07. 2012年8月24日 13:38:18
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知事記者会見録 (平成24年8月22日実施分) 知事記者会見録一覧へ 日時 平成24年(2012年)8月22日(水曜日) 13時00分〜13時45分 場所 県庁2階 記者会見室 発表項目 ・就任にあたって http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a11000/interview/120822/pic1_1_2012020823165505.jpg 知事 皆さん、山本繁太郎です。今日知事に就任し、初めて登庁しました。どうぞよろしくお願いします。 知事選から1カ月近くになりますけれど、大変厳しい選挙、県民の皆さまから温かいご支援をいただきまして初当選を果たすことができました。 責任の重さを痛感しております。与えられた任期、精一杯努力して務めを全うしていきたいという思いでいっぱいでございます。皆さんどうぞよろしくお願いします。 先ほどの県職員への訓示の中でも、冒頭お断りとお願いをしたところでございますが、今回の選挙に当たりまして、もともと肺炎の後遺が残っておりまして、選挙期間中、特に一番最後の段階で、呼吸機能にいろいろ障害を感じ、選挙が終わりましたあと、体のオーバーホールも兼ねまして、病院で検査を受けて、養生を始めたところでございます。 その過程で加療を要する点もありまして、ここまでやってきております。おかげさまで、治療は順調に進んでおりまして、9月の第1週まで治療を進めれば、完全に仕事に復帰できるという見通しをいただいております。 二井知事から県政を引き継いで、この一番大事な大切な時期にということで、自分の不徳からこういうことになって、慚愧(ざんき)に耐えないところもあるわけですけれども、やむを得ない、何としても完治させて仕事に専心できる状態に持っていきたいと、今思っております。 その間、引き継ぎました県政に支障があってはなりませんので、岡田副知事に県庁業務の取りまとめをお願いしながら、緊急課題、大事な課題、これからの取り組み等については、随時協議、調整をしながら、遺漏のないように取り組んでいきたいと思っております。 県政に臨む私の基本姿勢については、もう選挙を通じて県民の皆様に訴えてきたとおりでございます。さまざまな困難な状況の中で、明日の山口県を創り上げていくために、一番戦略的に大事な課題に焦点を絞って、県民の力を糾合して取り組んでいくということでございます。 二井県政の厳しい中で培われてきた発展基盤をベースに山口県民力を結集して山口を再起動させる、輝く、夢にあふれる県政を実現していくということを訴えてまいりました。山口県は何と言っても伝統、文化、それに育まれた人財が県の宝であります。これを糾合して、何としても山口県の再起動を実現していきたいと考えております。再起動の焦点として、私は、産業力・観光力の再生、人財、焦点を絞って、五つの分野に全力で取り組むということを訴えてまいっております。これをぜひ何としても成し遂げて、山口県に生まれ、育ち、働き、住んで、本当に良かったと思える山口県を創り上げていきたいという所存であります。 この仕事に取り組む上で、何としても要となる力は、県の組織であり、県の職員であります。二井県政で培われてきた県民力、その中核にこの県政を担う県の組織があって進めてきたと、私は、「全ての県民のために」という二井県政の心を受け継ぎながら、今申し上げました明日の山口県のために、課題に、力を集中して取り組むために、県組織の改革は日々のたゆまない改革として、躊躇(ちゅうちょ)なく努力をしていきたいと思っております。 仕事、課題を共有しながら、ぜひコミュニケーションをきちんと取りながら、困難な課題に取り組む職員を励まし、実現すれば一緒に評価し、さらに困難な仕事に取り組んでいく。自分を山口県のために一生をささげようということで、県庁組織に入って、取り組んでいる職員の一人一人の力をフルパワーで発揮できるようにする、そのことにぜひ、意を用いて、やらなきゃいかん事柄を力強く進めていきたいという心構えです。 もちろんそういう努力があって初めて、県内の市、それから町、企業者、団体あるいは県民の皆さまのさまざまなニーズにもセンシティブに(敏感に)行動できる、効率的に行動できる、そういう行政組織の改革を意図しながら、仕事を通じて前に進めていくと、そういうことで取り組んでいきたいと思っております。 