「秋場龍一のねごと」ブログ
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「胎内被曝した子どもの健康児は２．５％」キエフ内分泌研究所

【ただちに危険だ！　原発通信】�ｂT６

けさ新聞を読んでいて「２．５％」という数値にわが眼を疑った。その記事はこうある。

「ウクライナの首都キエフの内分泌研究所によると、胎内被曝（ひばく）した子どもの７歳検診では、健康児は２．５％しかいなかったという」

この「２．５％」というのは「不健康児」ではなく、「健康児」なのだ。これじゃ、チェルノブイリ事故当時に胎児だった周辺のほとんどの子どもに被曝障害があるということではないか。

当記事は朝日新聞の文化面に「チェルノブイリ、まだ被害渦中　日本ペンクラブが視察」(デジタル版2012年5月1日03時00分)という見出しで掲載されたものだ。日本ペンクラブの理事ら８人が４月中旬にチェルノブイリ事故の影響を知るためにウクライナなどの現地視察した報告会見をまとめている。

この記事を読んで「福島原発事故で遺伝的影響を心配するのは無用と思える」と書いた、同じ朝日の高橋真理子編集委員はどんな気持ちなんだろう。一刻も早く同紙は、４月１７日に「〈記者有論〉女性と放射線　心配しすぎる必要はない」という記事の「訂正とおわび」を出した方がいい。それは朝日新聞と高橋編集委員のために、そしてなによりフクイチ事故で被曝したすべての人のために、である。

さて、けさの記事には「事故当時８歳で、今年になって甲状腺がんを発症した男性もいた」という戦慄すべき報告もある。忘れもしない１９８６年４月２６日のチェルノブイリ事故から２６年たったいまでも、ぼくたちは放射能の影響から免れないのだ。そういったことからも、「チェルノブイリはまだ被害渦中」ということだろう。

そして、このチェルノブイリの現状は、昨年３月１１日から２６年後のフクイチの現状ではないだろうか。ぼくたちはきっと、２６年後も「チェルノブイリ」のように「被害渦中」なのだ。

「処理作業にはキリがない。絶望的だ。大人は未来に責任をもたないといけない」と話し、原発反対を改めて表明した。

これはチェルノブイリを視察した浅田次郎会長のことばだ。そう、浅田さんもぼくも、２６年後にこの世にいる確率はきわめて低い。２６年後の未来にさえ、ぼくたち大人は責任をとることができない。

おそらくチェルノブイリとフクイチ事故の影響は、これから５０年、１００年、いやそれ以上の桁違いの歳月にわたるだろう。フクイチ事故を招いたぼくたち大人は、とんでもないあやまちと負の遺産を現在および未来の子どもたちにのこしてしまった。

そんななかで、ぼくたちができることは、フクイチ事故の健康被害の拡大を可能なかぎり減らすこと、それに原発をこの日本から、さらに世界中から廃止撤去することだろう。それがせめてもの、ぼくたち大人の責任の取り方ではないだろうか。
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コメント
01. taked4700 2012年5月01日 09:34:58 : 9XFNe/BiX575U : 21bawa7ujg ＞ぼくたちができることは、フクイチ事故の健康被害の拡大を可能なかぎり減らすこと、それに原発をこの日本から、さらに世界中から廃止撤去すること プラスして、原爆も廃止が必要。そして、できることなら、使用済み核燃料を含んだ核廃棄物の処分地の確保を世界的にしなければいけない。将来、必ず、国際的な使用済み核燃料の押し付け合いが始まる。
02. 2012年5月01日 09:40:43 : nD2FCblETM 健康被害は限りなく減らしたいものです。 100bq/kg以下の放射性物質が付着したゴミの取扱いについて、東京電力は、よく分かっている。 いまや市場には、原発内部より、汚れたものが出回っている。 東日本のほとんどの地域より、柏崎刈羽の中の方が、きれいだったりして。 負の遺産を出来るだけ減らし、本気できれいにしようとすれば、気が遠くなるほど、ゴミ置き場がたくさん必要だ。 http://portirland.blogspot.jp/2012/04/100bqkg.html
03. 2012年5月01日 09:47:06 : A4GQ7o9O02 今年２月にバンダジェフスキー博士の京都講演を聴いた。 ２０年前に、ベラルーシのゴメリ医科大学の学長のバンダジェフスキー博士はベラルーシの人口は半減してしまうだろうと予言したが、当時政府のだれも信じなかった。 ５０年後には純粋なベラルーシ人はいなくなってしまうだろうとも。 バンダ博士は、低線量で人体に重大な影響がでることを、数千人の病理解剖、組織検査、動物実験から明らかにし、それを公表しようとしたらベラルーシ政府によって、不正入学事件をでっち上げられ禁固７年、実際に３年間の禁固生活の後、海外の研究者からの釈放要求で釈放され、事実上国外追放、リトアニアなどを転々として現在は、ウクライナの市民放射能研究所の所長をしている。 たった、５０ベクレル／�s　で心筋細胞がズタズタになる。低線量で腎臓の糸球体細胞消失、こどもに白内障多発・・・、ベラルーシの現実がフクシマの未来にならないことを祈るばかりです。
04. 2012年5月01日 09:52:04 : mpquLhtFpm 高レベル放射性廃棄物最終処分場、世界の核のゴミ捨て場は、無人地帯で地盤が動かない南極が、「より悪くない」と思います。
05. デミトリー 2012年5月01日 16:19:14 : 2kYVIsTHbi0XM : Zo8eLiMhlY テレビ番組で、ベラルーシの医者が、 この病院（ベラルーシで一番の病院らしい)は重篤な患者が集まるとはいえ、 ここで生まれてくる子供で正常なのは２％しかいない。 と言ってるのを見たことあるよ。
06. 恵也 2012年5月01日 19:52:36 : cdRlA.6W79UEw : Ti8bh4Ygc9 >>04　世界の核のゴミ捨て場は、無人地帯で地盤が動かない南極が、「より悪くない」と思います。 それは希望的観測。 南極は世界の財産であり、ゴミ捨て場や軍事基地に使うことは国際条約で禁止されてます。 それに地盤が動かないと科学的な証明はされてないでしょう。 まあ、日本が最終処分場にしたら世界の孤児になって経済封鎖で貿易も出来なくなるかもね。 自分の糞くらい自分で処分するのが当たり前だけど・・・
07. 2012年5月01日 21:42:17 : GBtkmvsr2I 原発反対するなら、ウラン禁止もね。薪と窯はセットだよ。
08. 2012年5月01日 22:36:54 : 661tt5SBAU >>06 南極条約のことを言ってるのでしたら、日本が動けば世界は動くでしょう。 南極を核のゴミ捨て場にするのを反対した筆頭は、被爆国である日本です。 核のゴミを持て余してる国はいくらでもあります。 もちろん簡単に済む話ではありません。 現在の技術では、南極の生態系を破壊する可能性は、大いにあります。 地盤については「南極は地球にある大陸の中で、地震が最も少ない場所」と言えば納得頂けるでしょうか。 政治的にも技術的にも、簡単ではない問題なので、あえて「より悪くない」という表現をしました。 日本を最終処分場にするという選択肢は、個人的には望むところではありません。 ま、未来は子孫のものですから、より不幸が少ない未来になることが、私の望みです。 現状の現実的な話をすれば、残念ながら力のある政治家が見当たらないということですかね。 私が生きているうちに片がつく問題ではないと思います。

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