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株式日記と経済展望
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大震災以後、原発停止に慌てた西日本の電力会社が、天然ガスの
買い占めに走った。カタールは、イギリスに半値以下の8ドルで卸している
2012年3月20日 火曜日
◆日本はLNGバカ高購入 日本の電力事情知るカタールがふっかけた 3月20日 ポストセブン
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120320-00000014-pseven-int
原発停止により、発電の主役となった火力発電だが、イラン危機により燃料である原油やLNGの価格高騰が危惧されている。さらにイランによるホルムズ海峡封鎖が現実となれば、中東のカタール産LNGへの依存度が高い中部電力などは火力発電による電力が不足し、原発を再稼働せざるをえないといった「イラン危機で脱原発がふっ飛ぶ」説が出始めた。それらの問題の裏に何があるのか。エネルギー・環境問題研究所代表の石井彰氏が、以下のように解説する。
* * *
年明け1月25日、国際通貨基金(IMF)は次のような報告書を公開した。対イラン制裁により、「原油供給の代替がなければ、原油価格が20〜30%上昇する可能性がある」。さらに、これは「第1次石油危機による供給混乱に相当」するとし、ホルムズ海峡がイランに封鎖されれば「より大きな価格高騰の引き金になる」と指摘した。
原発推進論者や電力会社、経産省はこぞって、「原子力をすべて火力に置きかえると、燃料費は年間3兆円増える」「電気料金値上げやむなし」と言い、「イラン危機によって今夏、停電の恐れがある」「だから再稼働へ」と煽る。
だがこれは、針小棒大な物言いであると私は考える。
確かに、現在の火力発電の中東依存は25%以上である。ホルムズ海峡が封鎖されれば、石油価格準拠の天然ガスの価格高騰は避けられず、絶対量も足りなくなる。今のままではアウトだろう。しかし、資源の調達方法、調達先を変えるだけで、危機はいかようにも回避できるのだ。
具体策について論じる前に、まず、世の中に広まっている誤解を解いておきたい。
世間一般では、石油価格の値上げ=火力発電所の稼働費の上昇、と考えられているが、これは誤りだ。実は2度のオイルショックを受けて、1979年に国際エネルギー機関(IEA)は先進国での石油火力発電所の新設を禁止している。
現在もこうした石油火力発電所はあるが、どれも1979年以前に建設されたものだ(東日本大震災を受けて、こうした発電所もフル稼働している)。
現在、日本の火力発電所は主に何を使用しているのか。LNG、液化天然ガスだ。確かに、天然ガスの価格も、大震災以降、上昇した。だが、そこにはカラクリがある。
日本の電力会社は、近年、原発へのシフトを強めていた。ゆえに、天然ガスによる火力発電を重要視してこなかった。安定供給されればよいとの発想から、石油メジャー等としか取引せず、原油価準拠の価格設定をしていた。
さらに大震災以後、原発停止に慌てた西日本の電力会社が、天然ガスの買い占めに走った。だから価格高騰が起きたのだ。
だが世界を見渡すと、日本の購入価格が異常に高いことがわかる。例えば日本では、100万BTU(英熱量)あたり、16ドルで購入しているが、ヨーロッパでは平均8ドルである。アメリカでは2.5ドルだ(2011年の1年間の平均)。他国が天然ガスの価格を原油価格に準拠させていないということもあるが、同じ準拠型のドイツでも11ドルである。明らかに日本だけが突出して高い。
理由は、「足下を見られた」というのがいちばん大きい。現在、世界最大の天然ガス産出国はカタールだ。カタールは4 年前から天然ガス採掘の大規模施設を建設しはじめ、ようやくそれが完成したところである。最大顧客は、アメリカだった。
だがこの4年間で、天然ガスをめぐる状況は劇的に変化してしまった。「シェールガス」という新世代の天然ガスの生産量が急増しているのだ。
シェールガスは、頁岩という硬い岩石の隙間に貯蔵されている天然ガスのことだ。以前から存在は知られていたが、掘り出すのが難しく、石油メジャーも採算性から二の足を踏んでいた。
そんな中、2000年より米国の中堅会社を中心に採掘が始まった。世界は彼らを山師のように見ていたのだが、2009年には安価な採掘方法を確立して、2010年には瞬く間に、天然ガス市場に大きな影響を与える存在になった。実際、アメリカは、このシェールガス革命により、それまでの天然ガス輸入国から輸出国に転じたのだ。
これで困ったのがカタールだ。突然、最大輸出国を失ってしまった。そこで、長期契約ではなく、スポット売りに転じたのだが、そこに飛びついたのが日本の電力会社なのである。カタールは、日本の電力不足事情を知った上で、ふっかけた。
