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〔フクシマ・ノート〕 菅総理元政策秘書 松田光世氏の証言 覚え書き
http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2012/04/post-fb46.html
2012-04-09 机の上の空 大沼安史の個人新聞
菅総理元政策秘書、松田光世氏の証言の詳しい「要約書き起こし」が出た。
きわめて重要な証言が多々、なされている。ここに、覚え書きとして、そのいくつかを紹介し、若干の感想を加えたい。
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松田氏の証言で、まず注目したいのは、3号機の核爆発が、政府・東電発表のフクイチ放出量に含まれていない――との指摘だ。
3号機が核爆発したということは、核燃料の集合がプール1個分、まるごと爆発した、ということだ!
3号機のプールの放射性物質の大放出があった! 1・2・3号機の炉からの放出にプラスして!
松田氏はIAEAで「レベル8」という新(最悪)段階の設定を検討としている、と語っているが(これは、本ブログでも過去に紹介)、3号機の核爆発による放出を加味して考えれば、フクイチとはレベル8どころか、9にも10にも(???)なる、とんでもない核事故だったわけである。
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もうひとつ、松田氏の証言で注目したいのは、4号機の爆発のメカニズムに関する部分である。
「3号炉の爆発で燃料棒が飛び散り、落ちた高温の燃料棒は熱で4号機の建屋を突き破り、建屋内に入り水素が発生し、4号炉の爆発を誘発したのではないか」
これまでの「公式説明」は3・4号炉の共用排気筒を通じて、3号機から「流れ込んで爆発」というものだが、松田氏はこれとはまったく違ったシナリオを提示している。
3号機のプールから爆発で吹き飛んだ核燃が4号機に建屋に降り注いで、爆発した……。3号機プールの核燃料がフクイチ構内(にも)降り注いだことはすでに知られているが、4号機を「爆撃」していたとは……!!!
(ただ、わたしは4号機の爆発が、実は装填済みだった原子炉内の核燃料溶融によるものではないか、との疑いをなお捨てきれずにいる。4号機の炉のメルトダウンを起こしていることが、4号機プールの徹底した補強工事を妨げている、と疑っているのだ。この問題について、いずれ書くつもりです)
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松田氏はまた、米軍と共同でフクイチを「空爆」する計画があったことも明らかにしている。
ここで言う「空爆」とは爆弾やミサイルによる破壊を意味するものではないだろう。(フクイチをほんとうに空爆したら、使用済み核燃料など、フクイチにある核物質が全面的に放出されてしまう……)
松田氏のいうように「冷却材を落とし爆発させない為にコンクリートで固め」る――これが「空爆」の意味だと思われる。(この「冷却材」というのも、私には初耳である。氷の投下は準備されていたことは、米NRC議事録で明らかになっている。「冷却材」とはこの「氷」のことか、それとも別のものか?)
ところが、米軍が(部隊の被曝を恐れ)、この「空爆」の実行部隊となることを拒んだ……。
ニューヨーク・タイムズによると、事故直後、日本側に米国に対する不信感が渦巻いたというが、もしからしたら、米側から「空爆」を拒否されたことを「見捨てられた」と思ったせいかも知れない。
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しかし、松田氏の証言で何が最も衝撃的かというと、世界的に義務付けが進んでいる「コアキャッチャー」を日本の原発は取り付けておらず、フクイチにもなかったという事実である。
「コアキャッチャー」とはメルトダウンして原子炉を貫通、落下した溶融核燃料を地下で受け止める「最後の受け皿」のこと。
この点について、松田氏はこう指摘している。
「原子力規制庁ができて『コアキャッチャーを付けること』という規制が出来てしまったら、 既存の原発にも付けなくてはならない。そうなったら大変だと言うことで、 電力会社が今のうちから潰しにかかっている」
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菅首相の側近中の側近(政策秘書)だった松田氏の証言はきわめて重い。
松田氏の知り得たことは、菅直人氏が知ったことだ。知っていることだ。
国会事故調は、菅直人氏から、この「松田証言」をより詳しく聞くべきである。
国会事故調は、松田氏からも証言を求めるべきである。
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