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「JBpress」に、「フライデー」(2012年3月23日号)の記事『一っ風呂浴びに帰宅していた班目春樹・原子力安全委員長と突然の東京電力爆破予告/スクープ公開! 『海江田ノート』原発事故との闘い』が掲載されています。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32058
記事は、海江田万里・元経済産業相が事故直後から経済産業相を辞任するまでの176日間の備忘録であり、今までの事故報告書を補間する新たな報告書と位置付けできる内容と思われますね。
当方は、「フライデー」を購読しておらず、「JBpress」の記事でしか推測できませんが、海江田万里・元経済産業相の備忘録ノートの存在は、議事録もなく、朝日新聞の連載記事『プロメテウスの罠』は、菅直人・前首相の「菅ノート」、福山哲郎・官房副長官の「福山ノート」や「秘書メモ」のメモ書きをネタとして連載しており、NHKらの特集番組でも、事故調査・検証委員会の中間報告、独立検証委員会の報告書も、海江田万里・元経済産業相の話が皆無でしたが、今までの報告書、報道特集内容を補間・修正するものと推測しますね。
記事で、印象的な部分は、の班目春樹・原子力安全委員会委員長の判断ミスが政府対策本部を混乱させた起因の部分と、低濃度汚染水の海洋放出の部分ですね。
記事での班目春樹・原子力安全委員会委員長の判断ミスの部分について、
・・・・・・・・ 引用開始 ・・・・・・・・
”『本誌は海江田氏から、事故発生から時系列で起きた出来事の聞き取りを始めた。3月12日午前9時04分、ベント(圧力容器内に溜まった放射性物質を含む蒸気を外部に排気すること)作業を実施---。同日午後2時には1号機で「ベント成功」の報告があった。その日の早朝、菅直人首相(65)は、原子力安全委員会の班目春樹委員長(63)を伴ってヘリで原発上空を視察し、そのことがベントの遅れに繋がったと批判されている。海江田氏は、ノートを繰りながら、当時の様子を語った。
「第一原発の1号機でベントが成功したとの報告を受けた時のことです。それでも1号機には冷却水が不足する恐れがあり、事態は切迫していました。この前後、原子力災害対策本部のメンバーは、拠点を首相官邸5階の応接室に移しています。危機管理センターの部屋は非常に手狭で、携帯電話も使えないなど不便だったからです。この応接室で最初に話し合わなければならなかった議題は、1号機に注水している真水が切れた後、どうやって炉心を冷やせばいいのか、でした。
しかし、ふと見渡すと、班目委員長の姿がなかったのです。私は周囲に問い質しました。『班目委員長の姿が見えないようだが・・・・・・』。すると、こんな答えが返ってきたんです。『総理と現地視察をした後、(東京都)文京区内の自宅に帰ったようですが』。頭から血の気が引くような感覚に襲われました。
私は、『すぐに呼び戻してくれ! 着替えに帰るくらいならいいが、家でのんびりされでもしたら困る』と声を荒らげました。閣僚や事務方の役人で、事故発生後から自宅に帰った者などおらず、着の身着のまま、食事も満足に摂らずに事態収拾に当たっていました」
班目氏が首相官邸に姿を現したのは、約1時間後。髪やひげがさっぱりした様子から、一見して一っ風呂浴びてきたということが分かる格好で、悪びれもせず、官邸の応接室のソファにどっかり腰を下ろしたというのだ。しかし、班目氏が会議に戻って間もなく、事態は暗転する。3月12日午後3時36分、1号機で水素爆発と思われる爆発が起きたのだ。
「この水素爆発を予測できなかった班目氏は、自信を喪失したのでしょう。その直後、菅首相から『海水を入れて、再臨界しないと言い切れるのか』と質問された際、周囲に聞こえるか聞こえないかぐらいの小さな声で、『しないとは言い切れません』と返答し、注水中断を指示する事態を招いてしまったのです」』”
・・・・・・・・ 引用終了 ・・・・・・・・
と、班目春樹・原子力安全委員会委員長は、12日の事故現地視察後、自宅直帰していたことと、再臨界の曖昧な見解で、注水中断騒ぎの主因だったことです。
記事における低濃度汚染水の海洋放出の部分については、
・・・・・・・・ 引用開始 ・・・・・・・・
”「低濃度汚染水を海へ放出して建屋を空にし、そこに高濃度の汚染水を運び込む。この方法しかないと私も思いました。その上で私は、放出にあたっての環境への影響を少なくするための手段と、モニタリング(測定)強化の具体的な方法を確保するよう強調しました」
原子力安全・保安院は、東京電力に対して、「今回の(低濃度汚染水の放出)措置は人の健康に有意な影響はなく、大きな危険回避のためにやむを得ない」との判断を伝達。同時に、原子力災害現地対策本部経由で、原発の周辺自治体にFAXなどで低濃度汚染水の放出を連絡した。
「私の頭の中からは、周辺諸国への事前通知が抜け落ちていました。海洋への影響を正確に把握できるよう、モニタリングポストを増やすことは考えていたのですが・・・・・・。責任者として、周辺諸国に対する配慮が十分でなかったという批判は受け止めます。周辺諸国へのブリーフィングは外務省が行いました。後になって分かったことですが、『海洋への放水を本日夕刻に開始する』との外務省から全外交団へ向けたFAXとメールの発信時間は、実際に福島第一原発で集中ラドの汚染水を海へ流し始めた時間に比べて、2分ほど時差がありました。私のノートの記述では『1903(19時03分) 放水スタート 集中ラド』となっています。一方、全外交団向けのFAX・メールの発信は午後7時05分でした」
・・・・・・・・ 引用終了 ・・・・・・・・
と、海江田万里・元経済産業相は、海への放出について、周辺諸国への事前通知を失念していたとし、外務省から全外交団へ向けたFAXとメールの発信時間は、実放水時間の2分後であったと備忘録ノートに記載から推定されるとし、国会での答弁が怪しくなってきました。
福島原発事故のNHKらの特集番組、朝日新聞の連載記事『プロメテウスの罠』には、福山哲郎・官房副長官の「福山ノート」が多く取り上げられており、本人もTV番組にゲスト出演しており、自分らが「精一杯 努力した」という弁明めいた内容でしたが、記事を一読すると、菅直人・前首相、班目春樹・原子力安全委員会委員長が政府対策本部の混迷の主犯という印象をもち、「国民のパニックになるのを恐れた」という弁明は、「官邸がパニックだったのを露見するのを恐れた」が真相ではなかったかと思いますね。
福島原発事故の検証が終わっていないのに、事故を冷温停止状態とし収束宣言し、原発の再稼動の持ち出すのは性急としか思えないです。
「参考」
「JBpress」に、長谷川 幸洋氏がコラム『辞任は遅すぎる!「ドライベントを失念」して半径10Kmの住民避難を怠った「A級戦犯」斑目春樹原子力安全委員会委員長が「原発再稼働」ストレステストを判断する「危険」』で、班目春樹・原子力安全委員会委員長の責任を糾弾していますね。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32055
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