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世界を勇気づけた、あの「シニア決死隊」は今・・・・
2011/12/28 07:45
◆ 福島第一原発「マークI型」原子炉の耐震性に対する懸念は、既に35年前 当時の米GE(ゼネラル・エレクトリック)の設計担当者によって指摘がなされていたことだ。そして今年3月11日に、その通りの事故を起こした。津波による損壊ではなく、大規模地震に耐えられるようには出来ていなかった。現在事故後も、“原発への思い”は様々だが、一つだけ “事故収束への思い”は一致していたはずだ。震災後間もなく 参加資格「60歳以上で現場作業に耐えうる体力と経験を有すること」という“福島原発暴発阻止行動プロジェクト”が立ちあがった話は 国内外に大きな反響を呼んだのだが、。。。。今朝 こんな記事を見つけました。皆さんはどう思われたでしょうかでは また。
「福島第一原発、作業の被曝量は これから増加する…」
復興ニッポン 12月27日(火)14時53分配信
「福島第一原発の事故処理による若い世代の放射能被曝を軽減するため、身体の面でも生活の面でも放射能被曝の害が比較的少なく、技術と技能と経験のある退職技術者技能者が現場に赴くことを目的として」(※HPより一部要約)結成された「福島原発行動隊」。東日本大震災からほとんど間を置かず発足。その想像を超えた発想は、国内外から注目を集めた。ところが、それから8カ月が経ち、志願者は650人を数えるという状況ながら、未だ作業に着くことは叶っていない。改めて設立の経緯、現状を代表の山田恭暉(やすてる)さんに語ってもらった。
◇ 「若い世代を被曝の危険がある原発事故処理現場へは送れない」
冒頭にある、設立趣旨のメッセージを目にした時は、誰もが衝撃を受けた。「福島原発暴発阻止行動プロジェクト」改め「福島原発行動隊」(以下「行動隊」)の提言は、どう遠巻きに説明されても、どんなに違うと言われても、その言葉の裏から「死の可能性」という文字が浮かび上がってくるのだ。
実際、福島第一原発事故現場での作業は、放射線被曝の危険と隣り合わせであることを避けられない。そのリスクを、仕事の第一線を引退した高齢者であり、技術者としての経験もある自分たちが負うと声を上げたのは、事故から1カ月を過ぎた頃だった。
失礼を承知で言わせてもらえば、「未来ある若者の大事な命を危険にさらさず、老い先短い俺たちに行かせてくれ。俺たちを使ってくれ」、そう叫んでいるようだった。
当時の報道には、「決死隊」「特攻隊」などという物騒な文字が踊っていた。
「もちろん、最悪の場合、死もあり得るし、命をかける覚悟で臨んではいる」
行動隊の呼びかけ人であり、代表幹事を務める山田恭暉さんは静かに力を込めて語った。
「けれど、もちろん、僕たちは死ぬために行くのではない。収束させるために行かせてくれ、と言ってるんです。生きて帰ってくるつもりだから、細胞分裂が早いため被曝した際の影響が大きい若い人ではなく、細胞分裂の速度が遅くなって影響も少なくなる、僕たち高齢の人を行かせろ、と言ってるんです」
◇ 幅広いスキルのメンバー
当初は、前述の言葉通り、年齢のことを考えて起こした行動だった。
しかし、さらに調べてみると、もっと自分たちが行く必要性のある状況だということが分かってきた。上層部や指揮系統はともかく、現場で働く人たちのほとんどは、原子炉に対する知識が乏しい、作業のためにかき集められただけの人たちのようなのだ。
山田さんが続ける。
「それだったら、現場を見て判断できる、何かあったら自分で解決できる可能性のある、僕たちにやらせてもらいたい。
技術屋っていうのは、本来、“つるむ”のは嫌うんですよ。それが、今回の事故を目の当たりにして、この呼びかけに650人(2011年12月15日現在)もの人が、自らの意思で申し出てくれている。もちろん、全員が技術者ではありません。だいたい35%が技能者、35%が技術者・研究者、残りの30%は事務系の仕事の人など。だけど、みんな中に入って作業をすることも覚悟の上。それぞれ豊富なキャリアを持つ人たちだから、どんな要求が来たって大丈夫なんですよ。メンバーの中には、原子炉を設計した人もいるし、東電のOBもいる。だから、原子炉についての研修会もやっています」
