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まさに結論ありきの茶番!枝野経産相は「政治家が安全を判断するものではない」と呆れた逆ギレ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32370
2012年04月20日(金)フライデー :現代ビジネス
大飯原発再稼働「政府と関電のサル芝居」を許すな!
---東日本大震災を想定しての安全対策をしているとのことだが、仮にそれを超える地震が起きたら、対策が取られていないということにならないのか。
「従来の知見では予想できない地震や津波はあり得る。じゃ、どこまで対応するのか。100mを超える津波が来れば、日本中の原発が水をかぶって全電源が止まる。それを全部想定するのか」
---福島第一原発事故の教訓を生かすためには、想定を超える地震や津波で炉心溶融が起きた「後」の対応も、含めたものでなければならないのではないか。
「念のための対策をしようとすると、その対策ができるまでは安全じゃないのかという意見が出る。だから、福島の事故までは、念のための対策ができなかった。その教訓を踏まえて対策をやっている」
これは、4月10日の関係閣僚会議後の会見における枝野幸男経済産業相(47)と記者のやり取りの一部である。この前日の会見でも枝野氏は、記者の質問に逆ギレして「安全は政治家が判断するものではない」と暴言を吐いている。枝野氏は大臣就任時に、「原発をゼロにしても大丈夫な状況をつくる」と発言。つい1週間前の参院予算委員会の答弁でも
「(大飯原発の再稼働については)現時点で反対だ」と言っていた。が、ここにきて180度変節し、安全を置き去りにした原発再稼働へと舵を切っているのだ。
4月9日、関西電力・大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働について、政府は自ら設けた暫定的安全基準≠ノ「おおむね適合」とし、これを承認した。しかし、(1)全電源を喪失した時の安全対策は十分か、(2)東日本大震災並みの地震・津波に襲われても大丈夫か、(3)さらなる安全対策を実施するか、という暫定的安全基準≠ヘたった3日で決まったものに過ぎない。さらに、未整備の地震・津波対策について、関電は単に整備時期を示しただけである。要するに、地震・津波対策を先送りにして、両者は大飯原発を再稼働させようとしているのである。
大飯原発3、4号機が定期検査のために運転を停止したのは昨年7月。11月には、政府が再稼働の条件としたストレステストの評価書を、関電がいち早く提出。2月に原子力安全・保安院がその評価を妥当と判断した。3月には保安院が30項目の安全対策をまとめていた。
だがそもそも、大飯原発がクリアしたストレステストは、地震や津波に対する弱点を探る一次評価だけだ。炉心溶融などが起きた際の対策を検証する二次評価は、大飯原発だけでなく、すべての原発で行われていない。大飯原発については、あの班目春樹原子力安全委員会委員長ですら、「一次評価だけでは(安全かどうか)分からない」と言ったほどだ。
しかし、安全委員会の審査結果が3月に出ると、異例のスピードで再稼働に向けて動き出す。政府は4月3日に保安院に対して前述した暫定的安全基準≠フ作成を指示。2日後に保安院が中長期対策を棚上げした基準案を提示すると、政府は翌6日に了承し、関電に工程表提出を指示した。関電は9日に工程表を提出し、関係閣僚会議で了承されたのである。つまり、たった3日で基準が決まり、同じく3日で工程表が作られたのだ。
(3)の安全基準を満たすために提出された工程表によれば、免震施設、格納容器の圧力を抜くベント(排気)時に放射性物資を除去するフィルター、唯一の新しい対策である常設の非常用発電機などは3年も先の'15年度に設置することになっている。しかも、法令で定められているわけではないため、工程表の進捗状況をチェックし、指導する機関が存在しないのだ。つまり、これらの工程は、関電の「勝手な目算」に過ぎないのだ。
工程表に記された整備にかかる期間の根拠を関電に問い質すと、次のような回答があった。
「(保安院が3月にまとめた)30の項目については、中身を精査し、30項目を、52の短期対策と33の中長期対策に分類した。短期対策については、全て完了しており、中長期対策については、全て着手しているとともに、今回、その具体的なスケジュールを提出した」
根拠をはぐらかした回答である。原発技術者の後藤政志氏が批判する。
「私は保安院の専門家会議のメンバーですが、私のような慎重な意見は無視され、会議は『再稼働ありき』で進みました。30項目の安全対策もこの前提でまとめられたものに過ぎない。政府が決定した暫定的安全基準≠ノしても、(1)は電源車やポンプ車を配備すれば短期で実現できます。しかし、それで安全ということはなく、プラント内の内部電源も強化する必要がある。(3)の計画も無責任です。免震施設などを設置する前に東日本大震災のような地震が起こったらどうするのですか。ベントフィルターがなければ、また大量の放射能が大気中に放出されてしまう。その責任を誰がとるのでしょうか」
再稼働を前提にしたとんだ茶番、政府と関電のこんなサル芝居に、地元が納得できるわけがない。滋賀県の嘉田由紀子知事も、「対策ができたところを新基準とし、対策ができていないところは先送りしている」と批判している。
「浜岡原発の廃炉を求める」訴訟の原告団に、首長の立場から参加している静岡県湖西市の三上元市長はこう批判する。
「資源エネルギー庁の試算では、原発が停止したまま猛暑を迎えれば、関電管内で21・6%の電力が不足するというが、夏だけ2割節電すればいい話だ。安全対策を計画しただけで、工事も始まっていないのにゴーサインを出すのはまったくもっておかしい」
福島の教訓を忘れ、またぞろ作られつつある安全神話≠許してはいけない。
〔PHOTO〕朝井豊 橋下昇
「フライデー」2012年4月27日号より
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