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2012年5月17日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012051702000105.html
全国十七の原発に国が配置し、緊急時は最前線で対応する原子力保安検査官事務所の幹部の半数が、事故対応能力を向上させるための研修を受けていないことが、本紙の取材で分かった。三年前の総務省の行政評価で受講率の低さが問題視されたが、一向に改善されていない。
研修は、原発で重大事故が起きたとき、保安検査官事務所の幹部がその後の事故の展開を的確に予測し、首相官邸や防衛省などと緊密に連携してスムーズに住民の避難を進める能力を持つために導入されている。
基本的には、原子力防災専門官を務める副所長が受けていればいいが、常時いるとは限らない。所長やほかの保安検査官も受けておくことが望ましいとされている。
ところが、本紙が各事務所や本省の経済産業省原子力安全・保安院に取材したところ、計三十四人いる所長と副所長のうち、過去に研修を受けたのは半数の十七人にとどまり、泊(北海道)、東通(青森県)、柏崎刈羽(新潟県)、島根(島根県)の四事務所では所長、副所長の受講はゼロだった。全十七事務所に、所長・副所長を含めて百人の保安検査官がいるが、全体でみても、受講者は二十七人だけだった。
受講率の低さについては、総務省が二〇〇九年の行政評価で「対象者に受講させる必要がある」と勧告。保安院は研修の機会を年一回から二回程度に増やしたが、ほとんど改善しなかった。
昨年の東京電力福島第一原発事故では、保安検査官の情報収集能力の低さなどが政府の事故調査・検証委員会などで問題視された。
信頼回復のためにも受講で事故に備えることは、必要不可欠のはずだが、受講率は今年一月末の段階より悪化。研修を担当する保安院の原子力安全広報課の担当者は「定年退職や異動で、受講者数が減った。今後の研修でカバーしていきたい」と釈明した。
保安院をめぐっては、事故時の対応拠点となるオフサイトセンター(OFC)で放射性物質の流入を防ぐフィルターを設置するよう行政評価で勧告されながら放置。福島の事故ではOFCがほとんど使い物にならなくなる大きな原因となった。
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