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被曝した大地で、生き延びた命を守る〜浪江町やまゆりファームの取り組み
http://www.asyura2.com/12/genpatu25/msg/532.html
投稿者 MR 日時 2012 年 7 月 11 日 15:55:50: cT5Wxjlo3Xe3.
 

被曝した大地で、生き延びた命を守る〜浪江町やまゆりファームの取り組み〜

   ■ 永澤 敬:ボランティアグループ「やまゆりファーム」

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 ■from MRIC
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私たちは福島原発事故による被災牛を保護するボランティアグループ、「やまゆり
ファーム」です。私たちの牧場は生き延びた命をつないでいく牧場です。

2011年3月11日、東日本大震災の発生により福島第一原発が爆発事故を起こし、周辺
住民は緊急避難を余儀なくされました。取るものも取りあえず、住民たちが避難した
後に残されたのは、動物たちでした。

誰もいなくなった町に残された犬や猫、牛や豚、鶏たちは飢え、渇き、助けに来てく
れる人を待ちながら餓死していきました。犬や猫は原発事故後、個人のボランティア
や動物愛護団体、行政などの保護活動によりレスキューされていきましたが、牛や豚
などの家畜動物は取り残されました。つながれたまま、閉じ込められたまま、無数の
動物たちが苦しみ抜いて死んでいったのです。

飼育していた家畜動物を何とか生かしたいと、牧場から動物たちを放した畜産農家の
方もいました。放牧された牛の場合、草木だけを食べて生き残る個体もいた反面、生
きていくために必要な塩分を補給しようと人家に入り込み、軒先を荒らしてしまうケ
ースもありました。

4月22日、原発より半径20キロ圏内は「警戒区域」に指定され、住民たちも立ち入る
ことが禁止されました。政府は5月12日、警戒区域内で生存している家畜動物を所有
者の同意を得た上で、すべて殺処分することを決定しました。

その理由として、農林水産省は「警戒区域の設定後においては、同区域内での家畜の
飼養管理が出来ないこと等から、衰弱して餓死を招くという状況を放置することは農
家にとってもつらい状況であることを考慮し」て安楽死処分を判断した、としていま
す。その後、一時帰宅した住民から「牛が民家を荒らしている」などのクレームが寄
せられたこともあり、家畜動物の殺処分が急速に進められていきました。

次から次へと殺処分に同意していく畜産農家たち…。農水省は「衰弱して餓死を招く
という状況」が「農家にとってもつらい状況」であることから殺処分を進める、とし
ています。しかし、畜産農家にとっては自分たちが育ててきた牛が餓死するのと同じ
ように、殺処分に同意するということもまた「つらい状況」でありましたし、そのど
ちらかしか選択肢がないという現実にはやるせない思いがあったことでしょう。

私たちは2012年2月、殺処分反対を貫く福島県楢葉町の牧場主さんと協力し、そこで
飼育されていた肉牛62頭を終生飼養するための牧場、「ファーム・アルカディア」を
設立しました。しかしその後、牧場主さんが病に倒れ一時は牧場の存続が危ぶまれま
した。そんな時、浪江町の「希望の牧場」(私たちと同じく、区域内に生きる牛を生
かすための牧場)のご好意を受けて、6月末に全頭移動することができました。私た
ちボランティアグループは、「希望の牧場」の敷地をお借りしながら、新たに牛を支
えていくための支援組織、「やまゆりファーム」を発足しました。

「やまゆり」は楢葉町の町花です。
アルカディアの出発点となった楢葉町と、震災以来、牛たちを生かしつづけようと努
力を続けてくださった牧場主さんへの感謝とその志を未来につなぐため、この名を付
けました。「希望の牧場」もまた既に牛たちの許容頭数は超えていることから、いず
れは区域内に新たな広い敷地を見つけ、牛たちを移動し放牧させたいと考えています。

食肉とされることが無くなり、生きつづけることが許された牛たち。原発事故がなけ
れば、すでに食肉にされていた牛たちです。放射能に汚染されて「経済価値」を失っ
た産業動物だからといって、無惨な死を与えても心痛まない社会になることは、日本
人の倫理感の崩壊につながると思います。私たちはこの牧場を、無闇に殺されてもい
い命などこの世にひとつもないことを実証するための牧場にして行きたいと思います。
畜主さんもまた「牛たちは何世代にも渡って命をささげて、人間を助けてきてくれた。
無残に殺すことなんて出来ない」と語ります。

私たちは、牛たちを終生飼養することによって、原発事故により全てを失ってしまっ
た畜主さんの心に小さな希望を灯しながら、同時に生命尊重、動物愛護、動物福祉の
社会的機運を高めていきたいと思っています。原発事故という、決して忘れてはなら
ない人災の最たる証明でもある牛たちが、いまも警戒区域には800頭ほど生きいてい
ると言われています。

牛の体調の経過観察を克明に記録することなどによって、被曝と除染の関係を明らか
にすることも、牛が、食肉とは違った形で人間社会に貢献することにつながって行く
のではないかとも考えています。生き延びた牛たちと、牛たちに寄り添いながら生き
る人々との絆の牧場、「やまゆりファーム」を応援してください。

やまゆりファームは個人の有志がボランティアで運営しています。
継続的な牧場運営のため、みなさまからのあたたかいご支援を心よりお願い申し上げ
ます。

●ゆうちょ銀行口座振替・銀行振込からのお振り込み●
記号-番号 : 18270-17902911
口座名義 : やまゆりファーム
 
他の金融機関からのお振り込み
店名:八二八(ハチニハチ)
店番:828
種別:普通
番号:1790291 
名義:やまゆりファーム
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コメント
 
01. 2012年7月11日 22:45:11 : Uzzt27smXI
いいコトバで大切なことを再確認させていただき、
ありがとうございます。

「無闇に殺されてもいい命など
  この世にひとつもない」

冷房の利いた霞ヶ関の中で政治屋や官僚など、ガチの非国民共が忘れてしまったコトバですね。。。

でも僕たち日本人はそのことを覚えている。
ひとりひとり、命のために
今、未来に向けて闘っている!

自国の国益のために横暴で勝手な理屈で日本を虎視眈々と狙う隣国に対しても、
日本と地球のすべての命を護る強い意志を心に抱き
立ち向かう政治家が、
今のムーヴメントを通して出てくることを願っています。


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