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東電 危うい再建計画 再稼働・値上げが黒字の前提/公的資金の返済見通せず(日経新聞・電子版)
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5/10 東電 危うい再建計画 再稼働・値上げが黒字の前提 公的資金の返済見通せず(Nuclear F.C : 原発のウソ)
東京電力の経営再建に向けた総合特別事業計画が9日、決まった。政府の原子力損害賠償支援機構が1兆円を出資し、家庭向け料金を10%上げて2014年3月期に経常黒字化をめざす。
ただ、その前提は13年4月に柏崎刈羽原発を再稼働することで、現状ではハードルが高い。公的資金を返済する時期も見通せず、再建への道筋は薄氷を踏む危うさをはらむ。
東電は今年3月までに全17基の原発が運転を停止したため、火力発電の燃料費が膨らみ、12年3月期に7080億円の単独最終赤字を見込む。
2年後に黒字を回復する計画の柱は値上げと柏崎刈羽の再稼働だ。計画は13年3月期に企業向け16%、家庭向け10%の値上げを盛り込み、年6500億円の増収効果を見込む。
原発は1基再稼働すれば燃料費を年750億円節約できる。柏崎刈羽には7基の原発があり、すべて再稼働すれば年5000億円規模の収支改善になる。
ただ、家庭向け値上げには政府・与党内にも異論がある。認可する枝野幸男経済産業相は9日の会見で「最大限の厳しい査定でさらに値上げ幅を圧縮できないか検証する」とクギをさした。
柏崎刈羽原発の再稼働はさらにハードルが高い。世論の反発が強く、自治体の意向にも左右されるからだ。立地する新潟県の泉田裕彦知事は9日の記者会見で「再稼働ありきだとしたら検証もへったくれもない」と話すなど再稼働に慎重。「13年4月の柏崎刈羽の再稼働は『仮置き』だ」。枝野経産相も9日の記者会見でこう釈明せざるをえなかった。
値上げの「期間」と「幅」も原発の再稼働が実現するかで左右される。計画では、いったん12年度に値上げした後、再稼働でコストが下がれば15年度から値下げする。再稼働が遅れると「値上げ期間」は3年より延び、上げ幅も拡大する。再稼働が実現しなければ、計画の骨格部分が崩れかねない。
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東電が新たに導入する料金メニュー
【家庭向け】
・電気使用量の少ない利用者の料金の値上げ幅を抑える
・夏季の限定した時間帯(午後1時〜午後4時)に従来より高いピーク料金を設定。一方で、夜間時間帯の料金を割安にする
【中小企業向け】
・今夏の各月の最大需要電力が契約電力を下回った場合に、節電幅に応じて料金を割り引く
・今夏に休業日を平日に変更するなどして契約電力の50%以上を削減した場合に料金を割り引く
【大企業向け】
・前日に東電からの連絡によって、翌日の定められた3時間に電力使用を減らした場合に、削減実績に応じて料金を割り引く
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機構から受ける公的資金の返済はさらに不透明だ。機構は「議決権あり」と「議決権なし」の2つの種類株で東電に出資し、議決権の50.1%を握って実質国有化する。
「議決権あり」と「議決権なし」の種類株はお互いに転換可能で、機構が議決権比率を動かせる。東電が改革をさぼれば政府の比率を上げて圧力を強める半面、改革を進め社債を再び発行できるようになれば、比率を2分の1未満に下げる。
その時期は「10年代半ば以降」で、公的資金の返済が始まるのはさらに後。国有化された銀行の公的資金返済と比べても遅く、東電再建の道がいかに険しいかがわかる。
政府は機構を通じて東電に出資するほか、賠償資金も支援する。支援額は今回で3兆4000億円を超す。
計画には「制度面での追加的措置の可否について検討することを政府に要請する」との文言を盛り込み、廃炉や除染の費用でさらなる政府支援を求めた。現行法で機構は廃炉費用を援助できないからだ。
そもそも計画は廃炉や除染の費用を盛り込んでいない。機構のある委員は「いまの法的な枠組みで東電を再建できるとは誰も思っていない」と語る。廃炉や除染が本格化すれば、今回の計画は根底から見直しを迫られる可能性がある。
日本経済新聞 2012/5/10 2:03
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