いずれにしても、事柄は簡単ではありませんけれども、しかし、必ず実現して、県のための様々な課題をきちんと取り組んでいけるように努めてまいりたいと思います。私が常に、その先頭に立って、これに取り組んでいくと、そういう姿勢で臨んでまいります。 よろしくお願いいたします。ありがとうございました。 中国新聞 中国新聞です。恐縮なんですが、病気のこと、肺炎のことなんですけれども、「肺炎の後遺が残り」ということなんですけれども、肺炎はいつぐらいからなっていらしたのか、それとももともと持病みたいなのを持っていらっしゃるのかお伺いしたい。 知事 年明けぐらいに間欠的に咳が出るようになりまして、そういうことが発見されました。薬で処置してきたところです。 中国新聞 持病とかでは。 知事 ではありません。 中国新聞 気管支がもともと弱いとか。 知事 そういうことではありません。 中国新聞 入院というのはいつからですか。 知事 オーバーホールを兼ねて病院に入りましたのは、投票日の翌々日の31日です。 中国新聞 完全に治療できるということを言いましたけれども、その辺り、医師の診断というのはどのようなものか、もう少し詳しく聞かせてください。 知事 治療を終了し、通常の業務に復すことができるということをいただいておりますので、説明はそれだけにさせていただきたい。 テレビ山口(TYS) テレビ山口と申しますが、現在まだ入院中で、今日病院を抜けてきたということでよろしいんですか。それとも明日から入院するということですか。 知事 入院中です。 テレビ山口(TYS) 今日抜けてきたという形なんですか。 知事 外出許可をいただいてきました。 テレビ山口(TYS) オーバーホールを兼ねて検査を受けて養生を始めて加療を要する点があり、という「加療を要する点」というのは肺炎についてですか。他に何か悪い所が見つかったんでしょうか。 知事 あまり詳細をご説明する考えはないのですが、検査の過程で、肺に小さな穴が開いて肺の体積が萎む気胸という部分が見つかりました。それも治療していただいて回復してきたということです。 テレビ山口(TYS) 今日、初登庁を迎えられましたが、ここだけは休めないと思われたんですかね。 知事 要するにですね、自分で行動できる状態になっていますので、治療が必要だということを言われておりますが、当然出席するつもりでおりました。そのようにさせていただきました。 テレビ山口(TYS) あらためまして、県民の方も少し不安になられる方がいらっしゃるかもしれないと思うんですが、その点で、大丈夫だといいますか、メッセージをいただけますか。 知事 9月の第1週、必ず回復して勤務に復しますので、それまでいろいろご心配をかけますし、特に県庁の組織にも負担を掛けますけれども、ぜひご協力いただいて、ご理解いただきたいと思います。 中国新聞 肺に穴が開く気胸ということなんですけれども、これは外科的でなくて内科的療法で完治できるということですか。 知事 詳しく説明する考えはありませんけれど、完治できるということです。 NHK NHKですけれども、確認ですが、今入院されているのは肺炎の治療に当たられているのか、それとも気胸の方の治療がメインになっているのか、どちらでしょう。 知事 細かい説明をすることはできませんけれども、呼吸器の必要な治療をしている。 中国新聞 今後、いろいろな決定とかは病室で副知事と連絡を取りながらというイメージで、職務代理者は置かないということですか。 知事 置きません。 朝日新聞 朝日新聞の高田と申します。9月第1週に退院されるということでしたけれど、その後の業務には支障はないというお考えでしょうか。 知事 そのように考えております。 朝日新聞 その後またちょくちょく入院されるということは、現時点ではないということでしょうか。 知事 ありません。 それから、実際に退院するまでも、今日このように出てきたように、必要があればいろいろ各部が抱える課題の話を聞かなければいけませんし、フルに病院にいるということでは必ずしもない。 毎日新聞 毎日新聞ですが、手術が必要というのはないんでしょうか。 知事 ありません。 毎日新聞 入院後の通院治療等のめどはいつぐらいまでというのは、話は聞いてらっしゃいますでしょうか。 知事 7日まで入院して通わせてもらおうと思っています。 毎日新聞 その後は通う必要はないんでしょうか。 知事 ええ。もちろん検査は必要だと思いますが。 日本経済新聞 日経新聞です。知事の職務代理者を置かずに緊急の案件・重要な案件は知事が入院されている所から直接ということですが、この場合の緊急の案件・重要な案件というのは、具体的にはどのようなことを想定していらっしゃいますか。 