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あの明るかった日本に戻るために(1)・・・現代日本の病根と治療  武田邦彦 
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/375.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 3 月 28 日 17:02:11: igsppGRN/E9PQ
 

あの明るかった日本に戻るために(1)・・・現代日本の病根と治療
http://takedanet.com/2012/03/post_6a82.html
平成24年3月27日 武田邦彦(中部大学)


東北大震災と福島原発事故を起こしたもの、それは現代日本に救うかなり深い病根です。そしてそれを治療することが私たち大人の役割と思います.

病根の第一は「拝金主義」、第二が「空気を事実とすること」、第三に「ウソの容認」、そして第四は「黙れ!じいさん」です。いずれも傷はかなり深いので、一つ一つ考え、日本社会から変えていく必要があるでしょう.

・・・・・・・・・

第一の拝金主義: 日本の文化はお金を蔑みました(さげすむ)。特に社会の指導者として精神的な高貴さを大切にした日本の武士は、金銭に近づくことをいやがり、このことは新渡戸稲造の武士道に詳しく書いてあります。

明治生まれで京都大学の数学をでて大学の数学の先生になった私の父も、まだ武士の面影を持っていて、お金を嫌っていました。「京都大学」という大学は世俗のこととは離れた一風、変人が多いのですが、学問の府としてはとても立派なところだったと思います.湯川秀樹や朝永振一郎という日本で最初にノーベル賞を受賞した立派な学者が京都大学だったと言うことも偶然ではありません。

最近は「お金(研究費、会議費)をとれば優れた学者」ということになり、官僚と癒着し、ワインの種類に精通し、派手な背広をきる東大の教授が出現しています.私が会社の技術者から大学に移り、東大の先生などと頻繁に会合を持つようになって、最初に驚いたことは「東大の先生は勉強が嫌いなのだな」と言うことでした。

東大ばかりではなく、多くの大学の学長など本来なら人格高潔、学問一筋のはずが、出世することが目的で学長になった人が多いのにもビックリしました。

このような傾向は大学の先生ばかりではなく、官僚や政治家でも同じです.本来なら、大学教授、官僚、政治家などの職業は「お金」が目的ではなく、その社会的使命に没頭できる人でなければつとまりません。それが全く違うのです。

その意味では、私はプロ野球南海ホークスの鶴岡監督が「球場に銭が落ちている」と言われたのが日本の職業意識が大きく変わったキッカケになったと思っています.鶴岡監督自身は「プロ意識」を育てようとしたのです、それまでのスポーツ選手は「お金のためではなく、野球のために野球をする。俺は野球ができれば幸福だ」と言うことだったのですが、鶴岡監督の一言があまりに強烈で、またその時期に日本社会が「魂からお金」に代わるときだったので、彼の言葉は人口にも膾炙し、「お金まみれのスポーツ界」に変身しました。

契約金などが話題になり始めると最初は違和感をもっていた私たちも、いつの間にかプロスポーツの選手はお金で評価すると言うことになり、さらに高等学校までお金の影がちらつくようになったのです。

「好きで学問をする」、「日本のために政治や行政をする」、「野球がしたいから野球をする」という人はほとんど絶滅しました。このような行動パターンは「貧乏になる」と言うことではありません。私の言う「お布施方式」です。

「お金のために学問をしたり、本を書いたりするのではないが、たまたまが研究が評価されてノーベル賞をいただき賞金を手にするとか、良い書籍を書いたのでベストセラーになり、結果的に印税が入る」というのが私の言うのがお布施方式です.

お坊さん、先生、お役人、政治家というのは基本的には貧乏が似合っています.移動するのも車などは使わず、古びた鞄を持ってとぼとぼと歩いてくる偉い先生というのではなくてはいけないと思います.でも、時としてお礼の金子をいただき、ちょっと豊かになるという職業なのです。これが逆になっては社会がダメになるのです。

「古い時代を懐かしむ」というのではなく、それが「お金で人を判断しない日本文化」だからです。このような感覚の差は江戸時代の終わりに多くのヨーロッパ人やアメリカ人が日本を訪れ、日本人がお金に執着心のないことにビックリしています.むしろ、「お金を蔑む」という風潮は殿様にも庶民にもあって、殿様は質素を旨として板張りの部屋にゴザを敷いて生活し、江戸っ子は「宵越しの金は持たない」と言うことをホコリにしていました。

日本はキリスト教的な契約社会ではありません。精神構造も契約的ではなく、あうんの呼吸で全体を把握し、それに従って生きるという民族的特徴があります。だから「お金でものを測る」ということ自体がそぐわないと思います.

・・・・・・・・・一例を挙げます・・・・・・・・

40年前から「明日にも来る」と言われ続けてきた東海地震はまだ来ていません.その代わり、阪神淡路大震災、2回の新潟地震、北海道太平洋側の地震、それに今回の東北大震災などの巨大地震が連発しました。

なぜでしょうか? これもまた拝金主義の結果です.もともと地震予知ができないから「地震予知の研究を開始しよう」というのが東海地震の研究ですから、論理的に言って「東海地震型の地震に先立って起こる」ということはあり得ないのです.

