06. 2012年8月24日 17:27:24
: uDdi2GRSdI
原発の安全問題…悪夢の“大躍進”を懸念=中国で専門家指摘 【社会ニュース】 2012/05/16(水) 13:15 中国は原子力発電所を大量に建設する計画だが、2011年の福島第一原発の事故を受け、安全性の再確認を進めた。関係者の間では、建設や立案の本格的再起動も近いとの見方がある一方で、原子炉建設の“大躍進”を懸念する声が出ている。中国新聞社が報じた。■「中国」、「原子炉」に関する他の記事 - サーチナ・ハイライト 「大躍進」とは1950年代後半に毛沢東が主導した経済運動。米英の経済を3年間で追い抜くなどの過度の目標を掲げ、農作物や鉄鋼の大増産を指示した。その結果、下部からは事実を大幅に水増しした報告が常態化し、その報告にもとづき上部が新たな目標を改めて指示するなどで、国家経済が大混乱におちいった。天候不順なども重なり、全国で2000万−5000万人の餓死者が発生したとみられている。中国人にとっても、現在の中国共産党にとっても“悪夢の体験”だ。 東日本大震災にともない発生した日本の福島第一原発の事故を教訓に、中国政府は2011年、全国で運転中・建設中の原発すべてに対して、安全性の確認を行うように指示。 2012年3月までに安全は確認されたと宣言されたが、中国政府はさらに「安全確認作業中に発見された問題が未解決の場合」、「問題解決の計画が定まっていない場合」、「応急措置が施されていない場合」――には新たな原発建設計画を認めない考えを示した。 原発関係者の間からは、「わが国の原発建設では、常に安全性を最優先すべきだ」との指摘と同時に「特に、一部の原発で“大躍進”の傾向が存在する。安全問題について、絶対に手を緩めてはならない」との懸念の声も出るようになった。 福島第一原発の事故以来、中国の原発建設は1年以上の「整頓の期間」を経ることになった。国家核電技術公司の王炳華董事長(代表取締役)はこのほど開かれた電力とエネルギー問題にかんするフォーラムで、「中国における原発建設は、最終的に中央政府が政治決定する」と指摘。 決定には、(同時点で)世界最先端であること、安全基準が世界最高であること、放出物が最も厳しく抑制されていることという三大原則が適用されるとして、 一方で、原発建設に批判的な専門家もいる。理論物理、素粒子論の専門家である、中国科学院の何祚〓院士は3月末までに「中国内陸部での原発建設に断固反対」、「原子力エネルギーの“大躍進”式発展に反対」と題する文章2編を発表。いずれも原発建設の安全面を問題にした。(〓はまだれに「休」) 中国の「安全性の高い、最新式の原発設備を国外から導入」との主張にも、疑問の声が出ている。 中国政府は2006年、米ウェスティングハウス・エレクトリックの加圧水型の原子炉AP1000の導入を決定。福島第一原発の事故発生後、「AP1000は電源を喪失しても72時間以内に自動的に冷却される」、「自然災害だけでなく、テロなど人為的破壊行為に対する『抵抗力』が強い」などと、安全性が改めて強調することになった。 しかしAP1000には、運用実績がない。最も早いのは浙江省で2013年に稼働開始予定の6基で「安全理念が先進的であるのは事実だが、他国における運用実績がない原子炉を中国で大量に建設することにはリスクがともなう」との指摘もある。 中国では逆に、旧式の原子炉が多いことも問題だ。政府は3月16日、新たな安全基準の「核動力廠安全設計規定(HAF102)」を発表した。同基準は国際原子力機関(IAEA)や欧米の先進的基準と同水準だが、中国国内で同基準を満たしているのは建設中のAP10004基と欧州加圧水型炉(EPR)2基のみで、その他の原子炉はすべて、国際的な最新の安全基準よりも立ち遅れているという。(編集担当:如月隼人) http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0516&f=national_0516_077.shtml |