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みなさま
青山貞一です。
過日、青山貞一、池田こみち、鷹取敦、奈須りえによる「がれき広域処理問題」
合同調査チームが第二回目の会合を開き、第1回速報後に得た調査資料、データ
をもとに議論を行なった。
※1 環境行政改革フォーラム特別調査チーム
青山 貞一 代表(環境総合研究所顧問、東京都市大学名誉教授)
池田こみち 副代表(環境総合研究所顧問、元福島大学講師)
鷹取 敦 事務局長(環境総合研究所代表取締役、法政大学講師)
※2 奈須りえ議員調査グループ
奈須りえ(東京都大田区議会議員)
大田レディース(東京都大田区の女性調査スタッフ)
その結果、「がれき広域処理」そのものの必要性がまったくないことが検証さ
れた。
これは宮城県、岩手県、環境省、被災地自治体などがWebなどで公表してい
るデータ、資料に加え、県庁担当者などへの現地直接インタビュー、度重なる電
話インタビューで得たデータ、資料を集計、解析した結果分かったことである。
上記をもとに、6月9日、以下の詳細報告を速報した。
◆がれき広域処理は合理的根拠なしA 合同調査チーム速報
http://eritokyo.jp/independent/aoyama-democ1535..html
上記、第2回目の速報には、宮城県、岩手県に分け、被災地における処理必要
量、広域処理希望量の宮城県、岩手県自治による見直し前後の量(数値、グラフ)
を示した。
<宮城県分>
それによると宮城県受託の見直し後のがれき処理量は、
宮城県内処理計画量 175.5万トン
+広域処理希望量 27.9万トン
−仙台市引き受け分 10.0万トン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
宮城県受託焼却処理量合計 193.4万トン
となる。広域処理希望量は当初の124.8万トンが27.9万トンと1/4以
下に激減していることが分かった。
一方、被災地で31基の仮設の焼却炉がこの7月から全面稼働するが、その
うち、26基が宮城県、3基が仙台市、2基が岩手県で稼働する。
これらのうち宮城県(仙台市を除外)に設置する26基の焼却処理能力の合計
は、1日当たり4015トンとなる。これを環境省が決めた2013年12月末
までの処理期限までフル稼働させると
4015トン/日(26基合計)×548日=220万トン
となり、上記の宮城県受託焼却処理合計量の193.4万トンを上回ることにな
り、一切、広域処理を行わなくても被災地に設置した仮設焼却炉で対応が可能な
ことが分かった。
なお、実際には上記に加え宮城県内の非被災市町村が処理を引き受ける分は含
まれていない。もし、非被災自治体が処理を引き受ければ、さらに余裕がでるこ
とも分かった。
<岩手県分>
他方、岩手県では、見直し後、広域処理を必要とする量が増えたと報道された
が、それらの大部分は土砂など焼却処理以外のものである。
それによると岩手県受託の見直し後のがれき処理量は、
岩手県内処理(非業者) 21.4万トン
+岩手県内処理(業者) 48.6万トン
+広域処理希望量 33.1万トン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
岩手県受託焼却計画処理量合計 103.1万トン
となる。
これに対し、岩手県の処理能力は、
仮設焼却炉2基の期限内での処理能力 10.7万トン
県内の既設焼却炉の処理能力 44.0万トン
県内セメント業者の処理能力 48.6万トン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
岩手県受託分処理能力合計 103.3万トン
となり、岩手県受託焼却計画処理量と処理能力はほぼイコールとなる。
周知のように、実際にはすでに山形県は昨年の早いうちからがれきの処理を開
始、東京都も昨年の末頃から宮古市のがれきを昨年から処理するなどしているの
で、現状では広域処理をしなくても岩手県受託分は対応が可能なことが分かった。
<民間大手ゼネコン業務発注をめぐる疑義>
問題は、広域処理が実質不要であることに加え、当面だけでも推定で5000
億円にのぼる宮城、岩手による「がれき処理事業」の民間発注の不透明さがある。
合同チームによる宮城県、岩手県、環境省へのヒヤリング及び公表資料、入手
したFAXなどによると、大手ゼネコンJVへの高額な業務発注は、地域ブロッ
クごとの業務発注(総合評価方式)をしている。
子細に分析すると、はじめから受注ゼネコンJVと他の応募ゼネコンJVの間
で応札価格を調整していた可能性が高いこと、またこの6000億円に及ぶ業務
発注のスキームは、環境省とゼネコン各社の間で調整してきた可能性が高いこと
が、これについては、業務発注者となる宮城県、岩手県などの関係者への聞き込
み、さらに知事に独占インタビューした報道機関の取材メモなどから見えてきた。
文責:青山貞一
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