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全原発の停止 安全な未来への出発点に(5月4日) 北海道新聞 社説
http://www.asyura2.com/12/genpatu23/msg/451.html
投稿者 BRIAN ENO 日時 2012 年 5 月 04 日 20:45:01: tZW9Ar4r/Y2EU
 

東日本大震災まで日本の電力供給の3割を占めていた原発が送電を停止する日がやってくる。

 北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機があす定期検査に入り、国内の全原発50基が運転を止める。

 全原発の停止は、政府が議論を積み重ねた末に行った選択ではない。それどころか、政府はこの状況を避けようと、なりふり構わず再稼働を急いできた。

 政府の拙速な姿勢にブレーキをかけたのは、「できれば原発に頼りたくない」「再稼働は安易に認められない」という民意だろう。

 福島第1原発事故の惨状を目の当たりにした国民が、期せずして「原発ゼロの日」を実現させたと言える。

 私たちは、この日を原発のない未来に向けた真の意味での転換点としなければならない。

*脱依存の姿勢どこへ

 こうした民意を、政府は真摯(しんし)に受け止めているだろうか。

 枝野幸男経済産業相は「できるだけ早く恒久的に原発依存度をゼロにする」と強調するが、その言葉とは裏腹な事態が足元で進行している。

 エネルギー基本計画を見直す総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)で最近、2030年の電源構成について複数の選択肢が示された。この中には、原発比率が従来より高い35%の案も含まれている。

 こんなことが起きるのも、民主党政権の原発に対する姿勢が定まらないからだ。

 野田佳彦首相は就任時に脱原発依存の方向性を打ち出しただけで、目標達成に向けた具体的プロセスには一切ふれようとしない。むしろ姿勢が後退した印象さえ与える。

 最低でも、政府が示した寿命40年という新たな指針に沿って、危険で老朽化した原子炉から順次廃炉にしていく中長期の工程表が必要だ。

 併せて、再生可能エネルギーなどの代替電源を増強し、廃炉のスピードを早める努力が欠かせない。

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が7月に導入される。

 事業者の背中を押し、普及を加速させるためにも、首相は脱原発に取り組む決意と展望をはっきり語るべきだ。

*拙速な再稼働は論外

 場合によっては、中長期の脱原発と、短期の電力需給を切り離して考える必要もあるだろう。

 あらゆる手を尽くしても電力が足りなければ、新たな規制機関が最新の知見を取り入れた基準で安全性を確認し、必要最低限の原発の再稼働を検討することになる。

 現状は、その段階ではない。電力各社は今夏の電力需給見通しを発表したが、あくまで「言い値」であり、じっくり検証する必要がある。

 何より福島の事故の原因も責任の所在も解明されていない。事故への責任を問われてしかるべき経産省原子力安全・保安院が再稼働の手続きを進めるのも論外だ。

 政府は手順を誤ってはならない。肝心な点をあいまいにしたまま、福島の事故の前と同様の甘い規制が再現されることには、強い危機感を持たざるを得ない。

 原発事故の取り返しのつかぬ被害を受けるのは周辺住民をはじめとする国民であり、途方もない損害賠償を税金や電気料金の形で負わされるのも国民なのだ。

*道の工程表も必要だ

 福島県は県内全10基の原発を廃炉にし、再生可能エネルギーを軸とした復興プランを描いている。

 北海道は風力、太陽光、地熱など再生可能エネルギーの宝庫だ。

 北電は、現在接続希望のある風力、太陽光発電の270万キロワット全量を受け入れるには、北海道と本州をつなぐ海底送電ケーブル「北本連系」などの送電網強化に7千億円かかるとの試算を公表した。

 風力、太陽光は天候によって出力が変動し、道内だけではその影響を吸収しきれない。北本連系を通じて、電力の大消費地である首都圏に変動分を送電することで不安定さを克服する。

 北海道を再生可能エネルギーの供給基地と位置づければ、公費による助成も可能だろう。

 送電網は文字通りの公共財となり、中立性を高めるため発送電分離を含む電力改革の重要性が増す。

 原発の廃炉と同じく、再生可能エネルギーの普及にも中長期の工程表がいる。道も交えた第三者機関をつくり、地産地消と道外への供給の両面から課題とコストを早急に検証しなければならない。

 脱原発の視点に立った条例を持つ自治体の首長として、高橋はるみ知事は工程表づくりを主導すべきだ。

 同時に、私たちは暮らしを見つめ直し、エネルギー消費のベースを下げる努力が欠かせない。原発ゼロ状態で節電と省エネに知恵を絞った経験は将来への財産となるはずだ。

 原発を他の電源に切り替える道のりは平たんではないだろう。全原発が停止する「こどもの日」を、将来世代に安全な環境を約束するための長い挑戦の出発点ととらえたい。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/369804.html
 

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コメント
 
01. 2012年5月04日 21:31:30 : Bmak5YFOmA
原発ゼロの日を迎えたら祝おう。そして原子力は基礎研究に限定し、臨界を伴う死の灰の製造は極力ストップさせよう。

今地球は寒冷期を迎えつつあるようだ。公の研究機関が提唱する段階にまでなったそうだ。

温暖化など遠い昔のジョークに変わった。

原子力エネルギーはこの先人類が万一氷河期を迎えた際の暖房用予備エネルギーとして使用しないで大事に鉱脈のまま地中に眠らせておこう。


02. 2012年5月04日 22:04:15 : F46lJPrvTS
福島の事故を収束できないのが、国の現実なのだから、国内全原発、即刻廃炉しかないでしょう! 国民はそう主張すべきでしょう!?