知事 具体的な想定をしているわけではありません。ただ、今、目の前には、岩国基地のオスプレイの問題もありますし、さまざまな事柄についてきちんと協議調整しながら遺漏のないようにやっていかなければならないと考えています。 日本経済新聞 入院中の治療の合間を縫って、病床からですね、ご指示を出されるということですが、その際、例えば、午前と午後に秘書課の職員が、決裁の書類を持ってお伺いするとかですね、枕元に必要な、今ですから、情報端末、パソコンなどを置かれるとかですね、そういったような職務執行においての環境を整える、もしくは、面会の時間を設定するということは、どのような形になってますでしょうか。 知事 必要に応じて、そのように整えて。 日本経済新聞 今、検討中ということでよろしゅうございますか。 知事 必要なことは、もうやっております。 テレビ山口(TYS) すみません。テレビ山口大下ですけども、今、オスプレイの話もありましたけれども、オスプレイも国の方からですね、説明したい、月内にもみたいな報道もあったんで、それと上関原発のですね、原発を巡るエネルギー政策ですね、それも、今月か来月くらいから、それとあと雇用問題もあります。そんな中ですね、スタート時でこういう結果になってしまったと。それについては、今、率直にどのようにお考えですか。 知事 こういう事態になったことは、先程も申し上げましたように、本当に自分の不徳の致すところで、慚愧(ざんき)に堪えないところです。二井さんから県政を引き継いで、一番大事な部分で、こういうことになったことは申し訳ない限りだと思っております。ですけれども、ただ今も申し上げましたように、必要なことがあれば自ら、もちろん大臣にもお会いすることも出来ますし、そこは最低限の支障で、凌ぐことができたらと考えております。 山口放送(KRY) すみません。山口放送の向田ですが、お世話になります。ということは、森本防衛大臣と来週お会いになるということですか。 知事 森本さんが来週来るという話は、聞いておりませんので。 山口放送(KRY) そうですか。 知事 ええ。 山口放送(KRY) そういうお話っていうのはないということで。 知事 聞いておりません。 日本経済新聞 今のところ、正式にも、非公式にも、国の方からオスプレイ問題について山口県庁を訪問してご説明したいという意向は、知事のお耳には、届いてないということですね。 知事 そういうお話は聞いておりません。 山口新聞 すみません。山口です。オスプレイなんですけど、米側の方が、モロッコの事故については、人為的なミスということで、国の方に報告があったみたいなんですけど、現時点で、山本さんとすればですね、このオスプレイにはどのように対応されるか、お聞かせいただけますか。 知事 フロリダも併せて、オスプレイに対する国民の懸念についての、米国の調査を国が受け止めて、国が検証したうえで、きちんとした説明を聞いてからのことだと思います。 産経新聞 すみません。産経新聞です。上関原発問題について、お伺いしたいんですが、先ほど質問にもありましたように、今月末から来月あたりにかけて、国の原子力に関する基本政策というのが策定されるやに、話が出ておりますが、今後の例えば、国の施策、基本政策がある意味固まった段階で、知事としては、上関原発問題には、どのようなスタンスで、取り組まれるのかお伺いします。 知事 もっとも、国家にとって基本的なエネルギー基本計画が策定されることが前提になります。ですから、今のいろんな状況で、策定の過程、タイミングについても、非常に不透明な段階で、今のご質問にコメントするタイミングではないと思っております。 中国新聞 免許の延長について、聞きますけども、選挙中にもいろいろ論点で、二井前知事が昨日も、失効まで踏み込んで発言されてるんですが、山本さんとしては、免許の延長についてはどのように対応されるのでしょうか。 知事 上関原発埋立免許の延長については、二井前知事が6月に、法的整理をした上で、県議会で、その考え方を明らかにしております。それを二井前知事からしっかり受け継いでおります。 日本経済新聞 日本経済新聞坂田です。今回就任に関してですね、冒頭、職員の就任式で申し上げたように、健康問題に関して、事情を明らかにされて、加療が必要であるということをおっしゃったわけです。で、7日に退院されてですね、その後、改めて県民にですね、健康であると、完治したということでですね、今後の県政の方針に関してですね、訴える機会が必要かと思いますが、このような記者会見の場も含めましてですね、退院後、早々にそういう機会を設けられるご予定がございますでしょうか。 