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「国有化されたら賠償がどうなるか分かりませんよ」---国民無視も甚だしい! 入手!東電・勝俣恒久会長のゴーマンオフレコ発言
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31984
2012年03月09日(金)フライデー :現代ビジネス
「国有化してちゃんとした経営になった企業というのは、今まで見たことがない。とんでもない勘違いをしておられる。公的資金を注入するにしても、過半数より3分の1に留めるべきで、できるだけ早く、通常の企業に戻るのが一番だ」
2月13日、日本経済団体連合会の米倉弘昌会長(74)がこうケンカを売れば、枝野幸男経済産業相(47)が反撃する。
「東京電力は実態として純粋な民間会社ではない。民間会社の基本として、一つは競争があり、一つは失敗すれば潰れることがある。東電が変わらないのに、単に税金を投入して支援することなど、到底、国民の納得は得られない。経団連で資金を集め、東電の資金を補ってもらえるなら、こんなにありがたいことはない」
東電国有化をめぐる政財界のバトルは広く報じられたが、当事者≠フ本音が聞こえてこないのは不思議である。実は、東電のドン・勝俣恒久会長(71)は、枝野氏がバトルに応じた直後、全国紙経済部記者やメガバンクの関係者に対して、枝野氏への反論を展開していた。
その発言を記録したオフレコメモを本誌は入手したのだが、国民の怒りに必ずや火を付けるだろう。2月27日になって、ようやく総額2472億円の資産売却を前倒しで行うことを了承し、この期に及んでも自らの身を切るリストラ策を渋る東電の傲慢さがよく表れているからだ。
「(国費投入による国への議決権委譲について)十分な議決権をよこせと経産相は言っているが、3分の1だって十分な議決ができるんじゃないですかと言いたいね。そんな話より、国民負担を少なく、かつ安定した電力供給ができるのは国ではなく東電ではないのかね。視点が間違っているんじゃないかね。そもそも、議決権ていうけど東電から国にわたる株の種類がどうなるか、枝野経産相はお分かりになっているのかな。種類があるんだよ。そこら辺りは金融のプロであるフィナンシャルアドバイザー同士で話すことで、素人が出る幕じゃないんだよ。単純な話ばかりされても困るんだよ。国有化より東電を元の形で自立再生させるほうが国民負担も少なく、電力供給だって安定する。何もかもうまくできるんだ」
これを翻訳すると、「国はカネを出せ。口は挟むな」となる。資本金9000億円の東電に、国は賠償支援と合わせ1兆5800億円もの国費の投入を決めた。
「実質的に国は3分の2の大株主状態なのです。だいたい東電は、今回の原発事故で、会社としての責任を果たしていないじゃないですか。前任の清水正孝社長は体調不良による退任で、その後を引き受けた勝俣会長、西澤俊夫社長が引責したわけでもない」(全国紙経済部記者)
勝俣発言は、さらにこう続く。
「経団連の米倉会長が、国が過半数を超えて議決権を持つのはどうかなと疑義を唱えていたが、他の方々も同じように思っているんじゃないですかね。東電が国有化されたら、賠償だってどうなるか分かりませんよ。国有化が本当にいいのかという議論を、新聞は頭を使ってしっかり書きなさいよ。朝日新聞なんか、議決権、議決権って、ありゃ視野狭窄症の最たるものじゃないか」
こうした勝俣氏の見解は、前述の枝野氏の発言が前提となっているわけではない。昨年12月24日、勝俣氏と原子力賠償
問題の政府側責任者である仙谷由人政調会長代行(66)が会った際、勝俣氏は「国費の投入を受け入れます」と上から目線で言った上、こう続けたのだという。
「国費投入後も、議決権は東電に残してほしい。財務省だって東電の国有化は反対だそうじゃないですか。国有化による税金投入のほうがリスクが多いと財務省の勝(栄二郎)事務次官は試算していると聞いていますよ。原発を再稼働していただき、多少の利用者負担をお認めいただければ、東電は電力の安定供給はもちろん、被災者への賠償などをしっかりやっていくことができるのです」
前出の経済部記者の解説によれば、当時の東電は、経済財政担当相だった与謝野馨氏(73)らを通じて勝事務次官を巻き込んだ形での現有体制の維持を工作すると同時に、民主党内も国有化反対でまとめようと、大久保勉参院議員や網屋信介代議士ら金融界出身の議員に対してロビー活動を展開したという。ターゲットの一人だった網屋氏が、こう説明した。
「賠償問題などを何とかしなければと思って東電、電気事業連合会(電事連)、電力労組と意見交換しながら原子力損害賠償支援機構設立に動きました。最近では時々、電事連の人たちと会って情報交換する程度です。私は東電の国有化は賛成です。大赤字で潰れた国鉄のように、再建には信賞必罰で臨むべきです。東電にカネを出すなら口もドンドン出して、役員の責任追及もやるべきでしょう」
そもそも国有化議論は、菅直人政権下でいったん俎上に載ったが、三井住友銀行が、電力各社や政府が出資する「原子力損害賠償支援機構」スキームを経産省に持ち込み、特に銀行は4兆円あまりが救済されるため、ツケは国民(税金)から取ればいいと国有化回避の運びになった経緯がある。
野田政権が誕生して経産相になった枝野氏は、このスキームを「いまだに納得していない」と周囲に漏らしており、再度、東電国有化論を持ち出した。加えて言えば「経団連の米倉会長は住友化学出身で、身内の三井住友銀行が大損害を被る可能性を回避したいと必死」(全国紙経済部デスク)という見方もある。
東電関係者によると、いまだに勝俣会長に上がる文書には「御前文書」という押印がされるという。放射能の恐怖に脅える人々に思いが至らないのは、この人と我々の身分が違うからなのだろう。
「フライデー」2012年3月16日号より
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