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住民帰還後も除染継続が必要との日本学術会議の試算が明らかに、30年間被曝線量が最大230ミリSv
http://ameblo.jp/shimarny/entry-11218481489.html
2012年04月09日(月) 18時03分19秒 shimarnyのブログ
避難区域は除染後も厳格な放射線管理が必要となるばかりか、除染を行い続けなければ発がんなど健康影響が出る可能性が証明されたのだ。
[9日 日本経済新聞]学術会議「除染、住民帰還後も」 「減災庁」の設置提言
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E2EBE2E3918DE2EBE2E6E0E2E3E09180E2E2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000
日本学術会議は9日、東日本大震災からの復興に向けた提言を発表した。東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴う被災地の除染作業は、住民の帰還後も目標を設定して継続すべきと指摘。また復興にメドがついた段階で復興庁を「減災庁」に改組し、常設の司令塔として災害対策にあたるように求めた。
「今、復興の力強い歩みを」と題した提言は、街づくりや産業振興、放射線対策、がれきなど災害廃棄物の広域処理について専門家の意見を盛り込んだ。政府側に提出し、被災地にも説明する。
放射線対策では、放射線量が年間20ミリシーベルト以下になり、住民の帰還が可能になる地域でも、その後一切除染しなければ、30年間の累積の被曝(ひばく)線量が200ミリシーベルトを超えると試算。一方、帰還後5年間除染を続ければ被曝線量を半分程度に抑えられると指摘した。
減災庁は全国の市町村がまとめた津波や土砂崩れなどの被害想定を点検し、災害対策の重点化を図るなどの機能を持たせる。災害後の復旧復興に向けた司令塔の役割も求めた。
がれきなどの処理については、国に対し「まず広域処理ありきの姿勢にならないよう留意する」ことを要望。雇用をもたらすことを想定して被災自治体での処理を優先し、政府は再利用や焼却処分の技術・財政支援をしていくべきだとした。
まず、世界的に発がんなどの健康影響が出る可能性の目安となっているのは累積被曝線量が100ミリシーベルト以上となっている。
除染については3月27日時点で下記のように除染モデル事業の結果から除染の効果がまちまちであることがすでに証明されている。
参考記事:除染モデル事業で効果がまちまち、国が結果無視の除染推進や帰還可能との判断は放射能の除染利権からか
http://ameblo.jp/shimarny/entry-11205309374.html
今回の日本学術会議の試算では非難住民が帰還してからも除染が必要であることが証明された。しかも年間被爆量からすれば非常に長期間となる。
30年間の試算では年間50ミリの区域と年間20ミリの区域で、除染せずと5年間除染ありの各々でシュミレーションしている。
●30年間の累積被爆量の試算
【年間50ミリの区域】
除染せず :233ミリシーベルト
5年間除染:103ミリシーベルト
【年間20ミリの区域】
除染せず :140ミリシーベルト
5年間除染: 76ミリシーベルト
日本学術会議はあえて年間20ミリの区域の5年間除染は100ミリシーベルト未満を出すすために30年間としているのだろう。
しかし、避難住民は帰還後は永住するのだ。つまり安心安全を保障するためには日本の平均寿命80年で試算するのが妥当だろう。
現在の30年間の試算結果の2.5倍で計算しても年間20ミリの区域でさえ被爆量は到底100ミリシーベルト未満には届かない。
おそらく10年間除染を続けたとしてもどの区域に住んでも累積被爆量で100ミリシーベルト以上となるのではなかろうか。
これは実際の除染でも明らかになっている。
年間被曝線量が20ミリの地域では除染作業を行うことにより4ミリシーベルト以下になることも多く確認されている。
しかし、年間被爆線量が4ミリシーベルト以下となっているのを1ミリシーベルト以下まで除染することは容易ではないのだ。
つまり、年間被ばく線量が50ミリの地域でも20ミリの地域でも除染作業を行って累積被爆量100ミリシーベルト未満つまり永住できる状態にする可能性は限りなくゼロに近いことが証明されたに等しい。
さらにこのような除染データであれば福島第一原発の周辺地域の復旧作業にあたっている作業員の被曝線量も懸念されよう。
ただ、作業員については厚生労働省が福島第一原発の周辺地域の復旧作業にあたる作業員の年間の被曝線量の限度を50ミリシーベルトとした。そして線量計による測定を義務づけるなど安全基準も作成した。
また、年間5ミリシーベルト超の地域は事業者に個人線量計を使った測定のほかに健康診断を義務付けることになった。ただ、年間5ミリシーベルト以下の地域は、土壌汚染が深刻なケースを除き線量管理は不要とした。
福島第一原発の事故収束の作業員も同様であるだが、このままでは数年後に復旧作業員が不足となる可能性も出てこよう。
このような観点からも避難住民の生命の安全と作業員の危険リスクの軽減などを鑑みれば、平野復興大臣が先日打診した帰宅不能区域の設定などは優先項目が間違ってる事務方の考え方としか考えられない。
参考記事:原発隣接地域を長期居住制限とする帰宅不能区域の設定を政府が検討開始、平野復興相が福島県に打診
http://ameblo.jp/shimarny/entry-11213430555.html
復興復旧を急ぐのも良いのが勘違いしてはいけない。全ては被災された地域住民の生命の安全を政府が保証してからである。
まず、野田政権は福島第一原発が科学的見地から一体どうなっているのか、放射能が具体的にどの程度放出されているのか説明すべきだ。
参考記事:福島第1原発2号機の格納容器内で過去最大の毎時72・9シーベルト、野田総理の嘘と東京電力の隠蔽
http://ameblo.jp/shimarny/entry-11206270202.html
その上で、汚染地域は除染作業を行えば避難住民は帰還を許され永住することできるのかを根拠に基づき証明しないといけない。
野田政権は、政策決定プロセスにおいて数値による裏づけが全く無いまま無理を承知の上で強引に推し進めることが多すぎる。
「待ったなしの状況」だけで通そうとする消費税増税、矢継ぎ早な書類審査だけで進める原発再稼動、「日本人の国民性が試されている」だけで全国に広めるがれき処理など国民生活に直結する重要案件ばかりである。
普通の人間なら命を懸けると言ったものに徹底的な探究心で真理を見抜き、何を言われても撥ね返すだけの根拠を持ち合わせている。
それができないのは野田総理に理念が無いからではないのか。もしかしたら理念が無いので官僚の格好の餌食になったのかもしれない。
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