知事 今のところ予定はありませんけども、必要があれば、考えなきゃいかんと思っております。 日本経済新聞 よろしくお願いします。 知事 はい。 山口放送(KRY) 山口放送の安光ですが、知事として産業の再生のために、新しい組織も立ち上げるようなこともおっしゃったと思うんですけども、そういう機構改革とか、県庁の組織の改編とか、そのようなことは予定されてらっしゃいますか。 知事 これは、この中の機構に関しますから、じっくり取り組んで、しかし、立ち止まらずに、スピーディーに仕事をしていく、そういう類のことだと思います。9月議会で、基本的な考え方をお示ししながら、準備を進めて、出来るだけ早く、取り組んでいきたいと思っております。 テレビ山口(TYS) 今後の改革のですね、工程表なり、なんなり策定されるのかなって思うんですけども、いつぐらいをめどにそういうのを策定されるとか、そういうのはあるんですか。 知事 これは、今、直ちに、そういう工程のプログラムを持っているわけではありませんけども、吟味して取り組みたいと思います。 読売新聞 読売新聞ですけれども、原子力発電の話で、選挙期間中に言っておられた脱原発依存は当たり前という考え方に変わりはないということでよろしいでしょうか。 知事 全く変わりはありません。3.11を経験して、国民の願いとしてできるだけ原子力発電に依存しないエネルギー構造に持っていきたいというのは、国民的願いであるという認識をお話ししました。その認識は変わっておりません。 中国新聞 免許の延長について、先ほど二井前知事の6月の県議会の答弁をしっかりと引き継ぐということですけれども、これは失効させるべきものというふうに、山本さんはお考えなんでしょうか。 知事 6月で二井前知事が県議会で明らかにされました法的整理の考え方は、きちんと引き継ぐということです。 中国新聞 今の段階で失効とかそういうことは言い切れないということですか。 知事 ですから、公有水面埋立法に基づく知事の権限を行使する、それに関する法的整理については、二井知事が整理された考え方を引き継ぐということです。 日本経済新聞 エネルギー問題ですが、例えば、長門市は農業用水を利用した小水力発電の導入の可能性を探るということを考えてらっしゃって、県の方でも農業の事務所の方が参加されるようですが、そういったものに対してですね、県がお金を出す助成はともかく、執行の関係があるんでしょうけど、県が支援するとかですね、県の今後の方策の検討課題としてのせていくというのはあるんでしょうか。 知事 再生可能エネルギーについては、非常に大事な課題であることは間違いないので、今、県庁でも新しい取り組みについての検討を進めていると聞いていますので、しっかり取り組んでいく必要があると思います。 日本経済新聞 はい。ありがとうございます。 毎日新聞 選挙戦直後にですね、上関原発問題については、有識者の声を聞いて決めたいということをおっしゃいましたが、就任されてですね、今後どういうかたち、どういうスケジュールで進められるというお考えでしょうか。 知事 まず何と言っても国の基本政策が全く3.11以降、白紙になっている状態です。何をベースにどのように行動するかということが、日本国全体でできない状態になっている、そういう状態に私たちはあると思います。ですから、今のご質問に対しては、何としても国家の基本政策をきちんと樹立すると、その上でどういうふうに取り組んでいくかという判断が求められると思います。 NHK 今の質問の関連ですけれども、その上でどういうふうに取り組んでいくかという判断を求められる、というのは、これは県がその判断を求められるのか、どういう意味での判断を求められるのか。 知事 それは国の政策がどういうふうになるかと相対的であります。国が基本政策をどういうふうに樹立できるかという結果でありますから、今の段階ではどういうふうにという話はありません。 山口放送(KRY) 少なくとも選挙戦を通じておっしゃったことの中で、例えば、白紙撤回を訴えた方が山本さんと同じくらいの票数を取られ、山本さんとその他の方が凍結を訴えて同じような20万票あまりの票を取られたと、そういった県民の上関原発に対する意識っていうのはどのように受け止められていますか。 知事 それぞれの主張なさったことは、それぞれ吟味し、考えていかなければいかんと思っております。それは間違いないことです。 共同通信 すみません。