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■デモは続くよ、どこまでも
6月29日の官邸包囲デモ、31日の大飯原発阻止運動に引き続き、大飯再稼動を挟んで行われた7月6日の官邸包囲デモ。「ようやく日本にも民主主義の萌芽が…」「ついに一部のマスコミが取り上げだした!」と好意的に捉えるジャーナリストや評論家、市井の人々も多い。
しかしTwitterで詳細にデモ関係者のツイートを追っていると、実際には運動内部にいざこざが発生していることも事実のようだ。以下、時系列で振り返ってみたい。
■官邸包囲デモ(6/29)
29日の官邸包囲デモは動員数こそ不確かだが、写真などから過去最大級の規模であったことは間違いない。しかしこのデモの終了前に、疑問の種が1つ蒔かれている。
当初、デモは20時解散が予定されていたのに、19時40分の時点で「主催者が警察の要請を受けて、参加者に解散を呼び掛け始めた」のである(結局、抗議行動自体は20時まで続いたとされている)。
この後、主催者から「運動を続けるためには逮捕者を出さないことが大切だ」「参加者が逮捕されてもいいのか」との弁明や説得があった。しかし、この日は大飯再稼動の直前であり、一部の参加者、支持者からは「今、何としても止めないとまずいことになる」という意識があったはずだ。腑に落ちなかった人もいたであろう。
恐らく主催者側の態度に疑問を持った人達は「主催者は、民意を無視する行政側に出来る限り抵抗するべきなのに、あっさりと行政側に妥協してしまった」ことに納得出来なかったのではないだろうか。疑問を持った人達が、あたかも「逮捕されても、暴力に訴えてでも抗議すべき」という強硬な主張の持ち主ばかりだったかのように言うのは事実と異なるように思う。
■ツイッター上で諍い発生(7/3)
その後、官邸包囲デモよりも緊迫したムードに包まれる中、大飯原発前での徹夜抗議行動が行われる。さらにこれを挟んだ7月3日、Twitter上でちょっとした騒動が持ち上がった。
主催者側のアカウントの1つ@bcxxxが、同じく主催者側の1人、野間易通との会話の中で、反原発ツイートで知られる早川由紀夫や木下黄太について「(そうした風なものと)距離を置いていきたい」とツイート。それに対して当の木下が抗議し、これまでと一転、デモに参加しないように呼び掛け始めたのである。
https://twitter.com/bcxxx/status/220131114554101760
http://twittaku.info/view.php?id=220131114554101760 (キャッシュ)
https://twitter.com/KinositaKouta/status/220189683177627648
http://twittaku.info/view.php?id=220189683177627648 (キャッシュ)
これがきっかけで、両者の取り巻きを含めた批判合戦となった。じつはこの両者は元々、同じ反原発と言えど主張に隔たりが大きい。
《@bcxxxと野間易通》
・放射“脳”などの言葉を多用して、放射能の害を心配する人々を悪く言う。
・瓦礫拡散推進。
・「もんじゅくん」アカウントは、この2人が実質的に運用しているのではないかという指摘がある。
《木下黄太》
・放射能被害を重大視し、ひたすら東京からの脱出を呼び掛ける。
・瓦礫拡散反対。
・もともと日本テレビの人間。かの堀江貴文が以前に木下の取材を受けたことがあるらしく、事故後、その取材手法を問題視している。
平たい話が、放射能の被害や影響について両極端な論者である一方で、どちらもマスコミに近い場所にいると言えそうだ。
■誤解しないで
ここで誤解しないで欲しいのが、@bcxxxや木下らだけが、反原発デモの主要人物ではないという点だ。例えば@bcxxxはTwitNoNukesという団体の人間で、それがさらに首都圏反原発連合という大きな団体に参加するという形である。一方の木下はデモを応援していただけだ。
けしてデモの主要人物全員が仲違いしているわけではないにもかかわらず、このトラブルが目立ってしまうのは、どちらもフォロワー数や取り巻きが多いため、そのツイートを目にする人の数がバカにならないためだ(そもそもTwitterやFacebookで呼び掛けたデモである)。末端の一般人の中にも、対立が広まってしまう恐れがある。
また必然的に「一方、あるいは両方が、運動を分断するために騒ぎを起こしているのではないか」という疑惑も生まれる。事故以前からの原発推進派の世論操作、さらには事故後に資源エネルギー庁から広告代理店ADKへネット世論監視業務が発注された事実を知っていれば、こうした可能性を一顧だにしないわけにもいかないだろう。現時点では物証のない憶測に過ぎないことも、また事実だが。
ともあれ厄介なことに、「こうした諍いに異議を唱える行為自体が、運動のイメージや機運を損ねてしまいかねない」というジレンマがある。先述の「もともと両極端な論者同士」という点がこれに拍車をかける。拗れれば、反原発運動が2つに割れてしまいかねない。
■雨の中の官邸包囲デモ(7/6)と次なる動き
その週の官邸包囲デモは、前回以上に実体が把握し辛いものだった。雨天であることも大きかったが、
・近くの駅の出入り口が封鎖された(写真あり)。
・左翼団体が紛れていて、機動隊と揉み合いになった(IWJの中継カメラが入った)。
・「デモの関係者と思しき誘導員に従って歩いていたら、官邸から離れたところに誘導された」との報告があった。
いずれも「怪我人を出さないため」もしくは「自然発生」と解釈することも出来るし、そう見えるよう巧妙に偽装したものとも考えられるが、これもじつのところは分からない。
さて、デモ自体は、次は「曜日を変えて、反原発以外の抗議(消費税反対など)も行おう」という提案が出ているようだ。地方へのデモの普及も地味ながら進んでいる。これ自体は明るい材料だ。
一方で、先に挙げたような“煽り”アカウントが、既にそうしたデモをツイートで拡散し始めていることも指摘しておく。
■したたかさ
以上が、官邸包囲デモの経過と現状、そして“不穏な動き”だ。
誤解のないように言っておくが、筆者はここで「反原発デモは斯様に胡散臭いから参加しない方がいい」とは決して言わない。相手(忘れてはならない、原発ムラである)の狙いが「運動の分断」にあるとすれば、むしろここでデモが続くことの方が相手にとって痛手になるからだ。もちろん、別の抗議行動に場を移す選択もある。
一番大事なことは「運動の主体は参加者1人1人」であり、主催者はただの呼び掛け人、裏方に過ぎないということだ。仮に最悪、主催者の一部が原発ムラと通じていたとしても、気にすることはない。したたかにそれを逆手に取ってやるくらいでよいのではないか。
「あれもダメ、これもダメ」と神経質になるのもよくないかも知れない。そもそも平成21年9月11日のデモの時点で、既に反原発デモの逮捕者は出ている。「逮捕されること=反原発運動の終了」というのであれば、とうに運動は終わっている。
デモなどの運動は、目的を達成するためにやるものである。「どんな手段に訴えてでも止める」か「非暴力だが、決して服従しない」か「あくまで合法的な手段を取る」か。原発ムラの出方や、他のデモ参加者との連動を考えつつも、結局はあなた自身が「原発を止めるにはどうすればよいか、自分に何が出来そうか」考えた上で行動するに限る。
流れは大切だが、「とりあえず流れに乗れば、誰かが目的地に誘導してくれる」なんて夢にも思わないことだ。知らぬ間に運動が割れかねない。
追伸:もし主催者もしくは周辺で、内紛をよく思っていない方がこの投稿を目にしたなら、内々でよいので身内の“排他的な発言者”を諌めるくらいのことはしていただくよう、是非ともお願いしたいです。
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