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「東電改革『社内分社』手始め 発送電分離加速か」 2012/0510(東京新聞)
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2012-05-10 19:04:16 平和ボケの産物の大友涼介です。
「東電改革『社内分社』手始め 発送電分離加速か」2012/0510(東京新聞)
政府が九日に認定した東京電力の総合特別事業計画には東電解体をにらんだ組織改革が明記された。東電の実質国有化を機に政府が狙う、電力会社の発電と送電を切り離す「発送電分離」の実現。送電網を広く開放し、多くの企業が発電や電気の小売りに参入できる自由な競争環境をつくれば、電気料金の値下げが進むためだ。(岸本拓也記者)
■真の自由化
「関東エリアにおける電力事業の改革は(日本)全体よりも先行する」。枝野幸男経済産業相は計画認定後の記者会見でこう力を込め、東電の動きが電力業界の大改革の引き金になることに期待した。政府が二〇〇〇年以降、進めてきた電力市場の真の自由化の実現が狙いだ。
電力市場の自由化で政府は、一般家庭を除く産業用の大口顧客向けに発電事業や小売りサービスに新規参入ができるようにした。だが、実際には電力会社が特定規模電気事業者(PPS=新電力)などの新規参入者に高い送電網の利用料を要求し、競争妨害しているとの指摘は絶えない。
逆に、電力会社同士では互いの営業区域を侵さない暗黙の相互不可侵があり、競争は全く起きていない。各営業地域での発電から送電、家庭や企業への売電までを一貫体制で行い、競争しなくても収益を確保できる「地域独占」の特権が与えられてきたためだ。
それが一般企業や家庭で当たり前の節約に力を入れず、利用者の不満を聞き流した電気料金の値上げにつながった。福島第一原発事故後、西沢俊夫社長が「値上げは権利」と言ったのは電力会社の体質を最も表している。
■先行例
政府が進める東電改革の柱の一つは「社内カンパニー制」だ。一三年四月までに燃料・火力、送配電、小売りの三部門を社内で独立した会社のように運営。その後、完全分社化する方向性も示した。
政府は東電国有化で経営に強く関与できる権限を得る。東電に組織解体を迫りッ発送電分離の先行例にした。
送電網を持つ電力会社は、新規の発電会社や電力の小売業者にとり競争相手でありながら、逆らえない貸し手でもある。送電網が公平で自由に使えるようになれば、新たな発電会社が登場しやすくなり利用者は電気の購入先の選択肢が増える。
ただ、東電以外の電力会社の送電網は民間の所有物で、無理矢理切り離せない。経産省は現在、有識者の審議会で、送電網の所有者は電力会社のままでも運用を独立した中立組織に任せる「機能分離」を軸にした電力制度を改革している。
一方、電力会社は解体に繋がる発送電分離に早くも抵抗している。税金の支援を受ける東電の内部でさえ、「分社化は、発送電分離が目的ではない」(広瀬直己次期社長)と公然と政府の狙いを牽制する有り様だ。
政府が電力会社の抵抗を抑え込み、電力制度改革を進められるか。実現してこそ、税金を使った意味がある。
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「膨らむ賠償5兆円も 見通せぬ除染、風評被害 2012/05/10(東京新聞)
福島第一原発事故の代償は東京電力に重くのし掛かっている。支払済みの賠償金だけでも約八千三百五十億円(二日現在)の上る。
今後、放射性物質に汚染された地域の除染費用や帰宅困難区域内の不動産などの賠償請求に加え、新たな賠償の対象も増え続けている。「賠償総額は政府が見込む五兆円を大きく超える可能性がある」との見方もある。
被災者らへの賠償金の支払いが滞らないように、東電は「総合特別事業計画」で増額した約八千億円を含め、約二兆五千億円の資金援助を「原子力損害賠償支援機構」に申請。資金援助の原資は税金で、東電は必ず返さなければならない。
賠償額や賠償対象などは原子力損害賠償紛争審査会が策定した指針に従って進めている。ただ、指針は賠償を迅速に進めるための物差しの一つ。指針に示されていないケースは賠償対象外ではなく、東電は個別の事情に応じた賠償を迫られる。
例えば観光業の風評被害の対象として、東電は指針に盛り込まれた福島、茨城、栃木、群馬の四県に加え、千葉県の外房の市町村や山形県米沢市の観光業者にも賠償している。
広瀬直己次期社長は八日の会見で「次から次へと賠償の項目が広がっている。総額がいくらになるのか、正直なところ分からない」と漏らした。
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「議決権50%超の効力は?」Q&Aコーナー 2012/05/10(東京新聞)
政府は、東京電力に一兆円の公的資金(税金)を資本金として注入し、東電の経営にどこまで関わるかを示す議決権比率の50%超を握る。東電の経営計画が進まなければ、比率を三分の二以上に引き上げる。議決権を大量に得た政府にできることは何か。
Q:議決権とは。
A:株主総会の議案に、投票で賛成や反対ができる権利。通常は株式市場で売買される普通の株(普通株)一株に一票の権利がある。三分の一超の議決権を握れば事業内容を定めた定款変更や合併などの重要事項に対する拒否権を持てる。過半数になれば取締役の選任や解任などが可能。三分の二以上なら拒否権を封じ、単独で重要事項を決定できる。
Q:政府はどうやって議決権の比率を引き上げていくのか。
A:普通株と異なる特殊な株式を活用する。政府はまず一兆円で議決権付の株式を受け取り、50%超の議決権を得る。さらに将来、議決権がある株式に転換できる株も持つ。東電のリストラや収支改善が進まなければ、議決権がある株式に換える考えだ。
Q:なぜ、最初から三分の二以上の議決権を持たないのか。
A:枝野幸男経済産業相と、東電・財務省が出資をめぐり対立していたからだ。枝野産業相は東電の経営改革を速やかに実行するため三分の二以上の取得を主張してきた。だが、国に経営の主導権を握られたくない東電や、賠償や廃炉などによる財政負担の増加を心配する財務省が反対した。段階的な引き上げは妥協の結果だ。
Q:投入した税金は一円も減らずに返ってくるのか。
A:東電次第だ。政府が得た株式は、東電がいずれ買い取る。株価が上がれば、税金は増えて戻るが、下がれば損をする。損をしないためには東電が利益を出すだけでなく、企業としての信頼を高め株価を上昇させる必要がある。だが、その道筋は明確ではない。東電に投入される税金は、賠償のための資金援助を含めれば、三兆五千億円余になる。それだけの税金を使うのだから、政府の東電の再生に対する責任は極めて重い。
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