機動隊がジワジワと押し込んで来ると、女性たちは天に祈りを捧げ始めた。=１日夕、大飯原発入り口。写真：田中撮影=

【福井発】　祭りのノリ「命を守れ」　原発停める新しい闘い
http://tanakaryusaku.jp/2012/07/0004618
2012年7月3日 06:04　田中龍作ジャーナル

　再稼働反対派と機動隊の攻防から一夜明けた2日朝、大飯原子力発電所のゲートにはいつもの光景が戻っていた。出入りする車両をガードマンが入念にチェックする。関連業者を乗せたタクシーや原発作業員を積んだマイクロバスが次々と構内に吸い込まれて行った。

　反対派が自家用車を並べるなどして築いたバリケードは、跡形もなく撤去されている。つい10時間前まで、ここで原子力村と庶民の戦いが繰り広げられていた。それがまるで嘘のようだ。

　政治権力は警察やマスコミを使い、反原発を唱える人々を極左暴力集団扱いしてきた。左翼と言われる勢力が反原発を自らの運動の“道具”に使っていたことも事実だ。

　だが福島の事故を経て、局面は大きく変わった。普通の父ちゃん、母ちゃん、お兄さん、お姉さんが、気軽に「原発は要らない」と口にし、集会やデモに参加するようになったのである。

　30日午後から２日未明まで大飯原発の入口に集まった人々は、最後まで非暴力で機動隊に抵抗した。たとえなぎ倒されようとも。

機動隊が増強されると、生命創造の源である男根が登場した。神社の御神体らしく黒光りしていた。=写真：田中撮影=
http://tanakaryusaku.jp/wp-content/uploads/ed7d44baa327ae3021d890bfe4ce375a.jpg

　反対派がOccupyした一角では「命を守れ」のシュプレヒコールが繰り返された。生命創造のシンボルとも言える男根の御神体が登場し、祭りの様相を呈した。イデオロギーよりも生活なのである。

　政治闘争につきまとうアジ演説もない。あるのはパーカッションの情熱的なリズムだ。NYを中心にアメリカ全土で続くOccupyのノリを思わせた。

　「再稼働するのだろうが、皆の目が変わるまで（反原発運動を）やる」。京都から駆け付けた母親は、けれん味なく言った。

　大飯原発の入口は反対派による封鎖が続いていたため、再起動に立ち合う牧野聖修経産副大臣は、渡し船で海から入構する他なかった。

　たかが大型湯沸かし器のために国民の健康や生活を犠牲にする野田政権。原発を停めるのはイデオロギーではない。健康な生活を願う庶民たちの祭りにも似た情熱である。

コメント
01. 2012年7月03日 14:13:17 : Mctuew0Ki6 政治権力は警察やマスコミを使い、反原発を唱える人々を極左暴力集団扱いしてきた。左翼と言われる勢力が反原発を自らの運動の“道具”に使っていたことも事実だ。 事故が起きる前から原発に反対してきた人を、事故が起きて初めて原発反対と言い出した人が批判するのもおかしなものだ。 どうせ反原発でデモに出ている人もあと１年もすれば雲散霧消するよ。 そして結局、反下発派は左翼だということになって、誰も見向きもしない。 それともこの人は左翼は原発反対運動するなと言っているのか ジャーナリストほど身勝手な者はない
02. 2012年7月03日 14:22:01 : 49MqqpbX0E 01 身勝手な見本のようなコメント。
03. 恵也 2012年7月03日 15:01:24 : cdRlA.6W79UEw : 274vaj2ByU >>　ここで原子力村と庶民の戦いが繰り広げられていた。それがまるで嘘のようだ。 俺は庶民の一員だけど、道路封鎖なんて最低の暴力行為はしない。 勝手に庶民の代表面するな、バカモン！ 道路封鎖なんて立派な犯罪だし、小沢一郎を捏造証拠で引っ張った検察庁なら 大喜びでお金を与えてもやってもらいたい犯罪だ。 これで大威張りでこの連中を逮捕し、拘束し、脅してスパイに仕上げて送り込める。 国家による謀略組織のゴーサインのスイッチを押すことになるわけだ。 こんな負け戦争がわかってる田舎芝居やっても、最終目的である原発廃止には 屁のツッパリにもならん。 最低の暴力といえば、フランスの謀略機関がグリーンピースの核実験妨害 ヨットを1985年に爆破し、たまたま乗っていた1人を殺してしまった事件があった。 最高の暴力はアメリカの謀略機関がおこしたイラン総理のモサデク事件だ。 イランでアメリカ軍が戦争するのを考えれば、アメリカの国家最高の事件だった。 暴力には最低から最高まであるんだが、こいつら道路封鎖の脳みそは最低。 ーーーー引用開始ーーーー モサデク事件は組織的な計画でした。『モサデクはひどい指導者だ。イラン国王も 弱くて何もできない。だから我々がイランに介入し、イランがソビエトに乗っ取られる のを阻止しなければならない。』それくらい露骨でした」 リチャード・ヘルムズ「モサデクは間違いなく共産主義者でした。彼を排除していな かったら、ずいぶん違う政権になっていたでしょう。社会主義政権、共産主義政権、 正に神のみぞ知るです。」 ウィリアム・クワンド「イランを手放すわけにはいかない。しかし朝鮮戦争のように戦 うことはできない。それだけの準備は無い。そこでCIAを使った秘密工作が考えら れたのです。ダレス長官は戦争をせずに、成果をあげる最善の方法は、CIAを利 用して政権を転覆させることだとし、それが大成功を収めました。 だからグアテマラにも他の国にもこの方法を使ったのです。卑劣だけれども一番簡 単だからです。」 （「CIA」 秘められた真実　より）
04. 2012年7月03日 15:12:16 : LGUfwnafEI >>03 なにを言いたいんだ？このバカは？ だから逆らうと殺すぞってことか？バカ？ それとも俺様は権力側だぞってことか？バカ？
05. 2012年7月04日 08:03:48 : grOGQONiQk この手の「反政府」運動は必ず「サヨク」が食らいつく。 「サヨク」が食らいつくと大衆の怒りのうねりは「組織化」され「イデオロギー化」される。 そうなると党派の論理がまかり通り、「あいつは体制的」だの「あいつは運動に反抗的」だのといったイデオロギーサヨクたちによる大衆の「選別」がはじまる。 すると大衆はうんざりして、反政府運動をやめる。 すると政府は大喜びする。 むかしからいわれてきたことだが、この手の「サヨク」たちはじつは体制権力の別働隊なのだと。

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