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嘘の慣性力・・・アメリカはなぜ折り返したのか?  武田邦彦 
http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/236.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 3 月 23 日 00:31:29: igsppGRN/E9PQ
 

嘘の慣性力・・・アメリカはなぜ折り返したのか?
http://takedanet.com/2012/03/post_e917.html
平成24年3月21日 武田邦彦(中部大学)


小学館のご厚意で「ガリレオ放談」というシリーズをネット(映像、動画)でやっています。最近のシリーズは「嘘の慣性力」というもので、ニュートンの慣性の法則を社会的なことに適応するとどうなるかという試みです(このブログの下にリンクを張ってあります)。

その第4回目に「アメリカはなぜ西に行くか」というテーマを取り扱っています.慣性力というのは、ものが動くときに「動き始めだけは力が必要」ですが、動き始めると「止めるときだけ力がいる」ということです。

このことは一般的な常識とはかなり違います。普通は「何かやるときには苦労や力がいる」と思っていますが、実は「何かやるとき」という場合、その「何か」が「今までやってきたこと」と「新しいこと」でまったく違い、「今までやってきたこと」をそのままやるには力が要らず、「それを止めて新しいこと」をするときには2倍の力がいるということです。

つまり、「今までやっていたこと」を止めるには「かつて、始めたころ」と同じ力が必要で、しかもそれに加えて新しいことを別に始めるのにまた力がいります。つまり、1+1=2が必要ということです。

これを今の原発に当てはめると、実は「事故が起こっても同じこと(原発再開)をする」には何も力がいらないので、今の政府や日本社会のように力がない社会は「原発が事故が起こってもそれを止める力がない」ということでズルズルと理屈をつけて再開しようとします。

もし、原発を止めて(力=1)、新しい石炭火力をする(力=1)という道を選ぶと2倍の力が必要だからです。原発を止めるには次が必要ですから、反対運動は力が2要りますが、そのまま継続するのは力が0というわけです。

・・・・・・・・・

ところで、今、アメリカが苦しんでいるのは、このことです。アメリカは17世紀にイギリス、スウェーデン、フランスなどから逃れてきた人が作った国ですが、西にある故郷から逃れてきた「その時」にものすごい力を必要としました。なにしろ文明の発達したヨーロッパから未開のアメリカ大陸にわたり、苦心惨憺、国を作ったのですから、初期の人の苦労(力)は並大抵ではありません。

それからというもの、アメリカはこの力を使って「慣性力」でひたすら「西へ西へ」と進みます。それはまるで「逃れてきた故郷から離れたい」という一心とも言えます。1850年にはイギリス、フランス、メキシコと戦ってカリフォルニアまで進出、1900年にはロシアからアラスカを買い、ハワイを力で併合、スペインと戦ってフィリピン、グアムを奪取します。

戦ってとっていくのですから力がいるような感じですが、実は慣性力で西に行っているだけですから、意見はまとまるし、ただ最初の力のままに進んだだけです。その被害を1950年頃に受けたのが、日本、朝鮮、そしてベトナムでした。

太平洋戦争、朝鮮動乱、ベトナム戦争は一つ一つの原因はともかく、単にアメリカという慣性力で起こったものと考えられます。

その後、さらに50年後には、アフガニスタン、パキスタン、イラク、そして今はイランへと侵攻しています。現在のアメリカの苦悩は「これまで何の力もいらない方法=西に行く、ということを続けてきたが気がついてみれば地球が丸いので、逃れようとした故郷に近づいてきた」ということです。

おそらくアメリカはイラクで折り返すでしょう。その先に進むとギリシャやイタリアがあり、それはあまりに故郷に近いからです。でも困ったことがあります。それはすでにアメリカには「慣性力に抗して引き返す力がない」ということです。それをアメリカ自体にはありません。だから、なにか外的な力がそうさせるのでしょう。それはイランかも知れませんし、中国かも知れないのです。

日本政府が原発を続けるかどうか、それは日本に慣性力に抗する力が残っているかどうかにかかっていますが、私はアメリカも日本もすでに慣性力に対抗する力はなく、外部の暴動、戦争などによってその力が最終的に終わると思います。

今、「絆」などと言っている人にはすでに慣性力に抗する十分な力がないことを示しています。


音声
武田邦彦教授 嘘の慣性力・・・アメリカはなぜ折り返したのか?
http://www.youtube.com/watch?v=fS58DYBKAY8


 

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コメント
 
01. 爺さん 2012年3月23日 02:20:37 : pkMRoq8j2xu8g : zikWOcGCBE
僭越ながら私もそう思います。

自分の子や孫にも学校で汚染物を食わして、嘘検査を発表しているような地域社会指導層は、多数の死と奇形や傷病の事実に囲まれ、死から逃れるための暴動の類を経なければ変わらないと思います。
自分の子弟や縁者もかよう学校に、ざる検査の、空間線量が0.03から0.2に増え、地表が300Bq/kgや500Bq/kgあるようなような場所の、武田氏に「原爆投下後の広島」と言われた農地の農作物を食わしているなど、もうすでに自浄力を失って、新しい正義により力ずくで排除される日を待っているだけだ。

自らの町村では、除染だ線量計を貸し出せと泣きわめき例のごとく補助金にたかりながら、偽りの笑顔を無知な頭で振りまいて、農業・食育キャンペーンにうつつをぬかし、人として最低限してはならないこと、他人の命を自分の私利のために奪うことを、なりふり構わず推し進め、もうこの先時間はかかろうが、そのうち力ずくで排除するしかない体たらくだ。


02. 2012年3月23日 03:32:34 : OvZy5D87Zk
役人根性

かって、太平洋戦争のとき、日本海軍で最後まで戦っていたのは、
潜水艦だった。原爆部材を運んだ重巡洋艦インディアナポリスを、
1945年7月30日に伊号潜水艦が撃沈したのはご存知のかたも
おおいとおもいます。

当時、一番つらい死に方をするのは、潜水艦乗りと言われていた。電気も
消えた海底で、空気がなくなって窒息死をするのだ。

ところが、東京の防空壕にいる役人は、1日1回の定時連絡を要求してくる。
無線連絡を探知して、潜水艦が沈められていることは、うすうすみな気づいて
いたのに、役人風を吹かしたいのだ。

艦長が、緊急潜航の係りに、隊員を命じても、人事権に対する越権だと
横槍をいれてくる。この係りは、腕のいい兵隊に命じないと、艦の命とり
になるのにだ。しかも、もう日本が、敗戦まぎわの、土壇場でそうなのだ。

これは、潜水艦の艦長が書いていたことです。


03. 2012年3月23日 12:29:19 : dy5bblmkRU
よい比喩を使いながら、物事を俯瞰的に提示されているよい文章です。
日本についていえば、これほどの原発事故を起こしながら、費用対効果の
経済の原則に照らし合わせても、割に合わないことが誰の目にも明らかで
ありながら、なおも原発の再稼働に突き進み、それに対する根本的な
ノーが出ない社会は矢張り、今までの慣性で突き進む社会を自力で止める力が
もう残っていないのではと思います。

矢張り、他律的な力で無理やり終焉を迎えさせられるそんな気がします。


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