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原発で重大事故が起き、格納容器の圧力を下げる排気(ベント)を迫られた際、放射性物質の排出を最小限にとどめるためのフィルターが、国内のどの原発でも設置されていないことが、電力事業者への取材で分かった。事故時には作業員らの前線基地となる免震施設の放射線対策が進んでいないことも判明。東京電力福島第一原発事故の教訓が十分生かされていない。
福島事故では、炉心が過熱し、格納容器の圧力が設計値の二倍前後まで上昇。容器が大破する最悪の事態が起きないようベントに踏み切った。排気筒にフィルターが付いていなかったため、大量の放射性物質をまき散らす結果を招いた。
現地対策本部が置かれた免震重要棟では、窓に放射線を遮る備えがなく、対策室を除いては放射性物質を浄化する設備もなかった。会議室や廊下に寝泊まりした作業員は、放射性物質を吸い込む内部被ばくの危険にもさらされた。
また、自衛隊の電源車から電気の供給を受けようとしたが、ケーブルを接続するソケットの形状が異なり、使用されなかった。
本紙はこうした問題点について、原発を保有する電力事業者に対策の進展度を取材。その結果、四社がベントフィルターの設置を決めたものの、事故から一年が過ぎたのに、実際に設置したのは一社もなかった。
前線基地の放射線対策では、対策室には浄化装置がほぼ完備されているものの、棟全体にまで対応しているのは東電だけだった。
電源ソケットなどの統一化は、「十分に電源車を確保した」などを理由に、消極的な事業者が多かった。
(東京新聞3月27日朝刊)
このような素人でも猿でも分かる対策を出来ない、若しくは、しないというのは、最早論外である。
全原発が5月に停止するが、だからといって事故の危険性がなくなる訳ではない。次の大地震や大津波が来る前に、“即座”に原発を停止・廃炉にしなければ、日本は滅亡する。
猶予はないのである。
再稼働の話が浮上すること自体信じられない。政府・官僚・電力会社・マスコミは頭が腐っている。
原発に対する考えや政治思想は他の記事に寄せるとして、まずやるべきことは“全原発廃炉”である。今は、国家非常事態である。日本は地震活動期に入っている。何も首都直下型や南海トラフだけではない。日本のどこでも、どの原発の下でも、地震は起き得る。
無責任な阿呆のために日本を滅亡させてはならない。
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