戦略も長期ヴィジョンも持たない日本の電力会社は、言い値で買ってしまったのだ。その価格は、最高値で100万BTUあたり17.8ドルだった(同時期にカタールは、イギリスに半値以下の8ドルで卸している)。
(私のコメント)
54基ある原発が全部止まりそうな状況ですが、福島原発災害を見れば原発反対派が勢いづくのは当然だろう。原発は絶対に事故は起きないというのが前提だったから、大事故が起きれば原発はとても怖くて運転はさせられない。東京電力は人ごとのように電力料金の値上げを言い出していますが、東京電力は絶対起こしてはならない原発事故を起こしているのだから、一旦破綻させて経営陣を総入れ替えして出直さなければまた同じ事故が起きる可能性がある。
組織が制度疲労を起こして破綻した場合は一旦潰さないと、時間が経てば同じ体質に戻ってしまう。電力会社は殿様商売だからどうしても経営体質が腐敗しやすく、お役所以上にお役所的だ。原発は電力会社にとっては打ち出の小槌であり、建設には巨額に費用がかかるが作ってしまえば大電力を安定して供給が出来る。
民主党の鳩山政権では54%を原発に切り替えるといっていましたが、福島原発災害が起きると180度方向転換してしまった。原発をを危険なものだと認識していれば54%といった数字は出てこなかったと思いますが、電気が止まっただけで軽水炉型の原発は大爆発を起こす危険なものであることが全国民に分かってしまった。何重もの安全装置は電気が無ければ止まってしまう。
「株式日記」ではエネルギー関連ことを何度か書いてきましたが、次世代型の原発なども紹介してきましたが、軽水炉型の原発は制御棒を入れれば安全なものと思っていた。しかし使用済み燃料棒も水で冷やし続けなければ4号基のように大爆発事故が起きて周囲に核物質を撒き散らす危険なものだ。こんな危険な原発をどうして54基も作ったのだろうか?
電力会社が金をばら撒いて原発安全神話を作ってしまった。だから一にも二にも責任は東京電力にあるのですが、民主党政権は潰さずに東京電力を救済するようだ。原発を再稼動させるには原発の運転を国家管理にすべきだと主張してきましたが、電力会社では事故対策も補償も出来ないことが今回の事故でわかった。核燃料サイクルも金食い虫で実現の見込みが無いのに開発が続けられてきた。
このようなことは事故が起きたから始めて分かったのですが、学会やマスコミの責任は大きい。割を食ったのは在来型の火力発電所であり、主力を原子力にする事が政府で決められていた。しかし当分は火力発電で賄わなければならないだろう。記事にもあるように石油火力発電所は作られなくなりLNG火力発電所が主力になります。
福島原発の事故で日本の電力会社はLNGの買い付けに走り回りましたが、カタールからは言い値で買ったようだ。記事にもあるようにシェールガスの実用化で天然ガスはあまり気味になりかなり安値になっていたようですが、日本の電力会社がLNGの値段を釣り上げてしまった。そうして置いて日本の利用者にはツケを回してきて電気料金の値上げを言い出していますが、電力会社には経営者は要らない。
昨日のTVタックルでもエネルギー問題をやっていましたが、送配電を一括でやっている国は日本とメキシコぐらいで、今こそ送配電の分離をして電力の自由化をすべき時なのだろう。送電網を電力会社が持っているから新規の民間の電力会社が進出しにくくしている。東日本大震災の時にも計画停電で大騒ぎになりましたが、電車が止まってしまうのには参りました。
火力発電所も被災して止まってしまったせいもありますが、数ヶ月で修理して再稼動している。しかし福島原発は廃炉解体するには半世紀もかかる。なぜこんなものを作ってしまったのだろうか? 核のゴミもまだ目処すら立っていない。何重もの安全装置も嘘ばかりだった。原発の現場でもベントの方法すら知らなかったのだから驚いてしまう。
根本的には原発には核のバリアが作られてしまって、情報の公開が十分にされてこなかった。その反面では地球温暖化のCO2問題はテレビや新聞で大キャンペーンが張られましたが、温暖化問題は何だったのだろうか? 原発は危険なものだと警告されていれば地震や津波対策などにも金がかけられていただろう。これらはマスコミの責任でもあり政府の責任でもある。
しかし政府もマスコミも東電も責任を取らない。東電の清水社長や勝俣会長は業務上過失で起訴されてもいいはずですが、起訴されるとなると原子力安全保安院も罪をかぶるから出来ないのだろう。このように誰も責任を取らなくていいから安全対策も御座なりになる。東電は一旦潰すべきだし送配電の自由化はされなければならない。
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