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読売新聞 4月21日(土)13時55分配信より一部引用
食品検査、独自基準やめて…農水省が通知
食品中に含まれる放射性セシウムの検査で、国の規制値より厳しい独自基準で検査をする動きが広がっているとして、農林水産省は20日、食品関連の270団体に、国の規制値に基づく検査を求める通知を出した。同省は「独自基準は、国の新規制値を形骸化させる」としている。-------------------------------
このニュースを見て、実に強い怒りを覚えた。食品は日々口に入るものであり、それが汚染されているどうかを知ることは、日本国憲法第25条に謳っている「生存権」の考え方からしても、非常に重要な関心事項である。政府機関が食品業界に、国の新規制値だけを順守して、国民はそれよりも厳しい独自基準を設けてはならないという通知は、事実上、食品の安全性は国が担保するから、余計なことはするなと言っているに等しい。
国は4月から、一般食品に対し、セシウムの暫定規制値500ベクレル/sを、新規制値の100ベクレル/sに変更したが、農水省は「過剰な規制と消費段階での混乱」を避けるため、食品業界に「それ以下」の独自基準を設けないようにお達しを出している。しかし、これは国民の安全に対する権利意識を踏みつけている。国民が独自に政府基準値を上回る基準を設けたのなら、政府はそれを規制方向に下方修正する理由を持つが、より安全を考えて、政府規制値より低い基準を設けることは、生存権に関わるだけに国民側や業界側に自主性・裁量性を持たせて当然であろう。
より安全な方向へ食品業界が規制値を設定しても、それは当然のことであり、消費者の安全に寄与する重要なことである。それを政府が介入して止めさせる理由はない。ところが、同省は「独自基準は、国の新規制値を形骸化させる」などと、訳の分からない理由を言って、国民の安全に対する権利を踏みにじっている。よりシビアな安全を希求することは、国民の本能として当然の話である。農水省のこの理不尽なお達しの背景を考えると、確信犯的な放射能瓦礫拡散計画と同質の棄民感覚を覚えるのである。
菅・野田内閣は国民の負託を裏切った簒奪政権である。やること、為すこと、殆どが国民にとって有害であり、対外的には国益を棄損する性格を帯びている。農水省が「独自基準をやめろ」と通達を出した話は、昨年2011年、311大震災の直後である3月17日に、政府側から「ガイガーカウンターの出荷停止命令」が出ていたことと、背景が同じであり、原子力ムラは、事故当初のSPEEDiも国民に知らせなかったし、汚染状況を故意に矮小化して、原発周辺住民を被曝させている。
また、2011年9月には、NHKの日曜討論で、自民党石原伸晃氏が、「4〜5万の線量計は数値がまちまち。市民に線量を計らせないようにしないといけない」と発言している。市民が勝手に放射能レベルを測定するなという動きがあったのである。原子力ムラは、国民に本当の情報を隠蔽したまま、利権複合体や官僚に都合の良い形で、原発の再稼働を目論んでいる。
政府が、国民や業界に向かって自主基準を設けるなと言っても、国民はすでに政府が嘘をつく存在だと見きっている。だから、今の野田政権が何を言っても、国民はその言葉を信用しなくなっている。これは事実上野田政権が破綻しているということである。政府基準よりも規制数値をハードに設定する行為は、より確かな安全を希求する消費者の気持ちを食品業界が代行することであり、それは被曝リスクの極小化を求めるすべての国民感覚でもある。
これに政府が介入して政府基準を守れと言うのは筋が通らない。あたかも政府は100ベクレル/sによる食品を摂取して内部被曝を受け入れろと命令しているようなものである。論理的に考えて、国がこの基準値以上の規制値を食品業界が決めることを禁止するというのは筋が通るのだが、これ以下を決める権利を剥奪する理由はまったくない。100ベクレル/sという数値が安全かどうかという前に、国民はその数値以下を自主的に決める権利がある。だからこそ神州の泉は、農水省が出したこのような非論理的なお達しの背景に、汚染瓦礫の広域処理と同一線上にある胡散臭さを感じるのである。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2012/04/post-a328.html
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