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痩せ細った牛たち 畜産家「ごめんね」 警戒区域の福島・富岡町
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120320/dst12032022000014-n1.htm
2012.3.20 21:49 産経新聞
東京電力福島第1原発事故で全域が警戒区域に指定されている福島県富岡町の畜産家、佐藤ヒトミさん(52)が20日、区域内に取り残された牛たちの様子を確認するため自宅の牛舎を訪れた。人気の消えた“静かな町”にいたのは、事故後に生まれた子牛や、痩せて骨が浮き出た牛たちだったという。(小野田雄一)
「今、あの子たちがどうしているか知りたい」。母、カツ子さん(72)と二人三脚で畜産を営んできた佐藤さんは原発事故から約1年がたち、そんな思いが抑えきれなくなった。子供のようにかわいがってきた5頭の牛は当初、牛舎に置いてきたが、継続的な餌やりは困難で、昨年5月、親族に頼んで牛舎から放した。それでも「もう一度会いたい」という気持ちから「公益一時立入」を町に申請、この日、親族の男性らと区域内に入った。
しかし、訪れた自宅牛舎に牛の姿はない。他の牛が食べたのか、倉庫に満載してあった干し草は半分以上がなくなっていた。近くの畑では、牛の群れが砂ぼこりを上げて駆け抜けていく光景も見たという。
警戒区域内の牛については、国は所有者の同意を得た上で捕獲・安楽死させている。県によると、原発事故前に警戒区域内にいた牛約3500頭のうち、安楽死させたのが約460頭、牛舎内などで餓死や病死したのが一千数百頭、捕獲済みが約700頭で、残る700〜800頭が野生化しているとみられる。
佐藤さんにはもう一つ目的があった。避難を拒否して一人だけ町に残り、野生化したペットや家畜の世話を続ける松村直登さん(52)と会うことだった。佐藤さんは松村さんと合流し、松村さんが餌を与えている牛舎に同行。そこでは約20頭の牛がしきりに鳴いて寄ってきたという。
「牛は人間を恋しく思う動物。悲しそうな鳴き声に、ごめんねとしか言えなかった」
耳にタグがついていない生後数カ月の子牛や、痩せて腰の骨が浮き上がった牛舎の牛たち。行政が与えたとみられる干し草はあったが、水入れは空だったという。
佐藤さんは立ち入り後、「水もなく、汚染された牛たちを殺したがっている行政の本音が見えた」と話した上でこう続けた。「生きた牛を見られて安心した。うちの子に会えなかったが、元気に生きていてほしい」 (小野田雄一)
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