http://www.asyura2.com/12/genpatu23/msg/759.html
Tweet |
silmarilnecktieさんのブログより転載
《農園は仙台の最南端にあり、福島第1原発から約85キロ。測定会社に依頼して測った土壌は、ビニールハウス内で3ベクレル。ところが外の土は8704ベクレルだった。28年間耕した「食べてしまいたいほど、いとおしい土」はハウスにしか残っていなかった。
「友達からは、私たちが石森さんの野菜を買って支えると言われたけど、それは違うよと話した。農家だって安全かどうか分からないものは食べてほしくないよ」
生茶葉や野菜、土壌の測定結果を見せて、仙台市や宮城県の担当者に訴えた。しかし「出荷停止にはなっておらず安全」の一点張り。福島産などのシイタケが出荷制限されていた。「こちらは大丈夫か」と心配し、測定の有無を確認すると「測っていないが、大丈夫」とまで言われた。》
《仙台市南端 野外の土壌 8704ベクレル》 有機土壌とはいえ、ため息が出てしまいます。
《「こちらは大丈夫か」と心配し、測定の有無を確認すると「測っていないが、大丈夫」とまで言われた。》仙台市、宮城県大丈夫?
なんで、東北大や福島大は放射能検査しないの?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
http://silmarilnecktie.wordpress.com/
2012/05/16
農業復興は土壌測定から 放射性セシウムを自ら検査 仙台の有機農業家石森秀彦さん5/14(中日新聞・特報)
東京新聞の5/14「仙台の有機農業家・石森秀彦さん 放射性セシウム自ら検査」と同じ内容で写真付き。
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120514165537595
農業復興は土壌測定から 放射性セシウムを自ら検査 仙台の有機農業家石森秀彦さん
(2012年5月14日) 【北陸中日新聞】【朝刊】【その他】 現実の数値知って対策を
「農業再開のためにはまずは土壌の測定をしなければ」と話す石森秀彦さん。背後には収穫されることのないワサビの花が咲いていた=仙台市内で
福島第1原発の事故後に汚染が広がる日本で生き抜くためには、放射性セシウムを測って傾向を調べ、対策を練ることしかない−。こんな信念から、自力で測定所を設けた有機農業家がいる。仙台市の石森秀彦さん(52)だ。「農業の復興は土壌測定から始まる」と語る思いとは。 (出田阿生)
行政消極的 「それなら自分が」
JR仙台駅から、車で約40分。イノシシや熊も出没するという仙台市太白区の山あいに、石森さん手作りの測定所はある。入り口には、「小さき花 市民の放射能測定室」の看板。自宅の倉庫を改造して、昨年11月にオープンした。
澄み渡った空気。時折ウグイスの声が響く以外は、風の音だけ。一帯の山には、石森さんが開墾した農地が広がる。旬の野菜を有機栽培し、約30軒の家に毎週届けてきた。原発事故後は、安全性が確認できるまで断腸の思いで休業している。
仙台出身。江戸の藩校から続く教員一家に生まれた。キリスト教思想家の内村鑑三の弟子が創設した山形県の基督教独立学園高校に進学。独自の校風と、自然に囲まれた寮生活を送るうちに「農業がやりたい」。東京農大で学び、卒業後は非政府組織(NGO)の一員としてネパールで農業指導にあたった。
その後、ヒッチハイクで欧州やアフリカの約50カ国を回り、農業を研究。25歳で、実家が所有する山林を開墾し、自然の生態系にあわせた有機農業を始めた。
「仙台なら放射能大丈夫でしょ、と言われたけど、そうじゃなかった」。昨年3月の原発事故後は妻子と県外に避難。翌4月に戻った後、約2キロ離れた農家で採れた小松菜から高い放射性物質が検出されたことを聞いた。フランスのテレビ局が持ち帰り、専門家が測定したものだった。
驚いて、自分が栽培した生茶葉を測ってもらうと、1キログラムあたり(以下同じ)600ベクレルのセシウムが出た。乾燥すれば3000ベクレルにもなる。野菜やキノコも測ったところ、やはり検出された(今年4月から一般食品の新基準は100ベクレル)。
農園は仙台の最南端にあり、福島第1原発から約85キロ。測定会社に依頼して測った土壌は、ビニールハウス内で3ベクレル。ところが外の土は8704ベクレルだった。28年間耕した「食べてしまいたいほど、いとおしい土」はハウスにしか残っていなかった。
