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(2012年6月9日午前7時20分)
「国民の生活を守るため再起動すべきだというのが私の判断」。関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり野田佳彦首相は8日の記者会見でこう強調した。地元が同意する条件として首相が国民に直接説明するよう福井県の西川知事が求めた背景には、電力消費地である関西圏を含め原発に対する不安がなお根強く「国論が二分する状況」(首相)の中、政府の「覚悟」を示すことで事態の打開を期待したからだ。ただ、再稼働を事実上容認した関西圏には期間限定の運転を求める声があり、与党内にも慎重論があるなど、なお火種はくすぶっている。
4月14日、西川知事は枝野幸男経済産業相と会談した際、原発の意義と再稼働の必要性について関西圏の理解を得るための努力を求めた。
しかし、政府が説明を重ねても橋下徹大阪市長らの反発は一向に収まらず、発言がぶれる枝野氏への不信感も加わって、5月10、15日には内閣府と経産省の副大臣を相次ぎ県庁に呼び、首相による明確なメッセージ発信を促した。
首相は5月17日のNHK番組、30日の4閣僚会合、6月4日の内閣改造に伴う記者会見で、「日本経済発展のため再稼働は必要」などと言及したが、知事は「国民に向かって直接訴えることが安心につながる」と納得しなかった。対する政府側は「首相は機会があるたびに何度も言っている」(藤村修官房長官)との認識。県と政府の考えはかみ合わなかった。
拙速に地元が同意したと映れば批判の矛先が向きかねず「こちらが前のめりになる理由はない」(県議)として地元手続きはずれ込む気配が強かったが、県はあくまで首相の記者会見を求めて水面下で交渉。夏の電力不足をにらんで再稼働を急ぐ政府は、県側に歩み寄る形となった。会見で首相は「立地自治体の理解をあらためてお願いし、再起動のプロセスを進めたい」と力を込めた。
県側にとっても、首相会見はぎりぎりのタイミングだった。定例県会の開会が20日に迫り、県会側は「6月議会に入ったら、7月9日の最終日まで議会としては判断できない」(田中敏幸議長)との見方。全員協議会を開く期限は「14日」との判断を県側に伝えた。手続きが長引けば、地元おおい町や推進派の県議から批判が出る恐れもあった。
地元同意を受け来週中に政府が最終決断すれば、少なくとも1基は7月上旬には再稼働することになる。
一方、関西広域連合が5月末に再稼働を事実上容認した後も一部の首長が夏場に限った運転を主張。「関西広域連合の理解は得られた」(斎藤勁官房副長官)という政府の認識とはほど遠い状況。民主党内でも再稼働に対する慎重論があり、党所属国会議員の約3分の1に当たる117人が署名した要請書が政府に提出された。
知事は8日出したコメントの中で「首相の強い思い」を評価。数々の事故を経験する中で再発防止策を積み上げ、監視の目を光らせてきた経緯をあらためて説明した上で「福島のような事故を絶対起こさせないとの強い決意で臨みたい」とした。だが、首相の会見により再稼働を取り巻く世論が大きく変わるかは未知数だ。
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