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原子力ムラ墓穴 「原発ゼロ」断然強まる エネ政策「聴取会」
http://gendai.net/articles/view/syakai/137641
2012年7月18日 日刊ゲンダイ
<電力社員の「放射能で死者いない」が怒りに火>
いまさら遅すぎるというものだ。将来の原発比率をどうすべきか、国民から直接意見を聞く「聴取会」について、野田内閣が「今後は電力会社の社員は参加させない」とルールを変更した。
16日まで、「排除は難しい」とエラソーに語っていたが、さすがに国民の強い批判に抗し切れなくなったのだろう。
そもそも「聴取会」は、2030年時点の原発比率をどうするか、政府が提示した(1)0%(2)15%(3)20〜25%の3案に対し、抽選で選ばれた一般国民、各3人、計9人が意見を述べるというもの。
ところが、仙台(15日)、名古屋(16日)の2カ所で行われた「聴取会」では、それぞれ東北電力、中部電力の幹部社員が参加し、「原発推進」の20〜25%案に賛成を表明。中部電力の幹部社員(46)は、「放射能の直接的な影響で亡くなった人はひとりもいない」「5年、10年たっても状況は変わらない」と言い放った。
恐らく「原子力ムラ」の連中は、「聴取会」に参加して、「原発も必要か」と国民を洗脳するつもりだったのだろうが、逆効果もいいところだ。「ヤラセ」まがいのことをしたことで、国民の怒りに完全に火を付けた。もはや「20〜25%」案はあり得ない。
「聴取会で分かったことは、原発依存度0%を求める国民が圧倒的、という事実です。たとえば仙台会場では、意見表明を希望した93人のうち、(1)0%が66人、(2)15%が14人、(3)20〜25%は13人でした。名古屋もほぼ同様です。これほど差があるのに、20〜25%案に賛成する人を3人用意するために、東北電力の社員や首都圏在住者を参加させる結果になっています。それよりなにより、中部電力社員の『ひとりも死んでいない』という発言を聞いて、多くの国民は、原子力ムラの人間がまったく反省していないこと、とことん非常識だということを再認識したはず。国民は20〜25%案は、絶対に許さないでしょう」(原発問題に詳しいジャーナリスト・横田一氏)
国民の批判をかわしたい野田内閣は、22日に札幌と大阪で開く「聴取会」からは、9人だった発言者を12人に増やし、増やす3人は申請者が多い「0%」の意見を持つ参加者に割り振るという。
しかし、原発推進の「原子力ムラ」と野田内閣は、裏でなにをするか分からない。徹底的にやっつけないとダメだ。
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