03. 2012年5月04日 23:28:58 : 9OAqxYDuhw
節電で廃刊でもすればいいのに。

04. 2012年5月05日 06:00:28 : t9M2KfINao
祝 全原発停止。

再開の陰謀は現在までのところ全て失敗。


05. 2012年5月05日 06:06:44 : QDkAn2BgX2
----北海道は風力、太陽光、地熱など再生可能エネルギーの宝庫だ。

そう、北海道と緯度がおなじ程度のドイツでも太陽光の設置量が世界1になっている。

----全原発が停止する「こどもの日」を、将来世代に安全な環境を約束するための長い挑戦の出発点ととらえたい。

「こどもの日」にこどもが国の宝であることをあらためてかんがえるのはよいこと
だ。そのことを考えれば、脱原発の達成も簡単なことだ。


06. 恵也 2012年5月05日 09:20:01 : cdRlA.6W79UEw : kvUzA0KNzU
>>01 今地球は寒冷期を迎えつつあるようだ。

ここしばらく日本が暖かくなったのは事実。
日本海側の豪雪地帯で雪の量が減ったりしてますが、基本的には地球は
寒冷期に向かってると俺も思う。

地球の歴史を見ると、1万年前の非常に寒かった時期に戻ろうとしているの
であって長い目で見ると、寒冷化の方向に進もうとしてる。

それを温暖化が既成の事実かのように宣伝したのは、東京電力などの金に
あかせた原子力ムラの暴挙であり、多くの科学者は疑問を持ってます。

ーーーー引用開始ーーーー
72人のノーベル賞受賞者を含む4000人の科学者が(二酸化炭素と地球温
暖化は無関係であると主張し)ハイデルブルグ控訴?(ハイデルブルグ控訴
(英語・Wikipedia))に参名しており、

オレゴン申請?オレゴン申請(英語・Wikipedia)にも米国人科学者17600名
が署名しており、異論を唱える科学者は決して少なくはない。
(はてなダイアリー より)

地球の気温変動は、実は非常に振幅が大きいのです。例えば、50年以内
で7度以上も下がっているところがあるわけです。それどころか20年以内で10
数度も変わったときもある。そういうことが分かった。

最近の1万年間は、異常なくらい気温の安定した時期なんです。今が異常な
んです。人間は、この安定したときに農業をはじめ、いろんなことをやって非常に
繁栄してしまったわけです。
http://www.moriyama.com/netscience/Maruyama_Shigenori/Maruyama-3.html


07. 2012年5月05日 12:26:32 : LAxuRDYr86
殺人放射能をばらまく原発など無くても誰も困らない。電力も問題ない。維持費、電源立地交付金、核燃サイクル予算などなど大金喰いの原発が無くなればそれだけでも経費削減するうえ、100兆円の紙くず米国債など売り飛ばせば代替え燃料費など問題ない。(そもそもLNGなどの代替え燃料費が高いなどという話も原発村からのネタで鵜呑みには出来ない、低減努力もせず高値になるような試算をしているのである)

九大の研究室が開発したハイブリッド巨大風力発電(1基1500億円程度で出来るレンズ風車を使った洋上100万kw、ちなみに100万kwの原発本体の建設費は1基2500〜3000億円だ)などの技術も実証テストに入っておりその技術ほぼ完成している。海洋に取り囲まれた日本の風力エネルギーのポテンシャルは数千万kwというレベルで極めて大きいことは、確か経産省だったか風力発電研究のレポートで知られている。それを生かせるかどうかはこれまで不可能を可能にしてきた単にテクノロジーの問題だ。岩体地熱発電、太陽光発電などなととシェールガスを使った火力発電などと組み合わせれば20年もすれも立派な自然エネルギーシステムは完成し、化石燃料などの依存も確実に減ってくる。
また、全原発廃炉になればそれだけでも大変な雇用も生まれるし一石二丁だ。

今原発が無くなり困るのは、原発利権に群がる原発企業、賄賂の原発政治屋、原発官僚、犯罪電力企業、原発村御用学者、読売など原発マスゴミ、一部大企業のための経団連、こういうやつらだけだ。

枝野ではないが「直ちに!」原発など永久停止にしなければならない。


08. 2012年5月05日 12:45:38 : LAxuRDYr86
07追加

自然エネルギー技術には、荒廃して間伐林などが蔓延している森林資源が豊富な日本に有利なバイオマス発電や、まだ技術的解決しなければならない問題があるが、無尽蔵の海水や大気から水素と酸素を化学反応させ発電する燃料電池など、日本の立地上有利な自然エネルギーのシステムは多岐にわたり、中小規模のこれらのシステム組み合わせ大量に各地に分散すれば原発などまったくいらない。
分散型エネルギーシステムだから極めて被害に強いし、被害も極限される。また多種類の複合エネルギーシステムのため、東電など犯罪電力企業のように一企業が独占することや、1種類の原発のような単独利権構造は作りにくく利権犯罪者が跋扈しにくい体制になる。


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