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長谷川幸洋氏〜原発「ストレステスト」は不合格のないイカサマ試験〜「ニュースのことばは嘘をつく」第28回〜週刊ポスト2012/03/30号
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週刊ポスト 2012/03/30号 :平和ボケの産物の大友涼介です。
=== 関連記事 =======
長谷川幸洋氏〜「また茶番を繰り返すのか」2012/0314(東京新聞) http://amba.to/zZ63Mq
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「ニュースのことばは嘘をつく」過去記事コラム一覧はこちらです。http://t.co/rXSErqwD
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長谷川幸洋氏〜原発「ストレステスト」は不合格のないイカサマ試験〜「ニュースのことばは嘘をつく」第28回〜週刊ポスト2012/03/30号
<引用開始→
原発再稼動問題が焦点になってきた。野田佳彦首相は東日本大震災から1年の記者会見で再稼動問題について、こう述べた。
「最新の知見を踏まえ、ストレステスト(耐性調査)の妥当性を原子力安全委員会が確認する。私と枝野幸男経産相、藤村修官房長官、細野豪志原発相の4人で安全性を確認し、政府を挙げて地元に説明する。私がその先頭に立つ」(日本経済新聞3月12日付)
ストレステストというのは電力会社がコンピューターで地震の揺れや津波の高さなど適当な数値を入力し、原発の安全性をチェックする試験だ。原子力安全・保安院が結果を評価し、原子力安全委員会が内容を確認する。
野田は加えて、自分を含めた閣僚4人がさらに安全委の評価を確認して、自ら再稼動に向けて地元の説得に当たる方針を表明したのだ。
テストなら当然、合格もあれば不合格もあると考えるのが普通だろう。「原発をテストする」というのだから、不合格なら再稼動はないと思うのが常識的受け止め方だ。
ところが原発のストレステストはまったく違う。安全性を「調べる」のではなく「示す」のが目的なのだ。保安院は「住民に安全を理解してもらうための材料」(東京新聞2011年9月21日付)と説明している。「安全性をチェックする」と説明されれば、不合格もあると思ってしまうが、実は結論は初めから合格しかない。
ずばり言えば、これは国民を騙す八百長、茶番である。テストという言葉を使って、あたかも不合格もあるかのように誤解させる。その上で首相が「安全でした」ともっともらしく確認する芝居を演じて、地元を説得する段取りである。
それならテストなどと目くらましを言わず、「再稼動手続き」と正直に言うべきだ。
国民を欺く野田政権の姿勢も問題だが、もっと本質的に駄目なのは原子力安全委員会だ。有名になった委員長の斑目春樹はもともと東京大学の教授である。学者は本来、政治的思惑とは無関係に自らの見識と科学的知見にしたがって意見を述べる役割を期待されているはずだ。
ところが、原子力安全委は今回のストレステストが再稼動に向けた手続きの一環で「最初に結論ありき」であるのを知りながら、保安院の評価を確認する役をふられている。学者が官僚と政治家の判断を裏打ちする役割を担おうとしているのだ。これでは政官学業の「原子力ムラ」が一体となって原発を推進した体制と変わりない。
福島原発事故独立検証委員会の報告によれば、斑目は原発が爆発したとき「これは水素爆発」とすぐ知りながら、自分が爆発の可能性を否定してきた手前「アチャー」と頭を抱えて黙っていた人物である(※注)。
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※注「福島原発事故、その時私は (上)〜たぐり寄せる記憶」2012/03/11(東京新聞) http://amba.to/wUbrgC
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そんな人物が今も委員長の椅子に座って、また「いかさまテスト」の片棒を担ごうとする事実自体が再稼動プロセスのデタラメを物語っている。
政治的思惑と科学的判断が峻別されず、渾然一体となって流れに身を任せる。学者はそれで保身を図り、立身出世する。そんな構造こそが原発事故につながったという深刻な反省が学者たちにはないのだろうか。
ストレステストの構造そのものを問い直す作業が必要だ。それは政府でも学会でもなく、国会の仕事である。(文中敬称略)
←引用終了>
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