原発マネー １億円／班目安全委員長ら24委員に／三菱重工業など24企業・団体
「しんぶん赤旗」　2012.05.11　日刊紙　１面

　内閣府の原子力安全委員会や原子力委員会、経済産業各原子力安全・保安院の委員や審査委員として、中立的な立場で原子力行政に意見を述べる立場にある大学教授ら24人が、原子力関連の企業・団体から2006年度〜10年度の5年間（一部は11年度分も含む）で計1億965万円の寄付を受けていたことが10日、本紙の調べで明らかになりました。寄付を受けた学者には、安全規制機関トップの原子力安全委員会・班目まだらめ春樹委員長をはじめ要職者が多数おり、原発マネーが日本の原子力の審査組織にまん延していることが浮き彫りになりました。

　原発業界からの寄付は、本紙が委員らの所属する大学への情報公開請求で入手した資料で判明しました。

　寄付を受けていたのは、原子力安全委員会や原子力委員会、原子力安全・保安院の意見聴取会の委員24人。寄付したのは、「原発利益共同体」の中核団体「日本原子力産業協会」（原産協会）に加入する三菱重工業など24企業・団体です。

　こうした寄付は、企業や団体などから「研究助成」名目で大学を経由して、指定した教授らに届く仕組み。

　原子力安全委員会（５人）では、班目委員長が委員就任前の2009年度まで原子炉メーカー三菱重工業から400万円を受領。代谷しろや誠治委員も、２団体から計320万円を受けていました。

　さらに同委員会内に設けられた二つの専門審査会では、12委員が寄付を受けていました。

　このうち岩田修一委員（東京大学大学院教授）には、核燃料の調達をする三菱商事や日本核燃料開発など３社から計480万円、酒井信介委員（同）には原子炉メーカーの日立製作所など４社から計370万円の寄付。室蘭工業大学大学院教授の岸徳光委員には、北海道電力とグループ企業の北電総合設計が計950万円を寄付しています。

　原子力委員会で、東京電力福島第１原発事故後の原子力政策の基本方針を話し合う会議の委員３人にも計1989万円の寄付が。プルサーマル導入をめぐって各地の国主催のシンポジウムで、安全性を強調していた山名やまな元はじむ京都大原子炉実験所教授は、原産協会の地方組織、関西原子力懇談会や東北原子力懇談会などから寄付を受けていました。

