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五十嵐敏さん
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/05/20120528t73026.htm
福島県水産試験場(いわき市)の五十嵐敏場長が河北新報社のインタビューに応じた。福島第1原発から南の沿岸海域の海底土の放射性物質濃度が比較的高く、汚染の拡散が進んでいることが試験場の調査で判明。阿武隈川が流れ込む仙台湾でもモニタリング調査が必要との認識を示した。(聞き手は、いわき支局・野内貴史)
−原発事故で汚染された福島の沿岸海域の状況は。
「第1原発より南側の50メートルより浅い海底土で放射性物質の濃度が比較的高いことが調査で分かった。事故直後、高濃度汚染水が南に向かって流れたと推測している」
「事故後1年2カ月の間に海流の作用で放射性物質は薄まりながら沖に移動し、海水からはもうほとんど検出されなくなっている」
−福島県の漁業は放射能の影響で自粛が続く。
「これまで約4000検体の魚類のモニタリング調査をした。汚染度は魚種によって異なる。基準値を超す放射性物質が検出されるケースが目立つのは、浅い海の底にいて釣りでなじみのある魚、例えばアイナメ、メバル、ヒラメ、ソイなどがそうだ。イカやタコ、シラス、コウナゴからはほとんど出ていない」
−特に懸念していることは。
「仙台湾の放射性物質濃度を調べてほしいとの声が相馬地方の漁業者から寄せられている。仙台湾は阿武隈川河口から金華山にかけ、砂と粘土の中間的な性質の土壌『シルト』が広がる。栄養分が豊富で福島沖で捕れる魚が稚魚時代を過ごす。マコガレイやイシガレイにとって保育場のような場所だ」
「東京湾では河川から放射性物質が流れ込み、濃度の高い地点が見つかっている。福島県には大きな川の河口がなく、中通り地方を北に流れる阿武隈川は仙台湾に注いでいる。北上川や名取川の河口もあり、仙台湾での継続的で詳細なモニタリング調査が必要だ」
−福島の漁業再生に向けて求められることは。
「科学的なデータを提供して消費者の安心につなげたい。放射能の水産物への影響が今後どうなるかを予測できるようにしたい。ある程度確かな予測ができれば漁業再開を後押しできる」
「モニタリング調査は本来なら国主導で実施するべきだ。水産試験場が主体的に行うなら宮城、茨城両県の試験場との連携が必要になる」
<いがらし・さとし>53年北海道湧別町生まれ。北大水産学部卒。76年福島県職員となり、水産事務所長、水産課長を経て10年4月から現職。59歳。
2012年05月28日月曜日
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