最初に呼びかけたのが4月6日。メールと手紙を計2500人に送った。
「多い時には、1日に40人も50人も希望者があって、処理しきれなかった」
それぞれが自分のこれからと日本の未来を秤にかけて、決断したのだ。
◇ 女性隊員も進んで志願
一見、“男の現場”だが、650人の隊員の中には女性も19人いる。
チェコ語・スロバキア語の通訳・翻訳家である佐々木和子さんは、震災の際に山田さんらと一緒にいて、そのまま帰宅できず山田宅で過ごしたという旧知の仲。通訳として東海村の原発にも何度か足を運んでいるため、テレビのニュースを見ながら、原発の状況を共に案じてはいたという。
そして、起った福島第一原発事故。原子炉などに詳しい友人、知人に片っ端から問い合わせ、訪ねていき、状況把握に務めていた。そんなところへ山田さんから今回の構想を聞かされた。3月末頃だったという。
「すぐに行動隊員に参加を希望したんだけど、断られた、女性だからって。それは“差別”でしょ。女性だってできることはある」と門戸をこじ開け参加。後に、やはり山田さんと旧友だった夫も参加する。そして気がつけば、佐々木さんは総務担当の副理事長に据えられていた。
「私の個人的な考えですが」と前置きして、佐々木さんが動機の一つを語った。
「原発は私たちの世代が造ったもの、その責任があるんです。だから放っておけない」
19人の中には、いざという時のためにと、大型特殊免許(ブルドーザーなどの運転ができる)を取った人もいるという。
さらに、早くから理解と協力を示した参議院議員、牧山ひろえ氏の主催で、5月24日から参議院議員会館内で毎月、集会を開いている。これは、誰でも予約なしで参加でき、U-streamで同時中継されると共に、すぐに録画が見られる。また、集会の数日前には、議員らに対しても行動隊への理解を促すチラシの配布などを行なっている。
◇ “行動しない行動隊”から新たな展開へ
スタートした当初は、誰もがすぐにでも行って作業をするつもりで意気込んでいた。
5月には、行動隊の代表が、細野豪志氏(当時:内閣総理大臣補佐官/現:原子力発電所事故収束・再発防止担当大臣)、東電とで3者会談。行動隊から調査団を出したいと提案し、承諾を得るも、実際に調査で現場に入ることができたのは、7月12日だった。
5人で行なった調査結果は、月例の集会で報告され、やがて政府と東電に向けた提案書としてまとめられて、8月3日付で提出した。
しかし、それ以降、直接的な活動はできないままだ。参議院議員会館での集会はほぼ定期的に続けられ、12月8日で12回目を数えた。せめてもと、福島へ行ってボランティア活動を行なったりもしている。11月初旬には、いよいよ、動き出せるか、という気配も見られたが、それもいまだに確定せず、立ち消えになりそうな風向きでもあるという。
呼びかけから約8カ月。国内外の様々なメディアかから取り上げられ、12月13日時点で行動隊員650人、賛助会員1575人を数え、寄附金は1292万9362円という額にのぼり、注目度の高さ、期待の大さを実感しながら、本来あるべき行動が未だ取れずにいる。必然的に、集会ではそのことへの不満、やりきれなさ、せめて何かを、と言う提案など、人々の意見が飛び交うこととなる。
「特にこの2〜3カ月は、『行動しない行動隊』なんて自嘲したり、揶揄されたり、『所詮は売名行為』と言われたり……。
でも、そんな中で、私は『周辺活動』と呼んでいるんだけれども、モニタリング検査や機器の取り扱いの講習会を開いてほしいという依頼も来始めている。東電から毎月出る分厚い報告書やホームページのデータから重要なポイントを抽出して、今何が起っているのかを見定めて行くセクションを数カ月前にスタートさせたんです。
その延長線上とも言えますが、事故からの一連の流れを克明に記録しておくということも、様々な職務の人と意見交換できる我々の立場でなければできないこと。これからはそのことにも力を入れていきます」
東電からの月例報告は、一部をインターネットで誰でも見られる。しかし、表面的に見るのではなく、縦軸、横軸、更に時間軸に注視して追って行って、初めて問題点が浮き彫りになる。それを毎月、会報で報告し始めている。
