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「本音と建て前」のない人たち・・・科学的事実と空気的事実  武田邦彦 
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/262.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 3 月 24 日 00:44:58: igsppGRN/E9PQ
 

「本音と建て前」のない人たち・・・科学的事実と空気的事実
http://takedanet.com/2012/03/post_872b.html
平成24年3月23日 武田邦彦(中部大学)


日本は「本音と建て前の違う社会」と言われます.四面が海に囲まれ、周りの人との人間関係がもっとも重要ですから、聖徳太子の「和をもって尊しとなす」と言うとおり、本音を言わずに難しい問題を処理する習慣があります。

2011年の福島原発の後、長く日本人を被曝から守ってきた「1年1ミリ」という基準をいとも専門家が簡単に捨て、さらに「法律で決まっている」と言う私に「法律を守るなんて何だ!」と反撃してくる指導的立場の人の心が、私には理解できなかったのです。

昨年まで1年1ミリと言っていた人がなんで急に1年100ミリになるの?と思ったのですが、実は、その人の「本音」も「建前」もなかったのです。建前なら法律で決まっているのですから、「酔っぱらい運転はいけない」というように法律に基づいたことを言うでしょうし、「本音」は本音ですから、1ミリなら1ミリ、100ミリなら100ミリと統一されているでしょう。

このような経験は、リサイクル、温暖化、赤字国債など私が疑問を呈してきたことに対する評論家や専門家との議論で今まで何回か経験したことでした。リサイクルですと、エントロピー増大の原理にあからさまに反することを言う学会の学者に対して「どうしてこんなに普段から教えていることと違うことを言うのだろう?」と不思議に思いましたし、温暖化では「空気を暖めても海は暖まらない」という簡単な伝熱と比熱の問題に触れないで話をする学者に強い違和感を覚えたものです。

しかし、徐々にその疑問も解消していきました。現代の日本社会には、「本音」、「建前」の他に「空気的事実に基づく」という方法があることが判ったのです。つまり「本音」というのがその人の本当の考えとすると、「建前」は社会の規則や表面上の言動で、建前というのは「本音」があって初めて成立するものです。

それに対して「空気的事実」とは「本音がない」ことが前提、つまり自らの意見がなくて、その時その時に応じて周囲の空気を読み、それに応じて事実を創造してそれに基づいて話すことを指しています。

たとえばリサイクルですと、「分別したもののほとんどは燃やしている」、「焼却をリサイクルに入れているのでリサイクル率が高い」ということをすべて知っているのに、「周囲の空気はまだリサイクルがよいということになっている」ということを読み、「リサイクル率は60%もある」などと言います。このとき、科学的事実(焼却を除くとリサイクル率は5%以下)ということを知っていても、空気的事実(リサイクル率は60%)と言うことになりますが、これは建前でもなく、空気的であっても事実ですから本音でもあるのです。

その人と面と向かって1時間も話せば、間違っていることが明らかになることでも、短い時間、テレビのスタジオのようの限定された場所では「何を言っても逃げ切れるから、空気で行こう」ということです。つまり私の相手をしていた人は「本音も建て前も無い人」だったのです。バカらしい!!

被曝限度もそうで、原発の事故直後、みんなが「被曝など大丈夫。法律はない」と言っている時には空気的事実は「法律はない」ということになりますし、1年も経ってどうやら法律は1年1ミリを基準にしていることが判ると、「法律にある」というのが空気的事実になるのです。実は、本人は1年20ミリでも1ミリでも0.1ミリ(ドイツ)でもなんでも良く、その時の空気だけで事実を決めているのです。

・・・・・・・・・

このことに気がつくのが遅かったのは、科学者としての私は「事実」からスタートしますので、他の人も事実に立脚していると思ったのです。またお医者さん、工場の人、営業、農業など「実業」をしている人も事実が最初です。

でも、考えてみると「東京に住んでいる評論家」は「客観的事実」が事実ではなく「みんながそうだと思っていること=空気」が事実なのです。だから、「空気に従う」ということは彼らにとって事実を重んじていることになります。

たとえば、「温暖化すると南極の氷が融ける」というのは「科学的事実」とは反しますが、「空気的事実」には合致しているのです。だから、事実認識が違うことになります。実に奇妙な時代になったものです。


音声
【202】「本音と建て前」のない人たち...科学的事実と空気的事実/武田邦彦
http://www.youtube.com/watch?v=3AJCEi60HhQ


 

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コメント
 
01. 無段活用 2012年3月24日 05:42:20 : 2iUYbJALJ4TtU : pnFKtUyAeE
「空気的事実」とは、つまりは、「虚構」ということだろう。

「事実」は「事実」だ。「科学的」も「空気的」もない。

「嘘をつく」という、簡単な言い方が、古来からある。


02. 2012年3月24日 09:40:21 : QkPLZ67Gak
う〜ん、迷信とか風習とかそんな感じじゃないかな。
僕は、仏教徒じゃないから、ご飯に箸を立てるとかなんとも思わないけど、
仏教徒っぽい人が多いから、人前ではやらないようにしてる。
科学的には、両手に茶碗とおかずの載った皿を持っていれば、
ご飯に箸を突き立てて運ぶのは、合理的で効率的だ。転がって落ちることもないし。

礼儀作法というのは、もともと建前の世界だよ。
お殿様は、礼儀作法という建前で部下を牽制できる。謁見時に刀を持たせないとか、作法を守らないものを処罰できるとか。
部下にしてみれば、翻意がないことをアピールできる。本音はともかく、
作法に従って見せれば、忠実だと見せられる。

