41. 2012年6月12日 22:13:53
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最終判断に向けて“がれき”視察 6月12日(火) 21時37分 . 宮城県石巻市の震災がれきの受け入れをめぐる問題です。受け入れを検討している北九州市の北橋市長は、石巻市を訪問し、がれきの状況などを視察したほか、住民や行政関係者らと意見を交わしました。 東日本大震災から1年3か月、北橋市長は、現地の声をどのように受け止めたのでしょうか? ●視察する北橋健治市長 「北九州の80トン、試験焼却(のがれき)はここから搬出されたんですね」 おととい、宮城県石巻市を訪れた北九州市の北橋市長。 石巻市の職員の説明を聞きながら、山積みにされているがれきの仮置き場を視察し、周辺の放射線量の測定も行いました。 ●測定する北橋健治市長 「0.04(マイクロシーベルト)。僕の自宅よりかなり低いですね」 さらに、震災後に建設された仮設焼却炉のほか、がれきの選別ラインも視察しました。 このラインで、大量のがれきを燃えるものと燃えないものなどに分けていきます。 先月、北九州市で試験的に焼却されたがれきも、ここで選別されたものです。 ●北九州市・北橋健治市長 「もう1年3か月経ってるんだけども、やっぱり来てみて、すさまじい量だね…」 北九州市は先月、市内2か所の焼却場で、がれき80トンを試験焼却しました。 焼却する際の排ガスや焼却後に出る飛灰などに含まれる放射性物質などを測定し、安全性を確認。 これまでに北九州市内の4つの区で、住民に対する説明会を開いてきました。 ●説明会の参加者 「(がれきで)防潮林を作るプロジェクトを強力に推し進めることが、被災地にとっても、被災地以外の人にとっても、一番いいことではないかなと考えております」 北橋市長自ら出席した説明会では、「がれきを有効活用するプロジェクトが検討されているのに、なぜ、受け入れるのか」「被災地側は、広域処理を望んでないのではないか」といった受け入れに反対する声も多く聞かれました。 ●説明会で話す北橋健治市長 「私も、虚心坦懐に、真剣に、石巻市の現状を見てまいりまして、また、皆さまにご報告しますので、その点はぜひ、ご理解を賜りたいと思っております」 ●被災地の車の走り(音) ●小畠記者 「地震から1年3か月が過ぎましたが、石巻市には、まだまだ手付かずの場所がたくさん残されています。この現状を見て、北橋市長は何を感じたのでしょうか」 この日、北橋市長は、がれきの仮置き場近くの仮設住宅を訪問しました。 ●住民に聞く北橋健治市長 「率直なところどうでしょうか?この震災がれきが目の前にあって、朝、目が覚めると、いつもそれがあって…」 ●仮設住宅の住民 「(がれきを見ると)頭の中で、フラッシュバックするっていうんですかね。そういう思いっていうのはたくさん出てくるんで、そういうのを見た方々っていうのは、全部、多分、ほとんどの人が、それを見た時に思い出すと思うんですよね。できれば、ごみだけでも早く、がれきだけでも早くなくなってもらいたいというのは多分、みんな同じような意見だと思います」 北橋市長は、その後も時間の許す限り、石巻市内を視察しました。 ●北九州市・北橋健治市長 「想像をはるかに超える大惨事だったんだなと思いますね。1日も早く街の復興を、また、そのためにも震災がれきの処理をという、それを被災地の方々が望んでいるのはよくわかりますね」 翌日には、石巻市内の高校を訪れました。 震災後、学校の隣は、がれき置き場となっています。 ●高校生と話す北橋健治市長北橋 「どうですか?いつもがれきの山と向き合っていて、みんな、そういう重いものを感じますか」 高校生 「不安を感じます」 宮城県のがれきを北九州市まで運んで処理する必要があるのか? がれきの受け入れに反対する人たちから、何度も寄せられた疑問です。 そんな疑問に答えるために、広域処理の必要性についての自治体トップの考えを聞きました。 ●宮城県・村井嘉浩知事 Qがれきの防潮林構想への活用は? 「時間的な制約もございますので、やはりそれをもって大量のがれきを処理するというのは、物理的に不可能だと、このように思っております。あと2年弱で処理をするには、どうしても100万トン以上の量は、県外にお願いせざるを得ないと考えております」 石巻市の亀山市長からは、震災がれきの受け入れを改めて要請されました。 ●石巻市・亀山紘市長 「復興のためには、何とか1日でも早く災害廃棄物を処理して、そして新たな、新しい町づくりを進めていきたいと、そういうふうに考えておりますので」 北橋市長は、今回の視察も踏まえたうえで、石巻市のがれきの受け入れに関する考えを明日以降、市議会で説明します。 また、議会とは別に、まだ、説明会を開催していない小倉南区、戸畑区、八幡東区の3つの区でも、今後、住民に説明する場を設ける方針です。 ●北橋健治市長 「広域処理を要請されまして、そのお言葉を石巻市民の皆さまのお気持ちと受け止めて、今度は北九州の市民の皆さまへお伝えをしていきたいと、そう思っています」 北九州市は、今月中にも、受け入れるかどうか最終判断する方針です。 ※スタジオ ●川上キャスター 今後、開かれる説明会には、北橋市長自身も出席予定です。 被災地・石巻で見て聞いたことを踏まえて、北九州市民に市の考えをきちんと説明する必要がありそうです。 http://rkb.jp/news/news/7756/ |