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大飯原発再稼働:原発地元、期待と反発
毎日新聞 2012年04月13日 21時58分(最終更新 04月13日 23時53分)
大飯原発再稼働の判断までの流れ
大飯原発再稼働の判断までの流れ
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国内最多の14基の原発が立地する福井県。政府が関西電力大飯原発3、4号機(同県おおい町)の再稼働を必要と判断した13日、原発停止による地域経済停滞などが指摘されていた同県では、再稼働に前向きな声も多かった。一方、周辺自治体や市民団体からは、福島第1原発事故の原因究明が途上のまま“見切り発車”することへの不安の声も相次ぎ、関電の筆頭株主である大阪市の橋下徹市長は「民主党政権を倒すしかない」と語気を強めた。
●おおい町
福井県の西川一誠知事は13日も、報道陣の取材に応じなかった。石塚博英・安全環境部長は同日、「明日、知事が枝野大臣から直接話を伺って、内容をしっかり聞く。(その上で)知事が会見する」と述べ、政府判断への評価を保留した。
おおい町の時岡忍町長は町役場で記者会見し、「まだかまだかと待っていたものが確認され、結論が出たことは歓迎したい」と述べ、今後、国から住民に対して説明が行われることに期待感を示した。
大飯原発の再稼働を容認する立場の山本文雄・福井県議(自民党県政会)は「福井県は40年間も原発と共生してきた。生活に密着したものとなっており、急にやめては地域がもたない」と話した。一方、再稼働に反対する佐藤正雄県議(共産党)は「福島の原発事故を受けて必要と判断した対策がまだ取られていないのに、安全と認めるのは『政府は再稼働に前のめり』と言われても仕方がない」と批判した。
福井県に技術的な助言をする県原子力安全専門委員会の中川英之委員長(69)は「安全だと判断した根拠を県の委員会で国の担当者から直接聞きたい。その上で国の示した基準や関西電力の工程表の妥当性について技術的な観点から議論したい」と話した。【松野和生、安藤大介、近藤諭】
●福 島
福島第1原発の地元でも反発の声が上がった。比較的放射線量が高い福島市渡利地区に住む会社員、菅野吉広さん(44)は「なぜそんなに再稼働を急ぐのか。福島は復興の道筋も見えず、数日地震が続くだけでも不安になる被災者としては、再稼働してほしくない」と疑問を投げかけた。また、市民団体「福島老朽原発を考える会」の阪上武代表(47)は政府の判断基準が福島第1原発事故を踏まえていないとして「信頼できず、再稼働はおかしい」と批判した。
●東海村
日本原子力発電東海第2原発が立地する茨城県東海村の村上達也村長は13日夜、村内で記者団に「福島第1原発事故の検証も済んでおらず、原子力規制庁も発足していない。暫定的な判断基準を泥縄式に作り上げており、現状追認のごまかしだ」と怒りをあらわにした。再稼働には立地自治体の一定の理解が必要になるが、村上村長は「これで東海第2の再稼働を政府は放棄したことになる」と言い切った。
●柏 崎
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)の地元で反対運動を続ける「原発反対刈羽村を守る会」の武本和幸さんは「政府がわずかな期間で原発の安全性について整理できたとは思えない。安全宣言で政府と自治体や住民とのギャップはますます開くだろう」と批判した。
●青 森
一方、東北電力東通原発(青森県東通村)を抱える青森県。同県反核実行委員会の奈良岡克也事務局長は「福島第1原発事故が収束したとはいえず、まったくナンセンスな判断だ」と話す。
全国初の使用済み核燃料中間貯蔵施設を建設中の青森県むつ市。山本留義市議会議長は「原発が再稼働すれば使用済み核燃料も入ってくるだろうが、何基動かすのかというエネルギー政策を示してほしい」と注文をつけた。
◇「民主政権を打倒」橋下市長
大阪市の橋下徹市長は13日、「政治家が安全なんて確認できるわけがない。国民をバカにしている。国民が民主党政権を倒すしかない」と激怒。「もうこれで吹っ切れた。一人でも(民主政権への)反対運動をやる」と語気を強めた。
福井県の原発から30キロ圏に一部が含まれる滋賀県や京都府の自治体首長らは安全面への不安を訴えたり、政府からの直接の説明を求めるなど、憤りや戸惑いを隠せなかった。
福井県で原発事故が起きた場合、被害を受ける可能性が高い近畿の水がめ「琵琶湖」を抱く滋賀県。12日に大飯原発を視察し、改めて再稼働に慎重な判断を求めていた嘉田由紀子知事は13日、「恒久的な安全対策ができておらず、絶対的な安全性をどう担保するのか。被害を受けるかもしれない地元の“切り捨て見切り発車”だ」と批判した。さらに、「あの福島の受難をどう理解しているのか。政権にブレーキの仕組みがない」と指摘し、枝野幸男経済産業相の来県を改めて求めた。
京都府の山田啓二知事は同日、「懸念が多く残っており、政府の判断は早い。拙速な行動は避けてほしい」と批判した。さらに、政府の判断基準が福島第1原発を襲った地震・津波を超える被害を想定していないことなどについて説明を求める文書を枝野氏宛てに提出したことを明らかにした。
また、関西電力の需給見通しについて「中立な第三者が検討すべきだ。夏のピークまで時間はあり、更に議論が必要」と述べた。
大飯原発の半径30キロ圏に人口の約7割が含まれる京都府舞鶴市の多々見良三市長は「再稼働ありきの判断で極めて納得しがたい。(事故があれば)立地自治体も近隣自治体も被害の程度の差はあれ、すべて巻き込まれる。国民のコンセンサスを得るにはあらゆる点で説明が足りない」と指摘した。
【林由紀子、姜弘修、岡崎英遠、古屋敷尚子】
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