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独占インタビュー 原発の地下に地震の巣を発見 もしもの場合は日本中に放射能が撒き散らされる そのとき日本は破滅する?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31944
2012年03月15日(木)週刊現代 :現代ビジネス
「福島第一原発直下型地震(M7クラス)」を予測する東北大学教授に聞く
「福島第一原発の地下を震源とする、M7クラスの直下型地震が起きる可能性があります。この揺れに耐えられるよう、早急に原発施設の耐震強度を上げるなどの対策が必要です」こう警告するのは、東北大学「地震・噴火予知研究観測センター」の趙大鵬教授である。
趙教授は中国北京大学理学部を卒業後、東北大学大学院で博士号を取得。'91年から7年間は米国カリフォルニア工科大学などに留学、その後に愛媛大学教授を経て、'07年から現職という経歴の地震学者だ。
その趙氏を中心とする東北大の研究グループが最近、欧州各国の地震学者らで構成する機関「欧州地球科学連合」の学術誌に、衝撃的な論文を発表した。「地震波トモグラフィー」という最新の科学を用いた研究の結果、福島第一原発付近の地下にM7クラスの大地震を引き起こす地震の巣≠ェある可能性が出てきたというのだ。
以下、趙教授に話を聞いた。
■いますぐ耐震強化の施策を
「地震波トモグラフィー」とは、地震波が伝播する時間を計って地球内部の構造を画像化し、これをもとに地表から地下200kmまでの地層構造を解析するものです。
医療分野における「CTスキャン(コンピューター断層撮影)」を思い浮かべてみてください。CTスキャンで身体の内側を診るように、地球内部の構造を画像化するのです。
その結果、福島第一原発近くに、異変があることが分かりました。
私たちのチームは昨年4月11日に起きた東日本大震災の余震と見られている「いわき地震」(M7)の調査・研究をしていたのですが、その際、すぐ近くの福島第一原発地下の地層も一緒に調べてみました。
すると、M7の地震が起きたいわき市の地下と、原発の地下の構造が、非常に似ていることが分かったのです。構造が似ている以上、同じ規模の地震が起きる恐れが十分にあります。
趙教授の資料をもとに本誌作成(左図)。膨大な量の4号機使用済み燃料棒が危機に
http://gendai.ismedia.jp/mwimgs/3/a/300/img_3afe67ea60950047db102595c18b7e0466553.jpg
その地下の構造とは、どんなものなのか。
まず、福島県の沖合では、太平洋プレートが毎年7~10cmの速さで日本列島の下へと潜り込んでいます。このとき、プレートとプレートの境界面では、摩擦熱と高圧力が発生します(左の図参照)。
太平洋プレートは、もともと海側のプレートですから、岩盤の中に大量の水分を含んでいます。その水分は摩擦熱と圧力によって地表へ向かって上昇していき、やがて活断層へと浸潤していきます。これが、地震を引き起こすのです。
趙教授は分かりやすい喩えとして、親指と中指を擦り合わせて弾く、いわゆる指パッチン≠フ動作をして見せた。
指が乾いている時は摩擦が大きいので滑りにくい。しかし、指を水に濡らすと摩擦が小さくなり、滑ってしまう。これと同じことが、原発近くの断層で起きる可能性があるという。
先ほどの「地震波トモグラフィー」による画像を解析した結果、福島第一原発の地下に、巨大な水柱のようなものがあることが分かっています。この水が、近くにある「双葉断層」という活断層に入ると、断層が滑って直下型地震が起きる可能性があるのです。
実は、これと同じ原理で発生した地震のひとつと考えられるのが、'95年の「阪神・淡路大震災」(M7・3)です。阪神・淡路大震災でも、われわれの解析では、震源周辺に大量の水が存在していたことが分かっています。水がフィリピン海プレートとの摩擦面から活断層まで上昇、断層が滑って直下型地震が発生した、と考えられるのです。
趙教授によれば、阪神・淡路大震災以外にも、'05年の「福岡県西方沖地震」(M7)、'08年の「岩手・宮城内陸地震」(M7・2)という二つの直下型地震も、同じメカニズムで起きている。実は水の力によって断層が滑る現象は、以前から地震・火山学者の間では良く知られた事実だという。
今回想定している地震は直下型なので、津波の心配はありません。しかし、3・11の大震災の直後にいわき地震が起きている以上、同じメカニズムにより、双葉断層でも地震が起きる可能性はあるのです。
東京電力には、地震に備えた耐震強化の施策をお願いしたい。私たちの研究論文は、政府の地震予知連絡会にも報告されていますから、東電も読んでいると思います。
■1331体の燃料棒が飛び出す
趙教授が警告する双葉断層は、昨年6月の段階で政府の地震調査委員会でも、「立川断層帯」(東京~埼玉)、「糸魚川—静岡構造線断層帯の牛伏寺断層」(長野県)と並び、「地震発生の可能性が高まっている」と判定されていた活断層だ。
政府の想定では、双葉断層で起こる可能性がある地震の規模はM6・8~M7・5。仮にM6・9の地震だとしても、福島県沿岸部では震度6強以上の揺れが想定されている。
考えてみてほしい。阪神・淡路大震災で、高速道路の高架を薙ぎ倒したような強い揺れが、事故を起こして半壊した原発の直下で起きるのだ。
京都大学原子炉実験所の小出裕章助教はこう危惧する。
「特に心配なのは、福島第一原発4号機の燃料貯蔵プールが倒壊することです。4号機は3・11の当時、定期点検中で、炉心にあった燃料をすべてプールに移していました。そのため、今4号機のプールの底にある使用済み燃料棒は1331体にもなります。これは、通常時に炉心にある燃料棒の2・5倍にもなる。
もしもプールが倒壊して燃料棒が外に飛び出してしまったら、これまで3・11以後に放出された放射性物質の、実に10倍以上の量が大気中に放出されることになります」
現実となれば、少なくとも東日本は壊滅。しかも、燃料棒が飛び出して10倍の放射性物質を撒き散らすくらいなら、まだマシ≠ニ言えるかもしれない。
「使用済み燃料棒が、保管用のラックから抜け出て完全にむき出しになれば、いわゆる『再臨界』が起こって核分裂反応が始まり、完全にお手上げ≠ニなります」(原発に詳しい科学ジャーナリスト)
その場合、放射性物質は日本中に拡散し、今度こそ死の国≠ニ化してしまうだろう。政府は原発事故の「収束宣言」をしているが、冗談ではない。大地震直撃による破滅の危機は、いまや目前に迫っている。
「週刊現代」2012年3月10日号より
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