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国会事故調「福島は人災。地震・津波指摘されながら対策先送り。専門家慢心」
2012年07月06日12時56分
提供:J-CASTテレビウォッチ
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わかりやすい東電福島第一原発の事故に関する国会事故調査委員会(黒川清委員長)がきのう5日(2012年7月)、衆参両院議長に最終報告書を提出した。6か月間、延べ1167人、900時間に及ぶ聞き取りの結果で、641ページ。事故を「自然災害」ではなく、「明らかな人災」と断じている。
黒川清委員長「事故もあり天災もあることを知りながら、何もしなかった」
「人災」としたポイントは、何度も見直す機会があったのに、東電が地震・津波対策を先送りしたことだった。とくに、規制する側の保安院が、規制される側の東電に事実上支配されるという「逆転関係」を「虜」と表現、監視・監督機能が崩壊していたと指摘した。また、首相官邸が直接現場に指揮・命令を出したことが、現場の混乱を招いたと、菅前首相の言動に言及している。
報告書はこのほか、東電が否定している「地震による機器の損傷」を「ないとはいえない」とした。「官邸が果たすべき役割の認識」「官邸、規制当局の危機管理意識の低さ」を指摘し、「国会に常設委の設置」「危機管理体制の見直し」 など7項目を提言している。
黒川委員長がスタジオに出演した。司会のみのもんたが「わかりやすいですね」と、「福島原子力発電所事故は終わっていない」という書き出し部分を読んでみせた。そして「人災ですか?」
黒川「そうですね。委員全員が一致してます。事故もあり天災もあることを知りながら、何もしなかった」
与良正男(毎日新聞論説委員)「逆転関係をいってますね」
黒川「規制の罠といか虜というか。電力の側に技術力があると、規制する側が頼ってしまう」
報告書の要約版ネット公開「国民がぜひ読んで欲しい」
尾崎弘之(東京工科大教授)「その力関係はこれからも変わらないと思うが…」
黒川「スリーマイル島でもそういうことがあったらしい。30年かかって対立しながら監視し合うという形になっている。不断の努力が必要ですよ」
みの「菅さんが現地へ乗込んだのは混乱を招いた?」
黒川「官邸が出てきて、それならと東電は責任放棄になった」
当の菅は報告書に対して、「人災というのは私の認識と一致するが、いくつかの点で私の理解とは異なる」とコメントを出した。黒川氏は「報告書は要約版もあるしネットでも読めるので、両者の言い分を見てほしい」と言う。
尾崎「安全保障と同じような体制でないといけないのではないか」
黒川「これ、有事を想定してない」
みの「想定外といってる」
黒川「世界の地震の20%は日本で起こっている。起こったら相当なことになるのに、エリートが自信を持ち慢心になった」
与良「地震で機器が壊れたというのはないのでしょうか」
黒川「まだ中へ入れないが、はじめからないというのは非科学的ですよ」
委員会はすべて公開で、英語の訳もついて公開されている。黒川氏は東電、保安院、閣僚がどういう考え、どういう姿勢かがわかるので読んでほしいという。「世界中が見ていて、それが信用になる」
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