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http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/120627/wec12062713480014-n1.htm
2012.6.27 13:45
「大飯原発の再稼働反対」「再稼働は大飯だけでいいのか」。27日に開かれた関西電力の株主総会。会場内では、経営陣への批判と擁護の不規則発言が乱れ飛んだ。筆頭株主である大阪市の橋下徹市長は、使用済み核燃料の処分問題や原発再稼働をめぐって質問をぶつけたが、経営陣の見解とはかみ合わなかった。一方、会場外には再稼働反対派が詰めかけ、怒号を上げた。
会場となった大阪市北区の梅田芸術劇場。総会は午前10時から始まった。
「当社では(原発事故が起きても)炉心損傷には至らない」。経営陣の説明に対し会場からは「絶対安全なんてあるか」といった批判と、これに反発するヤジが乱れ飛び、議長の森詳介会長は何度も「静粛にしてください」と呼びかけた。
橋下市長は午前10時35分ごろに会場入りし、身辺警護を行うSPに囲まれて2階席に着席。資料に目を落とし、赤鉛筆で印をつけながら質問内容を確認した。
やがて株主からの質疑応答に移ると、橋下市長は即座に手を挙げたが、すぐには当てられず、周囲からは「まだ早い、落ち着けや」「議長、2階席の橋下さんを当てろ」との声も。3人目の質問者としてようやく発言の機会を得た。
「使用済み核燃料の最終処分地はいつまでに造られるのか」「原発は何機止まれば赤字になると想定しているのか」などとまくし立てる橋下市長。質問時間の「1人3分」を超えたと指摘されたが「あと、もう少しです」とわずかに超過して続け、周囲からは拍手も上がった。
だが、経営陣は「(最終処分地の)立地は検討しているが、まだ報告できる段階ではない」「全ての原発が止まれば9千億円のコスト増となる。再稼働がなければ継続的な経営が難しいと」答弁。納得いかない橋下市長は「答弁漏れだ」と主張し、議事停止の動議も求めたが、認められなかった。市長は苦笑いを浮かべながら午前11時45分ごろ、会場を後にした。
一方、会場外は開会前から騒然とした雰囲気に包まれた。
午前8時ごろには原発に反対する市民団体などが集結。「原発再稼働をやめろ!」とシュプレヒコールを上げ、「関電は何も考えてへんのになんで再稼働するんや」と関電社員に詰め寄る男性の姿もあった。警備にあたる警察官も目立ち、「数は言えないが昨年より約4割増強した」(府警関係者)という。
会場入りした株主からは、原発再稼働に関してさまざまな意見が上がった。
20年近く同社株を保有する大阪府高石市の出版会社社長(67)は「原発がなくなったときのマイナスの方が大きい」。同府富田林市の高校非常勤教諭(60)は「もし再稼働後に事故が起これば人命が危機にさらされるとともに、株主としても損害を受ける」と話す。
京都市伏見区の無職の男性株主(75)は「最近の橋下さんは発言がぶれているのが気になる。今日はどうなるのだろう」と関心を向けていた。
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