http://www.asyura2.com/12/genpatu22/msg/166.html
Tweet |
チェルノブイリ原発事故後の被曝した住民を数千人以上も、10年以上にわたり病理解剖して、汚染地帯に住む子どもたちや住民を調査した、バンダジェフスキー博士。高線量でなくても、心筋や腎臓障害、その他の疾病が起こることを明らかにしたとたん、ベラルーシ政府から、不正入試の疑いを駈けられて逮捕、7年の禁固刑に。先日の京都講演、動物実験で、50ベクレル/s の低線量の被曝で、心筋細胞ズタズタ、腎臓の糸球体細胞消失、また、当時子どもに白内障が多発、そのこどもたちは今は死んでいないという。ベラルーシの人口は激減してしまうだろうと20年前に警告を発していたバンダ博士。不幸にもその予測は現実に。50年後には、ベラルーシ共和国に健全な、人間はいなくなるとも。
一方、《放射線被ばくによる健康被害は「今のところゼロ」です。一方、震災による死者・行方不明者は約2万人、建築物の全壊・半壊は37万戸以上、ピーク時の避難者は40万人以上に達し、震災による被害額は16兆〜25兆円と見積もられています。震災による被害と放射線による健康影響は、比較にならないと考えています。・・・低線量被ばくの安全性は確立していませんが、少なくとも大きなリスクではありません。・・・》
という理屈で、すんばらしい論考を展開するDr.中川氏。
一度、バンダ博士とさしの勝負をしてもらいたいものだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Dr.中川のがんの時代を暮らす:/30 リスクを見る目を養う(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/health/nakagawa/news/20120311ddm013070059000c.html
東日本大震災と東京電力福島第1原発の事故から1年を迎えましたが、「放射線パニック」は収まる気配がありません。放射線被ばくによる健康被害は「今のところゼロ」です。一方、震災による死者・行方不明者は約2万人、建築物の全壊・半壊は37万戸以上、ピーク時の避難者は40万人以上に達し、震災による被害額は16兆〜25兆円と見積もられています。震災による被害と放射線による健康影響は、比較にならないと考えています。
津波などの災害は現実の「損害」です。放射線被ばくは「ただちに健康に影響がない=将来がんが増えるかもしれない」という潜在的な「リスク」です。
「リスク」は、現実に発生した災害などと違い、今は起きていないものの、将来、起きる可能性のある損害を指します。また、私たちの判断や選択に左右され、起きたり起きなかったりする「不確実性」を持つ点が特徴です。
巨大津波は、人間の判断とは無関係に起きますから、リスクではありません。しかし、地震と津波による「全電源喪失」が起こる可能性がある立地で原発を稼働するのはリスクになります。
天災とリスクの違いは、震災そのものと原発事故に対する日本人の態度にも顕著に表れました。津波の被害に対しては、どんなに深い悲しみに沈んでも、復興に向けた「絆」が発揮されました。ところが、原発事故については、がれきの受け入れも進まず、風評被害も収まりません。背景には、リスクに対する「漠然とした不安」があると感じます。
戦後の日本は、「安全・安心」な社会を目指してきました。一方、放射線被ばくといったリスクでは、「安全」と「安心」が必ずしも両立しません。低線量被ばくの安全性は確立していませんが、少なくとも大きなリスクではありません。しかし、安心のため、わずかの被ばくを恐れて避難すれば、逆に安全が損なわれることもあります。日常生活を改悪すれば、放射線被ばくよりずっと巨大な発がんリスクを背負い込むこともあるからです。
目の前のリスクに振り回されると、かえって損害を受けることがあります。リスクを見る「目」を養うことが何より大切です。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)
毎日新聞 2012年3月11日 東京朝刊
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素22掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。