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(2012年6月14日午前7時28分)
関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐる知事、町長の判断が迫る中、地元おおい町をはじめ県内の立地市町では、原発の運転停止で疲弊している地域経済に対して国の救済措置を求める声がくすぶっている。再稼働への賛否で世論が二分する中、「経済優先ととられては逆効果になる」と関係者も強くは訴えづらい状況。国は「努力」「検討」は約束したものの具体策は見えておらず、もどかしさと不満が交錯している。
原発関連産業が中心の嶺南では、原発の定期検査や補修に携わる下請け会社で働く人が多く、定検時の作業員の宿泊を収益の柱とする民宿・旅館など、関連する業種も少なくない。
今年2月、県内の商業炉13基がすべて運転を停止した。春以降は定検作業が終わり、仕事の受注や作業員の宿泊は激減。嶺南のハローワークに専用に設けられた雇用相談窓口には契約期間が切れた原発関連の労働者が殺到し、5月の相談件数が前月比約15倍の123件に上るなど、雇用環境も深刻さを増している。
おおい町会は、再稼働に関する4月の住民説明会に出席した柳沢光美経産副大臣に、運転停止で影響を受ける地元経済や雇用に対する救済措置を要望。今月4日に来県した細野豪志原発事故担当相や牧野聖修副大臣に対しても、県会の吉田伊三郎副議長は「原発で働く人の雇用が非常に不安定で、飲食業や宿泊業も危機的な状況」と訴えた。
これに対し、柳沢氏は「雇用調整助成金制度などをフル活用してできるだけの努力をする。知恵を絞りたい」、牧野氏も「しっかりと受け止め、枝野幸男経産相と検討している」と答えるにとどまった。
「国は知恵を絞ると言っているが、一向に具体策が見えない。スピード感を持って取り組んでほしい」と不満を漏らすのは、おおい町議の一人。仮に2基が動いても次の定検までは1年以上の空白があり、稼働中は補修などの仕事はなくなる。
また、2基以外の県内原発は再稼働の時期すら見通せないだけに、同町商工会の関係者は「運転停止が続けば嶺南は立ちゆかない。国がストレステストを導入して原発を止めたのだから、きちんとした救済措置をするべきだ」と訴える。
救済策を求める声の一方で、「国が立地の経済への配慮を強調すると、再稼働に対する国民的な理解を得る上で逆に反発も出る」と語るのは立地市町が地元の県議。現状では国も救済策を打ち出しにくいとみる。別の町議も「立地経済の救済は一気に解消できる話ではない」と述べ、再稼働問題が解決した後に要望すべきとの考えだ。
また、融資の制度緩和などでは根本的な解決にはつながらないとの声も。大飯原発の定検関連業務などを下請けする土木建築会社の荒木和之社長(58)は「融資を受けても返済のめどがつかなければ苦しいだけ。救済措置は必要だと思うが、地域にとって一番は仕事があること」。原発の中長期の安全対策といった電力事業者の工事を、できる限り地元が受注するような国の支援策が望ましいという。
全国原子力発電所所在市町村協議会(全原協)副会長の野瀬豊高浜町長は「国は再稼働や安全対策で手いっぱいな上、立地にとって有効となる具体的な経済対策がなかなか見えないのが現実だろう」と指摘。8月をめどに全原協や県原子力発電所所在市町協議会として、地元が求める具体策を国などに要望する考えを示した。
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