◇ 向こう100年の単位で必要な組織である現実
ニュースでも日々新しい情報が報じられ、時にそれが過去の情報と言われるに至っては、何を信じていいのか分からなくなる状況だ。これから起こりうる、これから必要となる作業工程の要所を、山田さんに解説してもらった。
「今、作業しているのは、まだ建屋の外だけど、これからは中に入って作業をしなければならなくなる。水棺のためには、格納容器の壊れている場所を確認して修理することが必要だ。また、作業する場からは、汚染されたがれきを撤去したというけれど、隅にはまだ残っている状況。作業場に水を通すホースをちゃんと鋼管に替えるためには、端に這わすことになり、結局、放射線の残る場所で作業することになる。さらに、現在は仮施設だが、本格施設を造る際には、もっと被曝の量は増える。どう見ても、これからの方が危険なことは明白なわけです。
そして、高線量地域での除染作業を自衛隊にやらせているけれど、そんなことはとんでもないこと。彼らにはもっとやってもらわなければならないことがたくさんある。こんなことで彼らを危険にさらさせるわけにはいかない。
現在、日本には原発が54基。これらは今後、次々と廃炉になっていきます。
廃炉だからそれで終わりかというと、処理にそれぞれ20〜30年かかる。これだけの作業するとなると、被曝量は相当になる。
そして、福島第一原発に関して言えば、廃炉まで30年以上。使用済み核燃料のことはおいておいても、セシウム137の半減期が30年、90年経ってようやく1/8になる。だから、約100年、監視していかなければならない。つまり、少なくとも向こう100年は人手が必要ということです。できれば、若い人ではなくて、我々のような高齢で経験のある技術者・技能者が担当するのがいい。だから、この組織は、常に人員を確保しておかなければならないものなんです」
そこまで山田さんたち賛同者を突き動かすものは何なのだろうか。
「死と向き合うってことは生と向き合うことでもある。それは誰でも同じでしょ。技術屋は技術屋としての生とどう向き合ってきたかってことが問われるわけだ。自分の価値観を問い続けたかどうかで、自分の生き方が変わるもの。そして、今回、再び問われることになった。
隊員には、学者、元官僚、原発反対派、擁護派……。実に様々な人たちが参加しています。でも、それぞれのイデオロギーは、ここでは一切問わないし論じない。それぞれに理念はあれども共有はしない。僕たちが集まっている理由は、ただひとつ、原発事故を収束させたい、そのために行動したい、という気持ちだけなんですよ」
* * * * *
『福島原発行動隊――今、この国に必要なこと』隊員たちの思いが詰まった1冊が、年明け、発売になる。
事故収束へ、作業の迅速化を世に訴える1冊。
【内容】
1)福島原発行動隊に寄せて
さわやかな志と凛とした情熱のもとで・・・山折哲雄
老人の頭脳と技術が生き返る・・・高橋三千綱
私と福島原発行動隊との出会い・・・牧山ひろえ
2)山田恭暉インタビュー・福島原発行動隊のめざすもの
山田恭暉+まさのあつこ(ジャーナリスト)
3)事故収束をめざして
福島原発行動隊・賛同者50人のメッセージ
山田恭暉・編著、発行:株式会社批評社、発売予定:2012年1月25日、定価:1600円+税
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現在、このシニア決死隊は公益社団法人になっていて、啓蒙活動などをやっていて、原発内には未だ入れていない。
http://svcf.jp/
にホームページがある。
なぜ、東電が下請けを使って集めた作業員しか現場に入れないのか、これ自体が現場でとんでもないことが作業員をだまして行われている証拠ではないか。
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- タイトルにURLを入れてしまいました。本来のタイトルは「世界を勇気づけた、あの「シニア決死隊」は今・・・・」です。 taked4700 2012/4/19 20:05:46
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