　また原子力安全・保安院内に置かれた小委員会や意見聴取会の委員14人にも寄付がありました。

　業界から寄付を受けた委員には、委員を兼任したり、会議の座長を務めるなど、要職者が目立ちます。

　寄付する側では、三菱重工業が2267万円と最多。原産協会が1504万円と続きます。
　

コメント
01. 2012年5月11日 09:02:50 : g67jfUeO62 共産党市議団の使い走りgataro。 共産党はいまごろになって原発批判か。これまで黙っていたのはなぜだ？ 都合がよすぎるだろ。ｗ
02. 2012年5月11日 12:18:47 : qAW0lONjfo これらのカネはもちろん氷山の一角だろう。しかしこれらのカネの流れをみれば「中立的な原子力研究」などありえず、原発に対する原子力科学者による本当の意味での第三者的なチェックもほとんど不可能なことは少なくともわかる。
03. 2012年5月11日 12:40:05 : oDZLjorBrU >>02さん これは1回分じゃないの？ これまで、いくらでもウハウハウハウハだったんでしょうな〜？ それでなけりゃ、これだけ叩かれても、どうでも原発ダー！ 原発をどうでも再稼動させないって言うならば〜、国民は集団自殺になるだか、するだかさせるだかなんだか、そんな事言ってましたね〜仙石。 あぁ恐ろしい。 金は人を修羅にするって事か。 無くてよかった^^
04. 2012年5月11日 16:38:57 : TkLDIwGHLs こいつらのゼニ儲けのために、国民は犠牲になったのだ。
05. 2012年5月12日 01:20:18 : 4RPfAgUXJU 01 >共産党はいまごろになって原発批判か。 ものを知らないのにもほどがある。 あるいは共産党をこき下ろすこと自体が目的か？ それとも脱原発の勢いをそごうということか？ 「１９６０年代に商業用の原発の稼働が開始されますが、 日本共産党は、現在の原発技術は未完成で危険なものだとして、 その建設には当初からきっぱり反対してきました。その後も、 わが党は、大事な局面ごとに、政府や電力業界のふりまく 「安全神話」のウソを追及し、原発のもつ重大な危険性と、 それを管理・監督する政府の無責任さを具体的にただしてきました。」 http://www.jcp.or.jp/seisaku/2011/20110612_genpatsu_teigen.html 最近ではことあるごとに原子力村の悪行を暴いてくれている。 たとえば保安院が各地の説明会でヤラセを仕組んでいたことも明らかにした。 また、共産党の吉井議員は地震による全電源喪失の可能性について 2006年に国会で質問している。 http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/03/2005-073-4f4d.html 脱原発・反原発の立場に立つ諸団体の中でも、共産党が極めて重要な位置を 占めていることは否定できない。 脱原発に関して共産党を批判することは、結局は原子力村を利する行為に 他ならない。 意図してそのようにしている向きも感じられる。
06. 恵也 2012年5月12日 07:26:32 : cdRlA.6W79UEw : LLOQxP7jb6 >>02　これらのカネはもちろん氷山の一角だろう。 たまたま合法的なものが、共産党などの調査で表ざたになっただけ。 法律違反のものや、グレーゾーンのものがこれからは出てくる可能性が大きい。 なぜこんなに原子力学者が腐敗してしまったのかと言えば、検察庁がまったく 原発推進派を取り締まる気がないため。 どんな虚偽記載であろうと、電力会社が相手だと検察庁はまったく調べもしな いし、記載した社員は逮捕されはしません。 野党政治家である小沢一郎は4億円を土地の登記のときに記載したら、検察は 「売買の時でないから虚偽記載」として秘書を逮捕起訴してます。 これだけ原子力学者のモラルが壊れたのは検察庁の腐敗のためだ。 ーーーー引用開始ーーーー 　87年から95年にかけて、東電は原発の自主点検記録を誤魔化し、ひび割れな ど29件のトラブルを隠した。点検作業の発注先のＧＥＩＩ社の指摘を無視。 　00年７月に通産省にＧＥＩＩ社の社員から内部告発。経産省の甘い「検査」で２ 年かかっても解明されず。２年後の８月末に29件の不正事件を公表した。 （吉井　英勝　氏より）
07. 2012年5月12日 12:23:59 : 4QNZ1Y02gs 01 >共産党はいまごろになって原発批判か。 ものを知らないのにもほどがある。 あるいは共産党をこき下ろすこと自体が目的か？ それとも脱原発の勢いをそごうということか？ すべて当たっているのではないの！
08. 2012年5月12日 13:05:30 : HKDYaRXbwM >共産党はいまごろになって原発批判か。 こんな風に思わせるようなことが、共産党の最近の諸活動にあるから指摘されるんだと思います。私の周りの共産党系の団体が、放射能汚染の調査に極めて消極的です。市議会の中でも、汚染された給食問題等にも全く鈍感です。 人権に対する配慮も、小沢問題への見解が示しています。小沢問題で国民救援会が活動しているとは思えません。 共産党はやはり体制の補完物になってしまったというのが、現時点での正当な評価かと思います。
09. 2012年5月15日 01:17:21 : 4RPfAgUXJU >08 >共産党はやはり体制の補完物になってしまったというのが、現時点での正当な評価かと思います。 TPPにも消費税にも原発にも安保条約にも反対しているのに？ 確かにネットでの情報を見ていると、汚染に対する危険度の指摘など、 物足りないところもないではないが、政党の中では最も強力に脱原発を 主張していると思いますよ。 それから、昨年共産党の東京都議団が、東京各地域の放射線量を詳しく 測定したことは広く知られていますよ。
10. 2012年5月15日 01:33:19 : 4RPfAgUXJU >08 共産党は確かに核兵器と原子力の平和利用とは分けて考えてきた。もし原子力が安全かつ 平和的に利用されるのであれば、そここと自体は認められべきであるると。 それはその当時、原子力について夢が語られ、将来の技術進歩に対して 楽天的な観測があったからであろう。たとえば放射性物質の無毒化など。 今になってみれば実現し得ない「夢」であったわけだが。 しかし、現実の原子力発電に対しては、軍事技術に由来する（原子力空母などの） 未熟な技術であるとして、昔から一貫して批判的な姿勢を貫いている。 「１９６０年代に商業用の原発の稼働が開始されますが、日本共産党は、現在の原発技術は 未完成で危険なものだとして、その建設には当初からきっぱり反対してきました。 その後も、わが党は、大事な局面ごとに、政府や電力業界のふりまく「安全神話」のウソを 追及し、原発のもつ重大な危険性と、それを管理・監督する政府の無責任さを具体的にただして きました。」 http://www.jcp.or.jp/seisaku/2011/20110612_genpatsu_teigen.html ここのところ、原発事故以来、ことあるごとに原子力村の悪行を暴いてくれている。 たとえば保安院が各地の説明会でヤラセを仕組んでいたことを明らかにした。 原子力を審査する安全委員会の委員に、広く原発マネーが配られていることも暴き出した。 2006年には福島の事故を予見するかのように、吉井議員が地震による全電源喪失の 可能性について国会で質問している。 http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/03/2005-073-4f4d.html 脱原発・反原発の立場に立つ諸団体の中でも、共産党が極めて重要な位置を 占めていることは否定できない。 脱原発に関連して共産党を批判することは、結局は原子力村を利する行為に 他ならない。 中には意図してそのようにしている向きも見られる。 物事の本質を見極めたいものだ。

11. 2012年5月15日 01:35:23 : 4RPfAgUXJU ↑失礼、上のコメントは投稿間違いでした。

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