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加圧水型軽水炉大飯原発の恐怖 SPEEDIなぜ出さない!?被害想定シミュレーション
http://gendai.net/articles/view/syakai/137117
2012年6月18日 日刊ゲンダイ
福島の比ではない惨状に
再稼働が決まった関西電力大飯原発3、4号機は、早ければ7月中旬にもフル稼働を始める。福島原発事故の検証もないまま「最初から結論ありき」で決めた政府のやり方に世論の怒りが広まっているが、大飯原発の再稼働は関西だけの問題ではない。万一、事故が起きれば、東京など首都圏にも重大な影響が及ぶ可能性があるのだ。
大飯原発の原子炉は、加圧水型軽水炉と呼ばれるタイプ。沸騰水型軽水炉の福島原発と違い、内部にたまった蒸気を排出するベント装置がなく、事故で圧力が高まれば、爆発する危険性が指摘されている。
「沸騰水型は格納容器内に窒素を封入して水素爆発を抑えています。しかし、加圧水型は格納容器が大きく、爆発の危険が少ない――として窒素が封入されていません。このため、(事故で冷却機能が失われて)水素が発生すれば、空気と反応して爆発し、格納容器は修復できないほど壊れる可能性があるのです」(東大名誉教授の井野博満氏)
「レベル7」の過酷事故を起こした福島原発では、格納容器の爆発は免れた。それでも、あれだけの被害である。核燃料が詰まった格納容器が大爆発すれば、とんでもないことになるのだが、政府は大飯原発が過酷事故を起こした場合の「SPEEDI」(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)のデータのほんの一部しか公開していない。さまざまなシミュレーションがあるはずなのに、風向きも限定的で、全然、参考にならないのだ。
「『SPEEDI』の所管の文科省はこれまで、『立地自治体からの要請』があれば情報提供する――としてきた。ところが、限定的なシミュレーションしか出さないだけでなく、2月に突然、情報提供の地域を『原発から30キロ圏内』と狭めた。大飯原発の再稼働に慎重姿勢だった滋賀県がさらなる情報を求めると、今度は『準備中』など、さまざまな理由をつけて、結局、出そうとしないのです」(滋賀県政記者)
ネットでは、福島原発事故の時の放射能の流れを大飯原発に当てはめた被害想定地図が出回っている。それによると、東京にまで被害は及ぶ。政府が隠せば隠すほど、国民の疑心暗鬼を生む。
国に「SPEEDI」の情報公開を求めてきた国際環境NGOの「グリーンピース・ジャパン」の高杉智之氏はこう言う。
「グリーンピースは、大飯原発が事故を起こした場合の放射性物質の拡散範囲を調べるため、3月、大飯原発から1500個の風船を飛ばしました。すると、4〜15時間で原発から290キロ離れた静岡県磐田市や、350キロ離れた埼玉県川越市でも風船が見つかりました。風向きによっては放射性物質が日本全国に広がる可能性があるのです。政府が『SPEEDI』の情報を公開しないのは、反対の声が強まるのを避けたいとしか思えません」
大飯原発から半径350キロ圏内というと、大阪や静岡、東京など1都2府25県が入る。このエリアには約8600万人が暮らす。実に日本の総人口の6割余りだ。
「SPEEDI」は隠すために存在するのではない。
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