日本人は、近代化を進めてもそれがなくならなかった。
いい面も悪い面もあるから、どちらとは言わないけれど。
日本人独特の文化とも言える。
それが、今回悪い面が前面に出てきてしまってると思う。

武田先生が言うように、御用学者というのは、空気読んでるだけで、
自分の研究成果があるわけじゃない。
学者というのは、研究成果の実績でのし上がっていくべきだけど、
おべっかを使えば上にいける学会を作ったということだ。
時代劇の、悪代官にすりよる悪商人そのままの構図が現代にもある。

御用商人と言うべきか。学者ではない。
自己の利益(きっとお金)で物事をしゃべっている。

そういう僕も、人前ではご飯に箸を立てないのだから、
他人のことは言えないけれども。


03. 2012年3月24日 10:37:54 : bvaI0lv90E
これは「世渡り上手」とか「風見鶏」と言いますか、「人格円満」と呼ばれる事もありますが、まず
体制順応でお上には逆らわない。サラリーマン社会にも大勢います。
小生はこういう連中を「破廉恥漢」と呼んできましたが、「世渡りべた」との烙印を押されてきました。

04. 2012年3月24日 12:10:16 : Kcj0zZa4O2
事実とかはどうでもよく、意見も「長いものには巻かれろ」的ということでしょ。
そうやって巨大なシロアリ社会が形成されてしまったということですかね。
あーあ。

05. 2012年3月24日 12:20:07 : 95lsUOHKbE
「ご飯に箸を突き立てて運ぶのは、合理的で効率的だ。転がって落ちることもないし」

お箸が倒れたとき、はご飯もこぼれる。安物の割り箸などなら倒れないかもしれないが。
お箸は口にくわえて(横向きに、間違っても縦向きにくわえたらだめ)運ぶのがよい。

最善はお盆にのせて運ぶのがよし。

日本では武田先生のような空気を読まない、本音を言って社会の調和を乱す人は排除されます。


06. 2012年3月24日 12:33:53 : I5paaplhaY
仏教が重きを置いていることの一つが認識論です。
物事の本質を見極める事です。
言葉尻を捉えて勝手に解釈するのは止めましょう。

07. 2012年3月24日 12:53:53 : i2BPEHCoLY
第一条
「一に曰く、和をもって貴しとし、忤(さから)うことなきを宗とせよ。
人みな党(たむら)あり。また達(さと)れる 者少なし。ここをもって、あるいは君父にしたが順(したが)わず。また隣里に違う。然(しか)れども、上和らぎ 下睦びて、事を、論(あげつら)うに諧(かな)うときは、事理おのずから通ず。何事か成らざらん。」

太子が一番に掲げたのは、氏族間の「和」でした。
蘇我・物部抗争、叔父穴穂部皇子の殺害、崇峻天皇弑逆など氏族や血縁間での血なまぐさい争いの中で多感な時期を過ごした太子が最も願ったのは、人と人との「和」でした。 この条文での「党」というのは氏族集団を意味していると思います。人々は皆育った環境が違いますから、様々な考え方や立場を持つものです。しかし相手の立場を理解しようとし、論じ合えば必ず物事は解決していくに違いない、という太子の理想が述べられています。

【現代語訳】
「ーにいう。和を大切にし、いさかいをせぬようにせよ。人はそれぞれ仲間があるが、全くよく悟ったものは少ない。それ故君主や父にしたがわず、また隣人と仲違いしたりする。けれども上下の者が睦まじく論じ合えば、おのずから道理が通じ合い、どんなことでも成就するだろう。」 (*現代語訳は、宇治谷孟氏の『日本書紀 全現代語訳』によりました。)


08. 2012年3月24日 12:56:00 : i2BPEHCoLY
現代語訳 
一にいう。和をなによりも大切なものとし、いさかいをおこさぬことを根本としなさい。人はグループをつくりたがり、悟りきった人格者は少ない。それだから、君主や父親のいうことにしたがわなかったり、近隣の人たちともうまくいかない。しかし上の者も下の者も協調・親睦(しんぼく)の気持ちをもって論議するなら、おのずからものごとの道理にかない、どんなことも成就(じょうじゅ)するものだ。

09. 2012年3月24日 13:53:34 : rWmc8odQao
安冨歩氏
「「和」とは「乱」を通じて達成される調和。「同」は抑えこみによって強制される同調。「君子は和して同ぜず。小人は同じて和せず。」」
https://twitter.com/#!/anmintei/status/183408211741782016

「同調圧力(peer pressure)」とは言うけど「和調圧力」とは言わないもんね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8C%E8%AA%BF%E5%9C%A7%E5%8A%9B

「同調圧力」の具体例
 ・物理的に危害を加える旨を通告する
 ・恥の意識を持たせる(みんなと意見が違うことは恥ずかしいことと刷り込む)
 ・ネガティブ・キャンペーンを行い風評被害を与える
 ・「一部の足並みの乱れが全体に迷惑をかける」と主張する
 ・意見の根拠を問い質す
 ・集団から社会的排除を行う

そういうことを受けたら、安易に同調せずに毅然とした態度でのぞみましょう。ただし自分の間違いに気づいたら素直に謝ろう。


10. 2012年3月25日 01:32:59 : V4sn4bSNXI
>>05
しかし、排除される所か蛆テレビにレギュラーありえないw
私も色々考えましたが、そもそも彼はウラン濃縮の権威であり。
いわゆる核兵器のチチですよ。
これをどぉお考えか?????

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