東海地震が先に来ることが学問的に判っていたのではなく、東大地震研に税金(地震予知の研究費)が行ったから東海地震が先に来ることになった、その結果、他の地域の研究がおろそかになって、阪神淡路大震災の6000人、東北大震災の2万人が亡くなったということですから、拝金主義の罪は深いのです.

今回の原発再開問題でも、福井県の原子力安全委員の多くの人(大学教授)が審査の相手になる関西電力などからお金をもらって審査をしていたと言うこと、九州の玄海原発を受け入れた町長の兄弟が原発関係の仕事の9割近くを受注していた、瓦礫を引き受けるのに熱心な市長とその受注者が瓦礫引き受けに反対する一般市民を恫喝する・・・などなど拝金主義のために私たちは安全な生活が何かも判らなくなってきています.

原子力安全委員が2011年3月に福島原発が爆発した後、責任をとって辞任しなかったのは1650万円の年俸と関係があると考えて良いでしょう.事故を起こした当時に社長だった東電の社長は2億円から5億円の退職金を受け取ったと言われます.本当に武士としては恥ずかしい限りです.

・・・・・・・・・

まずは学校で「人生はお金ではなく、仕事に命をかけることが大切」と言うことを教えることです。日本には宗教があまり強い影響を発揮していないので、このような日本文化の基本の基本は日本人が合意して教育に入れていく必要があります.

第二に、新聞やマスメディアが拝金主義の報道を止めることです。例えばプロ野球選手やその他のスポーツ選手の契約金などの報道を止めるか、もしサッカーなどでお金が目的の場合「スポーツ」に分類しないことが大切と思います.

社会は色々な楽しみが必要ですから、「エンターテイメントなったスポーツ」も存在価値がありますが、それはあくまでもエンターテイメントであって、スポーツではないと思います。その点で、今のプロサッカーは全くスポーツではなく、ラグビーの方はスポーツと分類できると思います。

拝金主義を変えて行くには、庶民のお酒の席の話から、NHKのニュースの「今日の円ドル相場」の放送の中止など、あらゆるところでお金の話をせず、お金をバカにすることからでしょう。それによって、「お金を蔑み、学問、文化、魂を尊重する」という社会に少しずつ戻していく必要があると思います。

まず我々ができることは「お金持ちを軽蔑し、お金を軽蔑すること」で、朝起きたら「今日も朝が来たか」ということを神様に感謝し、その日を精一杯生きる、そういう昔ながらの日本文化を取り戻せば、日本は再び良い国になると期待されます。


音声
2012.03.27 武田邦彦 あの明るかった日本に戻るために(1)
http://www.youtube.com/watch?v=dKD3iOLO0RE


 

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コメント
 
01. 2012年3月28日 17:31:41 : iQinVlOl1c
夜も稼働するスペインの太陽熱発電所「ヘマソラール」
http://www.youtube.com/watch?v=Ex68Rs8XFPo

【3月19日 AFP】スペイン南部にあるそのユニークな集光型太陽熱発電所は、曇りの日でも稼働する。太陽光の降り注ぐ間に蓄えたエネルギーで夜間でさえも発電が可能だ。
 アンダルシア(Andalusia)の平原に立地するヘマソラール(Gemasolar)発電所は、昨年5月に運転を始めた。
 セビリア(Seville)からコルドバ(Cordoba)へ向かう道すがら、灯台のように輝く中央タワーを眺めることができる。195ヘクタールの円形状に配置された2600枚の反射鏡が集めた光でタワーは輝いている。反射鏡1枚の面積は120平方メートルだ。

「1日24時間、昼も夜も稼働する世界初のソーラー発電所だ!」と、発電所を運営するトレソル・エナジー(Torresol Energy)のテクニカルディレクター、サンティアゴ・アリアス(Santiago Arias)氏は語る。
 発電所のメカニズムは「とても簡単に説明できる」とアリアス氏は言う。反射鏡が太陽光をタワーに集め、容器に入った溶融塩に熱をためる。タワーに集まる光の強さは地球に届く太陽光の1000倍にもなり、溶融塩の温度は摂氏500度を超える。この熱で蒸気を作ってタービンを回して発電する。

■熱をためて夜でも発電

 ヘマソラールの特徴は、そのエネルギー貯蔵能力にある。日中に蓄えたエネルギーで夜間も発電を続けることができるのだ。

「太陽に左右されずに、適当な量だけその都度エネルギーを使うことができる」とアリアス氏は説明する。

 年間の稼働時間は、通常の太陽光発電所が1200〜2000時間ほどのところ、ヘマソラールは6400時間に上る。このためヘマソラールは、エネルギー貯蔵機能を全く持たない発電所よりも60%以上多くエネルギーを生産することができる。
「ここのエネルギー生産量はスペインの3万世帯の消費量分に相当する」とアリアス氏。CO2(二酸化炭素)削減量は年3万トンだ。


