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雪解け水と一緒にドッと流入!?
化学物質ホルムアルデヒドは、いったい、どこから紛れ込んだのか。環境省と厚労省はきのう(21日)、連絡会議を立ち上げて、利根川水系の浄水場を直撃した水質事故の究明に乗り出した。
一部報道では工場からの排水が疑われているようだが、「放射性セシウムの検出を隠すための意図的な騒ぎではないか」と指摘するのは、理学博士の阿部宣男氏だ。板橋区の「ホタル生態環境館」で長年、水質に敏感なホタルの研究に携わってきた。ホタル研究の第一人者だから、水の汚染にも詳しい。
「数値から推測すると、流れ込んだホルムアルデヒドの量は、メッキ工場とか化学工場とかが爆発したぐらいのレベルになります。それほど大量のホルムアルデヒドが知らぬ間にどこからか流れ込んだとするのは、あまりに不自然。しかも、これだけの量が検出されながら、いまだに発生源が分からないという。浮いた魚が発見されただけで大騒ぎし、必死で原因を突き止めるはずの国や自治体の動きも、今回は鈍い。本気で原因に迫ろうとしているのか疑問です」(阿部氏)
そこで考えられるのが「放射能隠し」という。放射性物質が大量に検出された事実を隠しながら給水を止めるため、別の汚染源を用意したという見立てだ。
「山林に蓄積されていた放射性物質が、雪解け水と一緒にドッと流れ込んだのでしょう。山から下流の浄水場まで、およそ1カ月ぐらいかかります。例年ならゴールデンウイークごろに検出されておかしくないのでしょうが、今年は雪が多かったから解けるのも遅かった。恐らく浄水場ではセシウム137やコバルト60、イットリウム、ジルコニウムなど、原発事故で飛散した物質が大量に検出されたはず。それを隠すため、塩素でも消えないホルムアルデヒドが検出されたとして断水に踏み切った。その後、放射性物質の数値が落ち着き、給水を再開したのだと思います。これが当たっていれば、7月ぐらいまで同様の騒ぎが繰り返されるでしょう」(阿部氏)
いつまでも発生源が特定されなければ、政府発表は疑った方がいい。
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