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意外なホットスポット チェルノブイリ原発事故 除染の盲点
http://www.youtube.com/watch?v=2jv96y6FAfk
http://www.veoh.com/watch/v30080574DD32APt4
チェルノブイリ原発事故、除染の盲点
http://news.tbs.co.jp/20120328/newseye/tbs_newseye4989862.html
http://megalodon.jp/2012-0329-0305-48/news.tbs.co.jp/20120328/newseye/tbs_newseye4989862.html
福島第一原発の事故を受け放射性物質の除染作業が本格化していますが、
実はある「モノ」の存在が見落とされている可能性があります。
チェルノブイリ原発事故の際、1400キロも離れた場所で
除染作業をしていた作業員が相次いで7人も死亡しました。
一体、何が起きていたのでしょうか。
1986年4月、旧ソ連のチェルノブイリで起きた原発事故。
破壊された原子炉から大量に放出された放射性物質は周辺の国々を汚染しました。
この時、放射性物質を運んだのは風や雲だけではありませんでした。
事故の直後、原発から14000キロほど離れた東西ドイツ国境の様子。
多くのトラックが足止めされています。
当時、ウクライナや東欧から農産物など安い物資が西ドイツに運ばれていました。
しかし西ドイツは放射能汚染を恐れ東側からの入国を拒否、車両が列を成しました。
そこで東ドイツ政府はツェルナーさんら運送公社の職員8人に
「トラックの除染」を命じたのです。
「ガイガーカウンターを渡されて私たちが放射線量を測定するよう指示された。
測定器はけたたましい音を鳴り響かせていたが、
耐えられずに除染作業中は音を消していた」
(トラックの除染に当たったオットー・ツェルナーさん)
すでに放射性物質に汚染されていたトラック。
しかし作業員たちはマスクなどで防護もせず、
モップを使い除染の作業をこなしました。
その数は100〜200台に上るといいます。
任務は洗車だけではありませんでした。
エンジンに送る空気をろ過する「エアフィルター」の交換です。
このフィルターにはほこりや細かいちりなどが付着します。
「フィルターも放射能に汚染されていた。
外から空気を吸い込むので放射能がたまる。
外側よりフィルターの方が汚染されていた」
(オットー・ツェルナーさん)
除染作業は2か月で終わりましたが、3年後に悲劇が始まります。
まず、フィルターを交換していた作業員が肺がんで死亡しました。
まだ30代でした。
10年のうちに除染の作業員8人中6人が亡くなりました。
全てがんでした。
作業員の死亡と放射性物質の因果関係はあるのか…
そもそもトラックはどれほど汚染されていたのか…
ある場所に原発事故後の記録が残っていました。
当時、トラックは国境にほど近い東ドイツのサービスエリアにも集められていました。
そして、交換されたエアフィルターは倉庫に保管されていたといいます。
山積みになっていたというエアフィルター。
扉の前で東ドイツ政府の命令を受けた放射線の専門家達が線量を測定していました。
「倉庫の入り口で測定したところ、毎時20ミリシーベルトの放射線量を記録した」
Q.1時間あたり?
「そう、1時間あたり。とても高い数値です」
(マクデブルク大学病院 トリーネ教授)
当時のメモが残っています。2レントゲン、つまり20ミリシーベルト。
これは国際的な基準で原発作業員が年間で許容される被ばく量に相当、
それを1時間で浴びてしまう計算です。
「この線量を一度に浴びると遺伝子に異常を起こすおそれがある。
すぐではないが、3〜4年後に甲状腺がんを発症するおそれも出てくる」
(マクデブルク大学病院 トリーネ教授)
その後、ツェルナーさんと一緒に除染に当たっていたノイキルヒさんも
直腸がんと前立腺がんを相次いで発症して亡くなりました。
除染に当たった作業員8人のうち7人ががんで死亡したことになります。
「私は日本でも被害者が出るのではと不安を感じている。
大量の放射線を浴びれば病気になり、がんで苦しんで死ぬことにもなる。
そう考えただけでも気が重くなる」(除染作業に当たったオットー・ツェルナーさん)
原発事故の現場から遠く離れた場所で起きた「被ばく」をどうとらえるのか…
警鐘が鳴らされています。
ツェルナーさんの上司のノイキルヒさん。
彼が2つのがんを同時期に発症したのは事故から9年後の1995年でした。
ノイキルヒさんは「除染中の放射線が原因」として補償を求め、裁判所に訴えます。
そして98年、裁判所は「放射線ががんのリスクを高めた」などとして
一度は労災を認めました。
ノイキルヒさんはドイツで初めてチェルノブイリ事故の被害者となったのです。
ところが、ノイキルヒさんの死後、2001年に一転して2審が1審判決を棄却。
その理由は学問的に「放射線の量ががんを発症するには十分と言えない」という
もので、放射線被ばくをめぐる裁判の難しさを浮き彫りにしています。
<参照>
刊行:『福島第一原発』米の原子力技術者・ガンダーセンさんに聞く
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120312dde018040059000c.html
http://megalodon.jp/2012-0327-2236-39/mainichi.jp/select/wadai/news/20120312dde018040059000c.html
最近気になるのは、同原発で汚染冷却水を濾過するフィルターの処理という。
頻繁に交換するため「既にアメフト場一杯分の汚染フィルターがたまったと聞きます。
汚染フィルターは燃やすわけにもいかない。
今後、20年ほどは冷却が必要なはずですから、汚染フィルターは増え続ける」
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