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セシウム瓦礫バグフィルターで99.99%が取れるについての疑問
瓦礫の広域処理について、バグフィルターで99.99%が取れるという話の根拠になっている測定は、総量を量ってその99.99%がバグフィルターに捕捉されたというような話ではなく、単に、バグフィルター付近のガス濃度を測ってのことです。「環境省も『放射性セシウムの除去率は実際に99.99%だった』と反論する。その根拠を尋ねると、同省が昨年11月末から12月中旬までの間、福島県内6ヵ所の焼却施設で測定した結果を示された。そこには『除去率99.92〜99.99%』とある。しかし、これは、バグフィルター付近の測定結果から算定したにすぎない。投入したがれきに含まれていた放射性物質の総量は調べておらず、実際にどれくらい除去できていたのかは疑問が残る」( http://yokohama-konan.info/gareki4.html )ということです。
考えてみたら、これかなりごまかしが出来てしまいます。焼却施設からの排ガスはいくらでも大気で薄めることが出来るからです。つまり燃焼室へ空気を大量に送り込めば、または燃焼室からバグフィルターへ至る回路の途中で空気を大量に加えれば、いくらでも濃度を薄く出来、非検出にできてしまうのです。環境省が99.99%除去の根拠にした論文「一般廃棄物焼却施設の排ガス処理装置におけるセシウム、ストロンチウムの除去挙動」を http://www.env.go.jp/jishin/attach/haikihyouka_kentokai/03-mat_5.pdf で見ることが出来ます。資料の後半に載っていますが、書いてあることは燃やしたセシウムの量との比較ではなく、バグフィルターの前後のガスの濃度です。かなりの値が検出限界値以下だったので、その値を限界値の半分と仮定しての話なのです。更に原理的にバグフィルターはその細孔の大きさが常に決まっているわけではなく、一定程度の気体中の粒子(つまり気体中の粉塵)がバグフィルターについた結果、バグフィルターの目が詰まり、ろ過性能が高まるのです。一定程度以上目が詰まると今度は空気を吹き付けて表面の目詰まりを取り除くことをやっている場合もあるようです。
ですから、そもそもバグフィルター自体の条件設定もしなければいけないのですが、この論文にはバグフィルター自体の条件は述べられていません。普通であればまだ未使用の一番ろ過性能の悪いものを使っているはずですが、どうなのでしょうか。仮にそうなら、この99.99%という値はかなり厳しい条件下での数値となります。
しかし、セシウムガスの濃度が高かった場合、同じ挙動を示すとは限りません。ガスそのものはどちらにしろバグフィルターではろ過できないのですから。少なくとも一般的な焼却場でセシウムが検出されていないのは単に空気で薄めているからであることが多いのではないでしょうか。
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<1074>>
TC:37588,BC:153179,PC:?, Mc:?
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