http://www.asyura2.com/12/genpatu26/msg/811.html
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5月に毎日新聞がスクープした、原子力委員会の秘密会議の全貌がほぼ明らかになりました。
http://www.minusionwater.com/kondoujinin.htm
福島事故を受けて、原子力委員会の下部に作られた有識者による「新大綱策定会議」が新しい陣容で、今夏の大綱決定に向けて議論を進めるはずだったところ、原子力委員会の近藤駿介委員長が、策定会議を召集することなく、原子力委員や電力会社や経産省などの「原子力推進派」だけを集めて秘密会議を昨年来23回も開いて、ひそかに「原発推進」の大綱を決定しようとしていました。
近藤氏は、「誰が何を言おうと、とにかく核発電を推進すべし」と狂信しています。それが国家のためであり、国民のためである。政府や、脱核発電派の連中の意見など聞く必要はない、議論の余地などない、そのためには会議など秘密でやればよい、結論がもめたら最後はオレが1人で決めてやる、と本気でそう思っています。
暴露された議事録で12月8日に近藤氏は「原子力委員会は、その設置法により、脱原発の検討や決定は出来ない」と言っています。しかしこれはとんでもない発言です。
たしかに設置法は原子力の利用について大きな方向を決める、となっています。それは原子力を利用しようとして制度を作ったからそうなっているのであって、原子力をやめるという選択肢が文面にないのは当然です。
しかしいま福島事故の真っただ中にあって、原子力の枠組みはがらっと変わったのです。このまま原子力を続けるのは危険だという議論が国民の間から澎湃として沸き起こっているときに、大きな政策を決定すべき原子力委員会は「設置法によって脱原発の選択肢は持っていない」「だから推進するしかない」などとと公言する原子力委員長とはいったい何なのか。
この論理の行きつく先は、もし民主党政府が脱原発を決めたら、原子力委員会は「設置法によって」協力も助言もできない、ということです。こんなバカな話はありません。近藤氏は自分の職責や国民の期待をまったく理解していません。
毎日新聞は8月29日の夕刊でさらに続報しています。なんと驚いたことに近藤氏は今や、仮面をかなぐり捨てて開き直り、有識者の策定会議を実質的に廃止することを決めたというのです。
毎日新聞の「風知草」(山田孝男論説委員執筆)は、秘密会議についてスクープした直後の5月に、日本の誇る基礎物理学者の坂田昌一氏の主張を紹介しています。
原子力はもしやるとしても、「自主、民主、公開」の原則を厳守する必要があるのです。そうでなければ人々に災いをもたらすのです。なぜなら、人類はまだ核の力を制御できないからです。やるならせめてオープンに議論を尽くせということです。そうでなくていい、という者は核の力について無知なだけだ、と坂田先生は切り捨てます。
まったくその通りです。
近藤氏が秘密会議を自分で主宰し、世間にはウソをついてそれをごまかそうとしたことは、まぎれもない事実です。近藤氏は自主、民主、公開が求められる原子力委員長にまったくふさわしくありません。この近藤氏が「新大綱」を決めることなど断じてあってはなりません。国会はただちに近藤委員長を罷免すべきです。
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