上関原発に関連して、山本さんの選挙中の街頭演説で、上関のことは絶対に忘れない、ということをおっしゃっていましたけれども、上関の柏原町長とですね、原発問題について意見交換するお考えはあるのかどうかを伺いたいんですけれども。 知事 もちろん必要があれば意見交換しますけれども、今、その必要はあるというふうには考えていません。 朝日新聞 原発について、いったん凍結させるべきだというお考えも、今のところ変わりはないということでよろしいでしょうか。 知事 認識や言葉遣いの問題ですけれども、3.11によって原子力発電所新規立地の政策的ベースがゼロになったわけですね。国家の政策として。それで、結果として、凍結状態になっているわけです。ですから、ほとんど同じことを言っていると思いますが、国の政策が樹立されなければ、要するに凍結状態はずっと続くということです。 読売新聞 中国電力との関係なんですけれども、株式の配当金は人材育成等に使いたいというふうにおっしゃっていたと思うんですけれども、株主総会自体に職員さんを、筆頭株主になるということで派遣されるご予定というのはありますか。 知事 職員を派遣するというのは事務的なことですから、特に考えたことはありませんけれども、ただ、過去山口県が電気事業に努力した経緯の中で、株式を県の財産として保有しているわけです。ですから、その県民財産としての価値は最大限に活かして、将来の山口県のために使いたいというのは私が選挙で訴えたことです。株主権の行使については、経営と保有の分離という考え方で、二井さんが臨んできておられたその姿勢を固持したいと思っております。 中国新聞 体調に関連してお伺いするんですけど、事務引継式が今日ありましたけど、本来だと昨日やるべきものだったものを山本さんの体調を考えて今日になったのかという点と、人間なら病気もするし、それに対する治療もするということですが、知事という激務を考えたときに4年間ですね、それに対する任期を全うできるという自信といいますか、その辺り2点お伺いしたいのですが。 知事 引継式はご配慮いただいたということです。それから9月以降責任持って山口県政を担う自信を持っております。 NHK すみません、オスプレイの関連でお伺いしたいのですが、一部報道の中に出ていますが森本大臣が今月中にも山口県を訪れたいという考えを示しています。山本知事は、これから治療に当たられるということなんですが、仮定の話で恐縮ですが、大臣が入院期間中に山口県を訪れるようなことがあった場合、山本知事は、その場合外出対応するのか、それとも調整した上で副知事に対応を任せるのか、どういう対応をお考えておられるのでしょうか。 知事 心づもりとして申し上げれば、もしそういうことがあれば、しかも会うということになれば、ということが前提ですが、お会いする考えです。ただそれはあくまで仮定の話ですから、森本大臣が月内に来るかどうかも分かりませんし、会うということになるかどうかも分かりませんし、あくまで仮定の話としてお答えします。 NHK 雇用問題、財政問題等いろいろ、山口県がすぐに対応しなければいけない課題がいくつかあると思うんですけど、雇用問題について、ルネサスの工場閉鎖の話もありますし、昨年末にも工場閉鎖がありました。こういう問題について、山本知事さん、どういうふうに対応していこうと、今思っていらっしゃるのか、というのが一点、もう一点が財政問題、県債残高からすれば、なかなか減らすためにですね、抜本的な対策がなかなか決め手を欠いている中で、この問題に対してどのように対応していこうとお考えですか。 知事 まず、緊急の雇用対策の問題は、離職者対策を中心に、国、県それから市が一体となってやっていかなきゃいかん課題だと思います。しかし、短期的に取り組めることが限られていますので、本当に厳しいんですが、精一杯取り組んでいくことに尽きると思います。 これを時間的には、中期的に経済再生、産業戦略に取り組む中で、基本的に解決していかなきゃいかん課題だと考えています。 県財政につきましては、二井前知事からお話があったと思われますけど、県自体の財政的な努力、できることは、ほとんどマキシマムの状態で取り組んでこられたと思います。その結果、今の状況を維持しているというのが私の認識です。 国家も財政政策に関連して、もちろん見掛けの借金はありますけれど、そういう財政状況の中で国の責任で処理してもらわなければならないことがたくさんありますし、山口県としては、先ほどの繰り返しですけど、この十数年間本当に厳しい中でマキシマムの努力を続けてきて今があるというのが私の認識です。 