02. 2012年3月28日 17:52:50 : TriOH9XjRg
すごい記事だと思います。
日本人全員この記事を読んで目を覚ます時ですよ。

この記事を書いた武田教授,投稿者の赤かぶさんに
心から感謝します。


03. 2012年3月28日 18:18:10 : tLL5rmHw5c

古い鞄に撚れた服ちびた靴はきとぼとぼと…ワシは意外と高貴な人間だったんだ(エヘッ)。


04. 2012年3月28日 21:56:43 : ZJkoJvxmfY
◎20120328 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章〖録音〗

@http://www.youtube.com/watch?v=fvgOrQ5MKmE
Ahttp://www.youtube.com/watch?v=EZd_A1mx4EQ


05. 2012年3月28日 22:46:12 : ZJkoJvxmfY
◎20120328 たね蒔きジャーナル「原発事故から1年 地元農家の苦悩」〖録音〗

http://www.youtube.com/watch?v=vdQJ0hBiQ9M&feature=plcp&context=C4777992VDvjVQa1PpcFOBXx9oX4sFF6AwFwmg3JM4Bq1iHRO-nsk%3D


06. 2012年3月28日 23:28:21 : iFLjy59zWC
武田邦彦(中部大学)って「原発ほど安全でクリーンなエネルギーは他にない」と
言ってたのを知ってる?それが例の地震以来、真反対の事を言って稼いでる。
こんな奴が「お金を軽蔑する事です」なんて恥知らずもいいとこだね。

それからヘマソラールだけど、それが本当だとしても甲子園球場の130倍の土地を
必要とし、それで僅か3万世帯分なの?

こんな事をやるよりも、もっともっと安全な原子力を目指す方が良いのでは?


07. mainau 2012年3月29日 00:23:52 : GgaPs4QXWLwO2 : pVrekXZmoA
武田先生、こういう意見を持っておられるなら、もう二十年くらい前から小出氏みたいに運動してほしかったですね。
もう今は、すべてが遅いです。
昔の日本はとっくに存在しません。将来もないです。将来はもっとがたがたになります。
フクイチの費用だけでアメリカの専門家は五十兆円くらいかかるといっています。
さらに、除染だとかに金がかかり、これからどんどんと疾病、病気がふえるので、それに金がかかります。
全国の原発を今後廃炉にしていくプロセスで天文学的な金がかかります。
さらに、燃料棒の十万年保管のために金がかかります。
もう遅いです。
小出先生みたいに、四十年くらい前にこういう事態を予見できた人がいました。
しかし、大半の日本人は、あなたも含めて、こういう事態を予見しませんでした。
すべてもう遅いです。
もう二度ともとに戻りません。

08. mainau 2012年3月29日 01:21:10 : GgaPs4QXWLwO2 : pVrekXZmoA
>>そして第四は「黙れ!じいさん」>>

阿修羅掲示板にも、「死ね、団塊の世代」とかいう書き込みがあった。
どうして、若者にこういわれるのか、団塊の世代は反省しているのでしょうか。
だれがあの五十四基の原発を四十年くらい前からじゃんじゃんと作るような社会を作ってきたのでしょうか。だれが、この原発の燃料棒の後始末を若い世代におしつけつつあるのでしょうか。

ある世代が途方もないマイナスの遺産を次の世代に残すからこと、「じじいは死ね」、といわれるようになるのです。
感謝されていないのです。それをまず反省しないかぎり、決してじいさんの世代は尊敬されないでしょう。

ドイツの六十年代の学生運動は、ナチスの台頭を許した古い世代への妥協なき反発であったといわれています。この運動が後に緑の党などの発生へとつながっていくそうです。
さて日本の安保世代は、環境を大切にする運動を後々にまでやってきましたか。小出先生みたいに活躍してきましたか。そうしてなかった人が大半でしょう。
だから、「じじい、くたばれ」と、「燃料棒の十万年にいたる世話」を押し付けられた若い世代から呪われるのです。


09. 2012年3月29日 05:26:05 : 1biIBsysTw
フィールズ賞の日本人としての最初の受賞者小平邦彦氏はアインシュタインもいた
プリンストン高等研究所にもいた人ですが、給料が下がるのもいとわず、日本に帰国
しました。

それは、大学時代ののんびりとした日本に帰りたいと思ったからでした。でも彼に
よると、そんな日本はもうどこにもなかった、そうです。1967年ころのことです。久世光彦氏の向田邦子新春シリーズとかをDVDで探して見ると過去の日本の
イメージがつかめるとおもいます。

過去にも悪いやつはいたのですが、不幸もあったし、それでも多くの人は過去のほう
がよかったと思っています。


10. 2012年3月29日 21:09:44 : 8Awp8jt7HA
戦後明るかった時など無い。
プラザ合意で踊ったバブル経済があっただけ。

その影で笑うユダヤ。
金でどぶ漬けされた政治屋は、更に旨味を求めて奴らから刷り込まれたシステムで喘いでるw

回収出来ない選挙資金・・
更に喘ぐ??

底へアメリカ仕込みの官僚登場www
地獄に蜘蛛の糸登場wwwww


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