水素爆発を強弁するのは、彼らの立場を考えると非常によく理解できる。
しかし、原発の危険性を訴えている専門家の多くも核爆発説を否定し、水素爆発説に同意していることは不思議でならない。
原発の危険性を訴え続け、貴重な発言をされている小出裕章氏も、現在では水素爆発説を支持されているようである。小出氏はCTBTの高崎観測所から、「半減期が6.61hのヨウ素が検出された」との報告を目にして、核爆発の可能性を支持されたが、その後ヨウ素の大量検出は「電源喪失等による検知システムの誤認」との訂正があったため、核爆発説を撤回されている。しかし「電源喪失等による検知システムの誤認」ということは検出された数値が誤りの可能性はあるということであっても、検出されなかったいうことでもない。キセノン同位体などその他にも核爆発・臨界を裏付ける核種は数多く検出されている。CTBTの訂正に政治的意図が無いとは言い切れない。公式発表のみを根拠にするのであれば原子力村の住民と変わるところが無いように思われる。あるいは福島原発で『核爆発』があったのであれば、原発の燃料を使って簡単に原爆が作れることに繋がるため、核非拡散などの観点から小出氏にしても『核爆発』を公式には認めることの出来ない事情があるのかも知れない。
核爆発の根拠
爆発のビデオを見ると、3号機は水素爆発だとは思われないが、核爆発の可能性として次の点を挙げることができる。
1.2km先で3号機から飛散した燃料の破片が見つかっている。このことは昨年3月に米原子力規制委員会が報告している。建屋の天井に溜まった水素が爆発したとするなら、下向きに圧力がかかるので燃料プールの燃料の破片が外に飛び出すことは考えられない。米国原子力科学者のガンダーセン氏はプール内で即発臨界爆発が起こり、核燃料破片を上方向に噴き上げ飛散させたと推測している。
2.爆発では黒い噴煙Aが上がっているが、ウラン燃料などが蒸発するとあのような色になる。
3.1号機の爆発は、壁面が対称的に破壊しているのに対して、3号機ではプール上部の屋根の鉄骨は完全に吹き飛んでいるが、原子炉上部の屋根は残っているB。爆発のビデオでも燃料プールの位置でオレンジ色の閃光@が見られ、燃料プールの中に、比較的狭い範囲の『爆心』Cがある。気体が爆発しただけであればあのような『爆心』はできないだろう。
4.場所によって程度は異なるが、鉄骨や鉄パイプが飴のように曲がっているB。とくに爆心付近の鉄骨やパイプはモヤシのように溶けているC。1号機では鉄骨は損傷していないから、3号機の爆発の熱エネルギーが莫大であったことがわかる。
爆発の違いについて「1号機は水素濃度が低かったので『爆燃』が起こり、3号機は水素濃度が2倍程度あったので『爆轟』になった」との説明もあるが、水素濃度が2倍程度だとすると爆発のエネルギーは2倍程度になるが、鉄骨の溶けている様子から爆発の3号機爆発の熱エネルギーが1号機の2倍程度とはとても考えられない。
5.東電のビデオ会議の中で東電首脳の「保安院が水素爆発というんなら、それでいいんじゃない」みたいな、発言があり、この時点でこの首脳は水素爆発とは考えていなかったことがうかがわれる。
原爆は低濃縮ウランでも作ることができる
3号機の爆発が核爆発でないとの根拠の一つに、同じウランやプルトニウムでも原発用の物と核兵器用のものでは濃縮度などが全く異なり、原発の燃料で原爆は作ることが出来ないというものがある。原発用ウランの濃縮度は5%以下、MOX燃料のプルトニウムは9%程度であるが、核兵器用の材料では90%以上の濃縮度のものが使われており、少なくともウランで60%以上の濃縮度がなければ原爆は作れないとされている。また、軽水炉からのプルトニウムは核爆発には邪魔になる同位体の割合が多いため、軽水炉のプルトニウムでは原爆を作ることは出来ないともされている。
ところが、アインシュタインは天然ウランあるいは低濃縮ウランを使って原爆を作ることを考えていたようである。アインシュタインはドイツより先に米国が原爆を開発すべきだとルーズベルトに手紙を書いているが、その中に次のような一節がある:
“その爆弾は巨大なものになり、飛行機による爆撃は不可能と思われるものの、船によって輸送して爆発させた際には港湾施設等を広域にわたって破壊しうるということ。”
巨大な原子炉みたいなものを船に積んで、港湾施設などで減速材の水を注入することで爆発させることを考えていたようである。
第二次大戦終戦前に、理研の仁科博士を中心に原爆の研究をしていたが、その方法も、10%程度の低濃縮ウランに水を注入して爆発させるというものであった。
BORAX実験 http://en.wikipedia.org/wiki/BORAX_experiments
沸騰水炉が爆発した実例もある。
1950年〜60年代にアルゴンヌ国立研究所の指揮のもとに沸騰水炉の研究のために、BOLAX実験が行われた。1952年に始まったBOLAX-T原子炉の実験は、沸騰水炉の水は高温になると泡の働きで反応が抑えられるなどの自己制御性があり実用的であるとの証明のために開始された。出力放出試験などは予定通り制御できたが、1954年に行った、最後の過酷実験では燃料板の一部が溶融すると予測していたが、炉心の主要部分が溶融してしまい、燃料や核分裂生成物が放出されてしまった。この時の爆発の写真は核実験や、福島3号機爆発に似ている。
この実験で数学モデルを作る上で重要なデータが得られ、現代の原子炉の安全上の鍵となる原理が得られたとされている。この原子炉の熱出力は1,400kwであった。
この爆発で2エーカーの範囲の土壌の表面1フートが汚染され、7,800uの範囲に6インチの砂利が敷き詰められた。1995年になって米国環境保護庁(EPA)は更に頑丈な材料で汚染物質を封じ込めるように命令している。事故から41年経って環境対策について命令しており、福島も今後も長期にわたる困難が予想される。
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