それで、これからどうなるのかと考えますと、さらに状況は厳しくなると予想されますので、さきほど申しました、県庁の仕事をしていく体制をできるだけ改革して、スリムに、筋肉質の体質にしながら歳出を抑制する努力、それから歳入をできるだけ確保していく努力、この二つのことを着実に実施することに尽きると思っております。 NHK それとあと1点お伺いしますが、山本さんが選挙期間中からおっしゃられていたことに、山口を再起動という言葉の意味なんですけれども、これについてもう少し説明を、再起動というと今まであったことをリセットしてしまうという意味もあるんですけれども、この再起動ということをどういう意味でおっしゃられていたんでしょうか。 知事 実は、私たちの社会のさまざまな混迷状態と言いますか、全て、世界的にですね、かつては、中国をお手本にしたり、あるいは、ヨーロッパをお手本にしたりして進んできて、20世紀を経て、今ある、私たちの中で、お手本のない状況の中で、世界的に特に進んだ国もない、大変な苦吟(くぎん)をしている状態だと思います。 ですからその中で、何とかして将来に向けての方向性を定めて、その焦点を絞った方向性に県民の皆さまの力を集めて前に進んでいく。その混迷の状況の中で、山口県は方向性を定めて前に進んでいく、その心根を県民全体で、県庁を挙げて取り組んでいきたい。そういう意味で申し上げました。 山口放送(KRY) そのために、今日、山本さんのカラーを打ち出すための特別職を含めた人事異動等はいかがですか。 知事 具体的にあるわけではありませんけれども、何としても県の職員それぞれが、フルパワーを発揮して、この責務を果たしていくことが中心になりますので、それをまず大前提に、必要があれば、必要な人材を確保しながら仕事をしていかなければならないと、そこは何も制約も設けておりませんが、優先順位は今のように考えております。 NHK それとです。まず、独自、山本さんの、山本カラーというのをたぶん出していく作業がひとつ、非常に重要な話になると思うんですけれども。まず、この就任した段階で、多少、この先空くかもしれませんけれども、最初に手を付けたい課題、取り組みたい問題というのはどういう、優先順位で言うとどういうものを打ち出したいですか。 知事 5つの全力の中では、やはり産業戦略と人財ですね。 毎日新聞 二井前知事はですね、心構えとして、「しっかり聞いて しっかり実行」というのを口にされていましたが、山本知事として心構え、モットーといったものは、どういう言葉を掲げられますか。 知事 そうですね。二井前知事の、全ての県民のためにみんなが力を合わせて仕事を進めていこうという姿勢ですね、県政に臨む姿勢は、その心はしっかり引き継ぎたいと思っております。県民力を結集するベース、県民の皆さまにどういうニーズがあるかということに、どこまでセンシティブに(敏感に)なれるかということが一番大きいわけですから、その姿勢は受け継いでいきたいと思います。ただ、先ほど申し上げましたように、限られた力を集中して、方向付けをしていく、この方向にこそみんなの力を集めて集中していこうということについては、皆さんの意見を聞きながら、きちんと県知事として判断をして前に進む、というふうに努めたいと思っております。先頭に立って。 山口放送(KRY) 二井前知事は、ご自身をパフォーマンスができない知事というふうにおっしゃってましたけれども、山本新知事が目指す知事像というのは、どういうものでしょうか。 知事 実直にやりたいということです。派手に言うことを否定するわけではありません。何ができるかということが全てを決めますので、そのことを大切に、実直に、愚直に、あらゆることにスピーディに、そういう仕事をしていきたいと。 山口放送(KRY) 4年後の山口県はどんな形になってますでしょうか。 知事 今以上、明日にですね、子どもたちとか、孫の時代に明るい気持ちでと考えて、今は努力すると、そういうことができる、そういう方向に山口県が一歩でも進んで行けたら、恩返しができると思いますから、それを目指してやっていきたい。 中国新聞 オスプレイで確認なんですけれども、二井前知事が国に求めた5項目がありますね。これは山本新知事も引き継ぐのかという件を確認したいんですけれども。 知事 これは、山口県として国に文書で申し入れていますから、当然であります。 作成:山口県総合政策部広報広聴課 http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a11000/interview/120822.html |