「友達からは、私たちが石森さんの野菜を買って支えると言われたけど、それは違うよと話した。農家だって安全かどうか分からないものは食べてほしくないよ」
生茶葉や野菜、土壌の測定結果を見せて、仙台市や宮城県の担当者に訴えた。しかし「出荷停止にはなっておらず安全」の一点張り。福島産などのシイタケが出荷制限されていた。「こちらは大丈夫か」と心配し、測定の有無を確認すると「測っていないが、大丈夫」とまで言われた。
行政に積極的な姿勢はない。数値が危険か安全かの判断はできないし、人の価値観は自由。だけど、どのくらいなら食べようというレベルを決める選択肢すら今はない−。それならば「自ら測定しよう」と決心した。
安全な食べ物作りたい 「土壌プロジェクト」を提唱
石森さんが使う放射線測定機 石森さんは、長女の大学資金に貯(た)めた預金をはたき、450万円で測定機を購入した。国産で、セシウムやヨウ素を計測時間1000秒で10ベクレルまで検出できる。
友人の米国人女性と始めたが、女性は妊娠を機に帰国した。福島からの避難民や障害者のスタッフがいるが、採算上、たまにしか頼めない。明け方まで1人で測定を続ける日が続いた。
測定機の性能を最大限引き出し誤差を少なくしようと、工夫を重ねた。測定室は約1畳。室温を一定に保つため、壁に断熱材を入れ、エアコンを設置。床下には天然のラドンガスがたまりやすく、床に厚さ40センチのコンクリートを打った。
検査料は1検体3千円。ただ「一番小さき人、困っている人のため」という開設目的から、無料で引き受けることも。将来的には気軽にワンコインで測れるようにしたいが、まだ無理だ。
測定を続ける中で、数々の疑問が沸いた。持ち込まれた近所の学校給食の牛乳を測ると、10〜30ベクレルを検出。近くの酪農家の牛乳は不検出だったので「少しでも安全な牛乳を使った方がいいのでは」と学校に提案したが、「業者との契約がある」と言われた。「子どもの健康より大事な契約って…」
これまでに1500以上の検体を測った。各地の検体から、さまざまなことが分かってきた。
岐阜県の知人から依頼された自家製ベーコンからセシウムが検出されたときは不思議に思った。原因は薫製に使った山形県産の炭で、400ベクレル。物流が全国規模の今、どこに放射性物質が潜んでいるか分からない。
最も数値が高かったのは焼却灰。自宅のまきストーブの灰を何げなく測ると、1万4000ベクレルが出た。「炭火の焼き鳥もある。産地によっては心配だ。炭やまきだけじゃなく、何でも燃やせばセシウムは濃縮されるから気をつける必要がある」
倉庫を改造した小さな測定所の外で作業をする石森さん。入り口には友人が手作りしてくれた看板があった 一方、水の測定では検出されなかった。「セシウムは沈殿し、土に付着するから。汚泥は気をつけないと」
「米を作付けしていいかどうかの判断は、今の土壌測定では不十分。栽培方法を含め、もっと細かく検討しなければ」と実感したのは、宮城県産の米を測って、140ベクレルを超えたときだった。
この米の土壌の値は534ベクレル。移行係数(土壌から米にセシウムが移行する割合)よりも、はるかに高い。3つの要因が考えられた。収穫後に田んぼで天日乾燥していたこと。無農薬栽培だったこと。カリウムを含む農薬を使わないと、セシウムを吸収しやすい。沢の水を直接引いていた影響も考えられた。
石森さんはこうした経験から、専門家とともに宮城県内の農地を測定する「土壌プロジェクト」の実施を提唱している。作物をひとつひとつ測定してもいたちごっこ。農業の基本は土、と考えるからだ。数値によって「表土をはがして除去」「作付け困難」…といった対応を識別し、栽培方法も含めて検討する。
安全な食べ物を作りたい。それは農業を営む自身の悲願でもある。「セシウムの半減期は30年。風評被害を恐れて隠しても、そのうち分かっちゃう。それなら、最初から調べてちゃんと対策を立てた方が、1日でも早く復興できるでしょ」
大手が販売したアイスを食べた子供が声を上げた。「食べたの何ベクレル?」。表示の製造元は福島浜通りの牛乳メーカー。牛乳の基準は現在50ベクレル以内と教えて「ゼロかもよ…」と答えただけ。同社のサイトを見ると放射能の説明はない。風評はもう消費者のせいではない。安心はまず測定値の公表からだ。(呂)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素23掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。