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原発事故 やっと東京地検が捜査開始
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2012/7/25 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
やっと東京地検が“原発事故”で捜査に乗りだす。これまで検察は「事故調査に影響を与えかねない」と捜査を控えてきたが、政府の「事故調査委員会」の最終報告が23日に発表され、国会、民間、東電、政府と4つの事故調の結果が出揃ったことで捜査を開始する。
これまで全国の地検に提出された告訴・告発は、計20件。6月には福島県の住民1324人が、自らの被曝を傷害にあたるとして、東電の旧経営者を「業務上過失致傷容疑」などで福島地検に告訴・告発状を提出している。全国の検察は、受理を保留してきたが、順次、受理していく方針だ。東京地検が中心となって捜査するという。
◆安全対策怠ったのは明白
東電の勝俣恒久前会長や、清水正孝元社長、原子力安全委員会の班目春樹委員長らを法廷に引っ張り出せれば、原発事故の真相解明につながるのは間違いない。
「業務上過失致傷罪」の成立には、放射性物質の放出について予見可能性を立証する必要がある。また、被曝が「傷害」にあたるかどうか判断が難しく、立件のハードルは高そうだが、はたして刑事事件で立件は可能なのか。日大名誉教授の板倉宏氏(刑法)が言う。
「業務上過失致死傷罪、公害罪法の過失犯として立件は可能です。いずれも、結果予見の可能性と事故の回避義務の立証が必要ですが、東電は大津波の可能性があると把握しながら隠していたことなど、安全対策を怠っていたことは明白です。一番難しいのが、被曝を傷害と言えるかということですが、事故後に体に病変が出ていると医師の診断書があれば、認められると思う。ただ、今回の事故は例がない案件なので、検察が立件に踏み切るかどうかは、難しいところです」
もし、検察が立件を見送っても、住民が検察審査会に申し立てればいい。国会事故調も「東電経営陣らは意図的に対策を先送りにした」と人災を認めている。なんとしても法廷に立たせて責任を取らせるべきだ。
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